39_お正月の色彩いろいろ

画像1 お正月には意味を持つ様々な色があります。 例えば黒豆。「豆に働きますように」という思いが込められていることは周知のとおりですが、「漆黒」といわれる闇のような深い黒色には、その神秘性に対して「魔除け」や「厄除け」の願いも込められています。
画像2 例えば常緑樹の濃い緑。 常盤色、千歳緑と呼ばれるその緑は変わらぬ若々しさや艶やかさを持ち、イメージどおり「不老不死」への願いに繋がります。 さらに「歳神は尖端に宿る」という言い伝えがあり、松のような尖った葉のものや門松にあるような斜めにカットした竹を設えるのは その為だとか。さらに神を「待つ」という意味が「松」には込められているといいます。少し駄洒落っぽいですが。
画像3 千両、万両、南天・・・・・ お正月の花にはよく赤い実が使われます。 赤は生命を象徴する色。 血潮の色であり、昇る朝日の赤さは闇の世界からの解放をイメージさせます。さらに花の種類が少ない季節に、赤い実は豊かな華やぎをもたらします。
画像4 千両、万両は言葉通り豊かな報いを、南天は「難を転ずる」という不撓不屈の力強さを。 実り多い、活力溢れる年になりますように・・・赤色にはそんな願いが込められているのではないでしょうか。
画像5 他にもお正月の色は数多くありますし、まだまだ知らない話もたくさんあると思います。 色はさまざまなモノやコトを象徴するものとして、長く深く人々の生活に根付いていることがわかります。 日常にある色彩に意識を置くことは楽しいことですし、さまざまなヒントを与えてくれます。新しい年が皆様にとって実り多い豊かな年になりますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?