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「詩」羊飼いの朝

羊飼いの夢の中
牧場から羊たちは消えている
風になびかれ牧草が
ただカラカラと鳴っている

羊飼いが目覚めると 陽光が窓辺の
ベゴニアを明瞭に輝かせている
そして羊飼いは戸棚の
お伽噺を無意識に手に取る

境界はどこにあるのだろう?
朝は再生の時
羊たちは涼風の中に生きる

風車は回り続ける
潤色のない青空を胸にしまい
羊飼いは朝を慈しむ

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