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印刷用の漫画原稿でWebtoon作ってみた

こんにちは。松坂ゆうです。

現在、ある出版社さんでの漫画連載の準備中なんですが、少し煮詰まっていて、息抜きもかねて岡山創造芸術劇場ハレノワでシリーズ開催されている戯曲創作の講座を受けてきました。

高校生の頃、学生演劇を経験したことから観劇にハマり、いっとき年間40本くらい劇場に足を運んでいたこともあったので、この講座をとても楽しみにしていました。

会場の参加者は、まだシナリオを書いたことがない初心者の方から、すでに戯曲作家として活動されている方、現役の舞台俳優さん、私のような漫画制作をする人など、かなり幅が広かったです。
講師のマキノノゾミ先生は、方向性がバラバラの参加者を前に、シナリオ創作の初心や姿勢、考え方のきっかけを見つけられるようなお話が満載でした。

その様子を、せっかくなので漫画エッセイ日記として、いつも使う印刷用の原稿用紙サイズに描き下ろしたものをアマゾンの縦読み漫画Fliptoon(webtoon)に編集していった話です。

印刷用原稿用紙で描いたもの

こちらはclip studioでB4商業用原稿用紙サイズにグレースケールで描いた漫画です。

と、ここまで描いたところで、縦読み掲載にする場合は吹き出しがコマの外に置くレイヤー構造にしておいたほうが楽かも……と気づき始めたんですが、とりあえずこの形式で描き切ることにしました。

縦読み漫画に再編集

描き上げたあと、縦読み版の編集では、このブログ経由じゃなくてもわかるように、セリフを少し変えつつリサイズしていきました。

自分で編集して気がついたんですが、絵の入ったコマは同じなのに、印刷用とはかなり印象が変わるんですよね。 

最初から縦読みで描けばよかった

特にレイヤー構造、最初から吹き出しは外に出しておけばよかった〜。
縦読み原稿に編集し直す作業、改めてレイアウトすることにめちゃくちゃ時間かかってしまいました。

スマホ・タブレットでプレビューしながら作業

紙のページ漫画制作で、見開きでコマの大小の流れを意図的に設計し、絵の中でもキャラの目線や視覚効果を使った視線誘導するテクニックとかありますよね。

縦読み漫画の制作は初めてですが、前職webデザイン経験から学んだことで、初めて見る人がどんな環境で制作物を見るのかまでを想定して画面設計するのはすごく大事ってことは自然と意識してました。

webデザインだとwebサイトをパッと開いたとき、最初に視界に入る情報の並びやデザインが見やすいかどうかで、読み進めてもらえるかが決まるといわれているのですが、縦読み漫画にも通じるところかと思います。

そのための確認お助け機能が、クリスタについてるコンパニオンモード

作業原稿を開いた状態で、画像の赤丸部分にあるスマホ?アイコンをクリックすると、QRコードが出てきます。
クリスタのアプリをインストールしてあるスマホ・タブレットでこのQRを読み込むと、作業画面がそのまま端末に表示されます。

この機能のスゴいところは、コマの配置を替えたり、絵の修正をしたりなどが、随時更新で表示されるところ。スマホがPCの小さな2画面目みたいになります!

このおかげで、
Q.どのくらいの余白を持てば縦の流れが読みやすい?
→想像よりかなり広めが良いかも

Q.紙の時との印象の違いは?
→新しい「間」が生まれた

などなど、試行錯誤の中で色んな発見ができました。

セリフ配置の流れはS字を意識

パルミーの講座で以前習ったことも、かなり活かせたなと思います。
参考までにご紹介すると、以下の講座は紙の漫画として考えたものを縦漫画に応用するノウハウが詰まっていました。ご興味ある方は覗いてみてくださいね。

Fliptoonで全文公開

あーだこーだしながら編集に2日もかかってしまいましたが、ようやく全てのページの公開に漕ぎ着きました↓

個人で縦漫画を描く場合は、制作の前準備で要点を押さえておくと、作業スピードが上げられそうです。

この戯曲講座シリーズは毎回講師が変わる(前回は平田オリザ先生だったそうです)らしいので、またチケットが取れたら行ってみたいなと思ってます。

次はカラーの縦漫画描きたいな〜。

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