「詩」訣別
怒りに満ち 充血した目の老いた男が
天を見上げ 頭を抱えている
寄留者たちが 深い苦悩を持ちつつ
恐れと羨望の眼差しを 老いた男に向けている
私は薄黄色の毛布をまとい 風に耐えている
不思議と私には 確かな安堵がある
老いた男が 厳しさをもって怒りを制する
奇留者たちは 老いた男を見つめ続ける
老いた男は説き始める 厳しい言葉が連ねられていく
やがて一団は 北の岩山の方へと歩み始める
私には厳しい言葉の 意味が分からない
一人残りただ この光景を描写している
風はまだ 止むことはないが
薄黄色の毛布がしっかり 私を守ってくれている
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