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日本人の私が感じたオーストラリアと日本の文化の違い〜挨拶編〜

コミュニケーションにおいて避けては通れない挨拶。しかし毎度文化の違いを痛感する瞬間でもあります。

約2年間のオーストラリア生活で感じた挨拶に関する文化の違いについてまとめてみました。




違いその①:How are youは反射的挨拶


中学校ではお元気ですか?の意味で初期に習いますが、実際には必ずしも相手の体調を気遣っているわけではなく、マナーとしての形式的な使われ方も多いです。

Hi, how are you? 

は定型文のようにセットでよく聞きます。
電話での挨拶、すれ違った知らない人同士の短い挨拶、お店の人の挨拶としても聞かない日はないと言っても過言ではありません。

少し異なるバージョンとして

How are ya?(ハワヤみたいな発音)
How are you doing?
What's up?
How is it going?/ How's it going?
How are things going?
How's everything?

などがありますが意味はほぼ同じです。
最近どうしてる?のニュアンスも含みます。

How do you do?
は英国の古い映画などで使われているのを聞いた事がありますが、現在は死語に近いほとんど使われていない表現だそうです。
(オーストラリアの語学学校の先生より)

答え方としては良く聞くのが
I'm good, thanks. And you? (元気です。ありがとう。あなたはどう?)です。

主語を省略してGood. だけでも良いです。


一般的な答え方として他には、

(I'm) Okay.
Fine.
Very well.
Great.
Not too bad.   
など。

上記は一例なので人によって色んなバージョンがありますし、その時のその人の元気度によっても答えは変わってくるでしょう。

また、And you?の部分は

You?
Yourself?

だけの場合もありますし

How are you?

と質問に答えずにそのまま聞き返す人もいます。

ちなみにこのオウム返しに関して、面白い動画を紹介します。

アメリカ英語についてのものですが、フィンランド出身のコメディアンIsmoがWhat's up?にはWhat's up?と返す英語の不思議さについて言及しています。

また、店員のCan I help you?の意味はgo awayと形式的な挨拶を皮肉っています(笑)

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最初の挨拶として使われるHow are you?を軽く済ませると、後から再度本気のHow are you?を聞いてくる人もいます。

これには最近どうしてるかをちゃんと答えます。



そして、既に知り合い同士で間隔が空いて久しぶりに会う場合は、

How have you been?

の方が自然だと思います。こちらの動画も参考に。


*****

これらの表現は誰とでの会話においても必ず使われる、コミュニケーションの必須スキルであり、時に唐突に使わなければならない場面も多いです。

特にお店で店員に返事をするのは日本ではあまりない文化で、慣れないうちは即座に反応するのが難しく、事前に心構えをしていた時期もありました。

とにかく流れ作業のようにスピードが速いので😵

しかし不思議にも、回数を重ねると反射的に答えられるようになります。

慣れれば自分から挨拶できるともっと良いですね🙆





違いその②:他人の良い一日を願いすぎ


これまた聞かない日はない
Have a good day.という表現。

丁寧に言うと
I hope(wish) you have a good day.

つまり相手の一日が良い日になる事を願っていますという意味ですが、これも深い意味がなく形だけの挨拶表現として使われる事もあったりします。

ただ、仕事終わりの挨拶時に、カフェで頼んだコーヒーを渡される時に、はたまたバスを降りる時にまで、色んな人が自分の良い一日を祈ってくれるのは気持ちの良いものです。

*****

Have a good dayのgoodの部分は


nice
lovely
great
fantastic

など色んな形容詞を入れる事ができます。



またdayの部分は、


afternoon
evening
weekend
time
rest of the day
(残りの一日)に置き換える事ができます。


など時を表す表現に置き換える事ができます。

言い換えると、英語話者は時間帯に沿って適切な単語を使い分けて話しています。

(例)
Have a wonderful weekend. (素敵な休日を。)
は金曜の夕方から土日にかけてのみ使える表現です。

また、Have a good one. というどんな時間帯にでも使える便利な表現もあります。


これらの返答の仕方は

Thanks.
Thank you, you too.(ありがとう、あなたもね。)
またはYou too.のみ 

が鉄板です。

You have a nice day too.
Likewise.

と返したりもします。

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おそらく日本では誕生日など特別なメッセージのみで使われるような表現が、こちらでは日常的に使われているという点に私は違和感を感じていました。

しかし、現地の人の感覚としては「楽しんでね」「いってらっしゃい」のような軽い挨拶であって、もしくは「お疲れさまです」のように、言わなくてもいいけど会話の最後に言わないと何だかしまらないニュアンスのある表現なのだと今では認識しています。





違いその③:とにかく距離が近い


日本人がオーストラリアに馴染んでいるかいないかは、挨拶の時にお辞儀をするかどうかで分かる、と看護学校の先生が言っていました。

日本人は電話相手にまでお辞儀をしてしまう事があるほど、無意識にお辞儀文化が身に染み込んでいるのかもしれません。

それに対しオーストラリアでは初対面では握手、知り合い同士はハグやキスで挨拶するのが一般的です。

国や個人により方法は異なり、両頬に2回キスする人1回だけの人、キスの仕方もほっぺ同士で音だけだったり、実際にほっぺにキスする人もいます。

その人の方法に合わせて挨拶しますが、未だに自然に挨拶するのは難しく、かなり緊張します。

コロナウイルスの世界的流行を期に、ソーシャルディスタンスを保ち、握手の代わりに肘を突き合わせる挨拶が推奨されています。

しかしオーストラリアは比較的流行が軽度である事もあってか、今でもハグやキスは多くの人々の間で見られるのが現状です。

(手指消毒剤を持ち歩く人、マスクをする人は以前に比べると確実に増えました。)

ちなみにメッセージでのやりとりでも
キスを意味するxxXxXや、キス&ハグを意味するxoxoを最後に入れる人もいます。




違いその④:言葉だけでなく合図も異なる


歩行者が道路を渡る時に車が止まってくれた時、日本ではお辞儀をしてお礼を示す🙇‍♀のに対してオーストラリアでは片手を挙げて感謝を表現🖐します。

こちらではバス停で待っているだけではバスは止まってくれません。乗る時は運転手に片手を挙げて合図を送ります。人によりますが現地の人は人差し指を軽く立てて斜め上に挙げて☝️いる人が多いです。

レストランで店員を呼ぶ時、日本のように「すみません」と大声で呼びません。軽く手を挙げて🖐合図するかウインク😉をする人もいます。



*****


国を出ると日本の当たり前が通用しない事が多いです。

郷に入れば郷に従えという言葉がありますが、最初のうちは(今でも)他の人がどんな風にやりとりをしているかを観察しては真似してみるの繰り返しです。

かなり基本的な内容ですが、自分は苦労した事なので、今後オーストラリアへの旅行や留学を考えている人にとっても少しでも参考になると嬉しいです。

When in Rome, do as the Romans do🍝

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