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パニック障害を完治させた人たちが大切にしていた考えや行動とは

パニック発作というのは厄介なもので、場所や時間帯、環境を選ばずいきなり起こる。

そして、そのパニック発作が何回も断続的に続いてしまう状態がパニック障害だ。

パニック発作、パニック障害に陥ったとき、いったいなぜ?このようなことが自分に起きたのか?大抵の人はわからない。

もちろんこれまでの様々な積み重ね、心がキャパオーバーを起こしパニック発作が起きたわけだが、多くの人は最初からこの考えにはたどり着かない。

この考えにだどり着くのは、ある程度時間が経ってから。

自分自身にパニック発作が起きてしまい、それがパニック障害に繋がり、その現実を自分で受け止めた後だ。

そのときやっと多くの人はこれまで無理していたこと、ガマンしていたこと、大きなストレスを見ないようにしていたことに気がつく。

実は私も過去にパニック発作を経験しており、あの苦しさ、ツラさは理解しているつもりだ。

私はこれまでパニック障害の専門家として約8,000人近くの人たちのカウンセリングを通し、完治改善の様々なサポートをしてきた。

その中で、完治してカウンセリングを卒業していった人たちには、共通する考えかたや行動があったことに気がついた。

もちろん彼ら彼女らは最初からその考えかたや行動をしていたわけではない。

カウンセリングを受けていくとどうしても自分の内面を直視する、内面に向き合わざるを得ないときがある。

多くの人は自分の内面に触れたがらず、でも治したい一心でようやく内面に向き合う、ということがほとんどだ。

それは良い、悪いということではなく、それだけ自分の内面に向き合うというのはセンシティブな行為であり、多少なりとも痛みを伴うからだ。

さて、本題に入る前に長くなってしまったが、ここからは実際にパニック障害を完治した人たちが考えていたこと、行動していたことに対して触れていこう。

パニック障害を完治した人たちの考えや行動


パニック障害を完治して自由を得た人たち、パニック障害から抜け出していった人たちは、ある考えかたや行動をしていた。

それを箇条書きにすると、以下になる。

・治すという強い信念を持つ続けていた

・焦らず自分のペースを作っていた

・普段から発する言葉に気をつけていた

・自責や他責を無くすよう努めていた

・完治していく理屈を理解していた

・すぐに結果を求めなかった

・自分に向き合う勇気を持ち続けた


全部で7つほどだが、順番はどうあれ、この考えを重視し行動を伴わせていた。

参考までに、ここからは上記であげた7つを説明していこうと思う。

治すという強い信念を持つ続けていた

パニック障害を完治した人たちは、

「必ず治す」

というような強い信念を持ってカウンセリングにあたっていた。

強い信念を持つというのは、なかなか容易ではない。

人は自然と易きに流れる性質があるので、どこかで妥協したり諦めてしまうことも多々ある。

だが、パニック障害を完治した人たちは易きに流れず、自分を律して完治を目指していた。

根底には自分を信じ抜く努力をしていた、という考えかたもできる。

焦らず自分のペースを作っていた

パニック障害を早く治したい、一刻も早く自由になりたい、と望むのは当たり前のことだろう。

それゆえに焦りが生じ、結果遠回りになっていた、ということも少なくない。

焦りの気持ちが湧き上がると、今はまだできない事に対してもイライラが募ったり、うまくできない事に対し自分を責めてしまうことに繋がることが多いものだ。

だが、最初はうまくいかなくても、パニック障害を完治させた人たちはどこかのタイミングで自分なりのペースを作ることができていた。

むやみに焦らない、進んでいけばいつかきっとできるようになる、と信じ、結果それができるようになっていった。

焦らずに自分のペースを作るというのは、とても大切なことだ。

普段から発する言葉に気をつけていた

私たちが普段使っている「言葉」というものには不思議な力がある。

不思議な力というのは、発した言葉によってそれが現実になるというものだ。

「思考は現実化する」という本は知っているだろうか。

もしくは「引き寄せの法則」というのを聞いたことがあるだろうか。

もし知らなくても検索すればいくらでも出てくるので、チェックしてみてほしい。

言葉というのはまさに引き寄せの法則そのままのことであり、普段から使っている言葉、クセになっている言葉、つぶやいている言葉が現実になる。

パニック障害を完治した人たちは、最初こそ言葉の力を知らなかったが途中から言葉を変えていた。

ネガティブな言葉を発していた人はできるだけポジティブな言葉に。

自分を言葉で責めていた人は、自分を安心させる言葉に。

いたわりや労いが言葉になかった人は、いたわりや労いを言葉に。

そのように、ネガティブや自分を痛めつけるような言葉を放棄し、ポジティブに自分を守る、安心させる言葉に変化させていた。

