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時価総額10兆円のビジネスモデル【13】上場初日の時価総額9.3兆円ーーMUFG、Nintendoを上回る

  コインベースが14日、ナスダック市場へ直接上場しました。終値は328.28㌦、希薄化後の時価総額は約858億㌦(1㌦109円換算で約9.3兆円)と、鮮烈なデビューを飾りました。例えば、GM(約840億㌦)、BNP Paribas(約770億㌦)、CME Group(約740億㌦)、Nintendo(約700億㌦)、Mitsubishi UFJ Financial(約690億㌦)などと比較すると、時価総額の大きさが感じられると思います。市場のビットコインへの期待を表したと言えるでしょう。
 米国では新型コロナ問題が深刻化した20年春から若い世代やファミリーオフィスを中心にビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を購入する動きが広がってきました。PaypalなどのFintech企業も暗号資産の取り扱いを開始しています。今回のコインベースのIPOは仮想通貨・ブロックチェーン業が表舞台に立つことを意味し、機関投資家の参入、デジタルアセットの利用拡大など一層の社会適用が広がることが期待されます。
 これから、コインベースは上場企業として、所定のフォーマットにのっとった企業情報の開示が求められます。また、欧米の主要メディアや、株式アナリストなどの仮想通貨・ブロックチェーン業界の外の目にもさらされることになるでしょう。ネット上の価値移転手段で利用者が増えるほど価値が増すと言われるビットコインについても、今のままの市況が続くとは思えません。ただ、今後これらの試練を乗り越えた先に、創業者ブライアン・アームストロングがいう「すべての人とビジネスに経済的な自由を創造する世界=Cryptoeconomy」があるのではないでしょうか。

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