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hellokeiko
「詩」雨季の怒り
野球場 転々と白球が転がっていく
誰も白球を 追うものはなく
深草の芝にからまり 白球はフェンス手前で止まる
私は白球を掴む ぐったりと雨に濡れている
(早くボールを返せよ)
霧の向こうから 誰かが私をせかす
私は怒りに満ち 力任せに白球を投げ返す
山なりの白球が 相手のミットに収まる音がする
私は気力が失せ 草の上にうずくまる
霧の向こう 誰かがまだ 私を見ている
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