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すぐできるは遠まわり

母がすごいことを言い出した。

「1週間で誰でも3キロ痩せるっていう方法をお友達に聞いたから、半分試してみたら!?」

わたしがこの1か月で1.5キロ太ったと話したら、こう返ってきた。膝を痛めて、運動ができずにいたら、ちょっとふっくらしてしまった。身長が低いので、1.5キロでも見た目に影響する。そして、母はすぐに「太った?」と聞く(やめて)。

1週間で誰でも3キロか。うーん、自信ないわ。そもそも、それって痩せたことになるのかしら。水分が減ったとか、ごはんを抜いたとか、過剰に排出しているとか、そういうことではなく? いちいち疑ってしまうわたしは性格が悪いと思う。

わたしが信じないものの一つに「誰でもすぐできるメソッド」がある。いや、ちょっとしたコツを教えてくれるメソッドなら喜んで耳を傾ける。「誰でもすぐにトイレを今よりはきれいにできるお掃除テクニック」なら、わかる。

でも、1週間で3キロは難しいんじゃないだろうか。少なくとも「誰でも」は無理そうだ。

わたしは自分の根性を信じていないからこそ、この手のメソッドも信じない。「誰でも、じゃないやん」「すぐとか嘘やん」と落ちこむ結果になるのが目に見えるからだ。

6年前、体重を11.5キロ落とした産後ダイエットも、10か月かけた。1か月で1キロちょい、じわじわと減らすのがわたしには向いているだろうと思えたし、無理がたたってリバウンドしてしまう事態も防ぎたかった。

わたしの場合、近道は遠まわりになりかねない。性格的にもそう。40年生きて学んだ。だから、なんでもほそぼそと続けるし、地味だけど確実な努力のほうが好きだ。

ということで、久しぶりにエクササイズと筋トレをしている。やっと膝の痛みがとれたのだ。

おそるおそるスクワットをしていたら、娘たちに聞かれた。

「ママ、明日痩せる?」

う。残念ながら、わたしは明日には痩せられない。1.5キロだから、1か月後か、2か月後。まあのんびりでいいじゃないかと思っている。わたしに限って言うなら、ダイエットの近道はきっと自分を理解することだ。

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