そして、言葉を変えることにより表情も変わり、自信も生まれてきた。

言葉というのもパニック障害を完治させるうえで、大変重要なものだとわかる。

自責や他責を無くすよう努めていた

パニック障害に陥ってしまったことで自分を責めたり、あいつのせいだと他人を責めたり。

なにかを責めることで自分を保とうとすることは多いが、それではまったく先には進まない。

自分であれ他人であれ、責めるというのは性格傾向によるところもあるが、パニック障害を完治した人たちは最終的には何かを責めることを止めていた。

そして、代わりにそのエネルギーを完治させる気持ちに向け、前向きに進んでいた。

自分を責めたり、他人を責めたり、これらの行為はストレートに言うと、意味の無い行為だ。

だったらそのエネルギーを違うところに向け、自分自身を上昇させたほうが良い。

パニック障害を完治させるうえで、何かを責めることを手放すのは大切な事だと言えるだろう。

完治していく理屈を理解していた

パニック障害が完治改善していくのには理屈があり、違う言いかたをすれば原理原則とも言える。

その理屈というのは、

パニック障害は振り子のように治っていく

というものだ。

振り子というのは、例えば右に力を加えると右に振れていき、今度は同じ力で左にも振れていく。

右に振れ左に振れ、しばらくすると振り幅が小さくなりいつかは止まる、というものだ。

実は、この振り子の原理はパニック障害にも当てはまる。

例えばカウンセリングなどパニック障害の完治改善に向け進めていくと、一旦はパニック発作などが収まり気分が落ち着き、身体が軽くなる。

だが、しばらくすると改めてパニック発作が起こることがあり、多くの人がここで「なぜまたパニック発作が起きたのだ!?」と混乱に陥る。

だが、パニック障害が治っていく過程というのはこれがほぼ常識であり、一旦良くなって一旦悪くなって、というのを繰り返し、いつしかその振り幅は小さくなり、完治に至る。

もちろん最初からこの理屈を知っているわけではないが、カウンセリングを通し学んでいき、いつしか理屈として身についていた。

パニック障害を完治させるには、こういった理屈も知っておく必要がある。

すぐに結果を求めなかった

人はなにかを始めたとき、スタートを切ったときにはすぐに結果を求めたくなるものだ。

これはある意味自然な考えではあるが、だが現実はそうならず、多少なりとも時間はかかってしまう。

また、結果が出てくるのも個人差があり、早く良い結果が出る人もいれば、どうしても遅く結果が出る人もいる。

遅く結果が出る人は焦ってしまいやすく、結果が出ないことに対して本当に正しい道を進んでいるのだろうか?と不安になることもあるだろう。

だが、必ず結果はどこかのタイミングでついてくる。

パニック障害を完治させた人たちは結果がすぐに出ないことを理解し、コツコツと改善に向け進めていった人たちだ。

そして良い結果が出てきても一喜一憂せず、振り子の原理を再度思い起こし、淡々と前に向けて進んでいった。

いつかは良い結果が出てくると、良い意味で気を長く持ち、そのときを待つ姿勢も大切なことだろう。

自分に向き合う勇気を持ち続けた

最初から自分の内面に向き合えるのは少数であり、多くの人は多少なりとも時間を有することで、自分に向き合うことができる。

パニック障害の原因である自分の中の根幹を知ること、自分に向きあう、自分の内面を覗くというのはとても勇気が必要なことであり、おいそれとできることではない。

何回も繰り返しトライし、パニック障害が起きた自分の原因を理解していくこと、それは大変な作業と言えるだろう。

人は少なからず、見たくないもの、知りたくないこと、気づきたくないことがあるものだ。

うっすらボンヤリとパニック障害の原因はこれではないか?と気づいていても、それに触れるのは自分の中でタブーになっており、最初からそこに辿り着けないことは多々ある。

しかし、パニック障害を完治させた人たちは、最初こそ色々と理由をつけ違うところが原因と示してきたが、最終的には大きな勇気を持ち、自分に向き合った。

これが原因というものをしっかりと指し示し、それの解消、消化に務めた。

いくら時間がかかっても、自分と向き合う勇気を持った者がパニック障害に打ち勝っていく。

パニック障害の完治には、自分と向き合う勇気をどこで持てるか?というのも大切な要素と言えるだろう。

パニック障害を完治させた人たちの考えや行動についての説明は以上だ。

パニック障害は必ず治る心の病であると、私は感じている。

多くの人がカウンセリングを通し完治していく過程を見て、ある意味確信しているのも事実だ。

だが、100人いたら100人が完治したわけではなく中には理由があり離脱してしまった人、諦めてしまった人、どうしても先に進めない人などもいる。

これは私の不徳の致すところだが、パニック障害を完治させる力をすべての人が持っているのを私は信じている。

今回の話が、あなたのこれからの未来に役立てば幸いだ。


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