![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/73699208/rectangle_large_type_2_205909ded58e1d90e31f7acc311d1484.png?width=800)
Photo by
msy03
「詩」夜の列車
列車が私を飲み込む
テールランプ 町の古びた街燈
地に光はじめるものを
列車はただ 追い越していく
人々が夕の街へ 吐き出される
私は一人 どこかへ運ばれていく
列車は走り続ける 街は冷たく光る
私は降りる駅も 分らぬまま
長椅子の その固さに身を委ね
埋もれていく 夜の鼓動の中へ
月もなく 星も僅かな夜の孤独の中へ
減速もせず 列車が駅を通過する
終わらない町の 無機質な光を
灯火を慈しむように 私は眺め続ける
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?