【ビブリオバトルはサッカー】”バトル”に違和感を覚えるあなたへ
昨日、ビブリオバトル普及委員会のTwitterで「マシュマロ」を使って匿名のメッセージの募集を始めたところ、さっそくご質問をいただきました!
嬉しい。
初めてのマシュマロありがとうございます。
ビブリオバトルの「バトル」という単語が受容できない方に、どのように訴えかければよいか、というご質問ですね。
チャンプ本を決めるメリット
ビブリオバトルでは、ゲームの最後に「どの本が一番読みたくなったか」を基準にした投票で、「チャンプ本」を決めます。
そこで「チャンプ本」と「チャンプ本以外の本」という、いわば勝者と敗者が生まれます。
ビブリオバトルでチャンプ本を決める理由は、他の人のためになる本を持ってくるようになることや、聞き手が真剣に聴くようになることなど多くあり、おっしゃる通り公式サイトに説明を載せています。
百聞は一見に如かず
「バトル」という言葉が受け入れられない方への訴えかけとして、一番効果的な方法は実際に体験していただくことだと思います。
ビブリオバトルは「バトル」と名がついていますが、公式ルールで揚げ足取りや批判が禁止されていて、ディベートのように発表参加者(バトラー)が反論し合うという場面はほぼ生じません。
ビブリオバトル公式ルール
3. それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う.
a. 発表内容の揚げ足をとったり,批判をするようなことはせず,発表内容でわからなかった点の追加説明や,「どの本を一番読みたくなったか?」の判断を後でするための材料をきく.
b. 全参加者がその場が楽しい場となるように配慮する.
そのため、一度体験すると印象が変わった、という方が多くいらっしゃいます。
しかし、体験しても「やっぱり本に勝ち負けをつけたくない」とおっしゃる方もいます。
「どんな形であれ本を勝者と敗者に分けるのは良くない」というのも一つの考え方なので、否定されるべきではないと思います。
ビブリオバトルはサッカー
では、そのような方々に訴えかけるような説明はできるでしょうか。
本を読むこととビブリオバトルとの関係は、運動することとサッカーとの関係に似ています。
本に関して勝敗をつける「バトル」はよくないと考えるのは、身体を動かすだけで充分楽しいのに、あえてサッカーというルールを作って勝敗をつける必要はない、と考えることに近いと言えます。
それはそれで一つの考え方です。
ただし、
サッカーが好きで勝つために努力する人や、
サッカーをしているうちに運動が好きになる人、
サッカー選手に憧れて運動を始める人
がいるのと同じように、
ビブリオバトルでチャンプ本を取るためにがんばる人や、
ビブリオバトルをきっかけに読書を好きになる人、
バトラーに憧れて本を読み出す人
がいるのも自然なことです。
ビブリオバトルが好きな人も、本でバトルはよくないと感じる人も、お互いを否定せず、認め合う関係を作ることが大事だと思っています。
もちろんどんな方もたまにビブリオバトルで遊んでいただければ嬉しいですが(笑)
回答になっているでしょうか?
ご意見など、コメント等で教えていただければ幸いです。
参考
なぜチャンプ本を決めるのか?(ビブリオバトル公式ウェブサイト)
ビブリオバトルFAQ(Q9.なぜ、読書でバトルなんかしなくてはいけないのですか? 本は一人で静かに読むものでしょう。)
ビブリオバトルに関する質問・メッセージ募集中です。
お読みいただきありがとうございました。
執筆:益井博史(個人サイト)
よければサポートお願いいたします。いただいたサポートは、(一社)ビブリオバトル協会の運営資金として、ビブリオバトルの普及活動に活用させていただきます。