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新時代のカフェスタイルに、おどおどする

水色っぽいガラス張りの、おしゃれなサンドイッチのカフェがオープンしたと、少し前におばちゃん仲間では噂になっていた。

「新しくできたサンドイッチの店に行ってみない?」

そろそろお客さんも落ち着く頃だから、と友達から連絡があり、ランチに行くことになった。

メンバーは、無限にパンのバイキングを食べ続けた友達のうちの3人だ。


開店時間に合わせてお店に到着すると、すでに友達2人がドアの前に並んでいた。
慌てて私も彼女たちの横に並んだ。

11時になり、内側からドアが開く。


海沿いのカフェを思わせるような、白と青を基調とした明るい店内にワクワクしながら入ると、数メートル先にいきなり「タッチパネル式食券機」が一台あり、まずはそこで食券を買ってから席に着くスタイルのようだった。

私たちは3組目。
すぐのはずが、前のおばちゃんチームがかなりモタモタしていて、全く行列が進まない。

待つ間にメニュー表を見ながら、何にするかをわちゃわちゃ考え、3人とも、『アボガドとトマトのサンドイッチと珈琲のセット』に決めた。


やっと回ってきた私たちの順番。
タッチパネルを見て、あれこれ触ってみたもの、さっぱりわからない。
アボガドとトマトのサンドイッチを探すだけでも時間がかかり、セットメニューにしたいのだが、その画面が出てこない。

偶然が重なり、何とかセットメニューにはできたけれど、なぜだかドリンクは紅茶にしかならない。
後ろの方たちが待ってるし、もう、一番人気っぽいハチミツレモンティーで妥協する。

やっと辿り着いたお会計も、支払い方法の種類が多すぎてわけがわからず、変なボタンを押して最初からやり直しになってしまった。

そんなことを1人ずつやっているから、私たち3人だけでも時間がかなりかかってしまう。

新しい機械は苦手だ。
店員さんにメニューを注文したい。

まだのんびりと調理場にいるお姉さん、今だけでもここに来てくれないかなぁ、と視線でビームを送るが届かなかった。

後ろの長蛇の列が怒って私たちを見ているような気がして、背中からの圧が怖い。


まさに、こちらのおかぐちや源太さんの記事と同じ状況だった。


なんとか無事に食券をゲットして、席に着く。
券の番号が電光掲示板に表示されたら取りに行くシステムで、ポケベルを持たされないフードコートのようだ。

3人とも、サンドイッチセットのトレイをテーブルに置いたときには、なんだかちょっと疲れていた。
実物を見るまで全く知らなかったのだが、サラダもスープもいろいろついていて、なかなかボリューミーで驚いた。


まさかのホットサンドで、びっくり!


サンドイッチが美味しい!
これで珈琲なら、さらにいいんだけど、めちゃくちゃ甘い紅茶も、たまには良き!


唯一残念なのは、視線を常に感じることだ。

入り口の長蛇の列の人たちから丸見えの位置にテーブルが並んでいるので、人々の眼差しが痛い。
皆さま、並んでいるのが暇だから、チラッとこちらを見てくる。

マスクを外すことにも照れてしまうご時世、おっきな口を開けるのはさらに恥ずかしい気がして、サンドイッチを小さなお口で、分解しながら食べる羽目になってしまった。

それでもあっという間に食べ終わって、やっぱり熱い珈琲が欲しくなる。
でも、店の外まで続いている食券機の列に並ぶ気合いはなくて、ぬるくなった甘い紅茶だけで、ひたすらしゃべりまくるタイムに突入した。

常に満席で、お客さんの回転が早い。
年齢層もかなり若い。
長居が難しい雰囲気の店だ。


さすがの私たちも居心地が悪くなり、たった2時間半で店を出ることにした。


店の駐車場で、友達から嬉しいお誘いが!

「うちの裏山でタケノコが採れたから、もらってくれる?よかったら今からうちに来て!時間が大丈夫なら、お茶しようよ!」

「わぁ、ありがとう!行く行く!」

「そうやね!まだ全然しゃべってないもんね。」

ということで、そこから友達のお家にお邪魔しました。
そこでの意外な展開は、長くなりそうなので次の投稿で。

よろしかったら、次もお付き合いくださいね。





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