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もう音羽を「元FERN PLANETのSERINA」とは言ってはいけないのだろうか

音羽-otoha-という天才

「音羽?FERN PLANETの?」

アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」で結束バンドの曲を提供した「音羽-otoha-」が今月メジャーデビューする。

その知らせを聴いた時はあり溢れた才能と知名度で、まだメジャーデビューしていないことに驚いた。

私が音羽の正体が元FERN PLANETのSERINAであることに気がついたのは、ぼざろが放映終了して半年ほど経ってからである。

Rick Rack

FERN PLANETの前身であるRickRackの時からヒソヒソと応援していた。たまたまYouTubeを垂れ流していた時に出会った「ソルジャーガールズ」という曲が好きだった。

私が短大ぐらいの時、彼女の地元が確か奈良あたりの関西だったと思うのだが「RickRackが東京でライブをする」と聞きチケットを取ったものの、SERINAの体調不良のためライブがキャンセルされてしまった。

結局Rick Rackのライブを見ることは叶わず、そのまま解散してしまった。

FERN PLANET

Rick Rackの解散直後「FERN PLANET(フェルンプラネット)」に改名し、ギターボーカルのSERINAとベースの山口メイ子を中心に再発足。

「FERN PLANET」に改名してから一度ライブを見に行った。

平成の終わりにキャパ約250人のクレストでHakubi、Suspended 4th、PELICAN FANCLUBの4マン。今思うとなかなか凄いメンツだ。

曲もライブも良かったものの、それからは鳴かず飛ばず。結局フェルンでも無期限活動休止してしまった。

CD持ってる


運命は突然に

活動休止してからはバンド側の音沙汰が無かったので、私も彼女たちの活動は特に追っていなかった。

だがある日、音羽の正体を知ることとなる。

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インスタのストーリーを流し見していると、たまたまSuspedend 4thのワシヤマさんがメイ子ちゃんとの2ショットを上げていたのを見かけた。

「あれ、フェルンのベースだった子じゃない?」

すぐさま彼女のインスタに飛ぶと、メイ子ちゃんは卒業したベースのいやまちゃんの後釜としていつの間にかDizzy Sunfistに加入していたのだ。

ディジーのいやまちゃんが卒業したことも、あやぺたたちが新規ベーシストを募集していたことも知っていたのだが、結果として新ベーシストが決まったことも知らず、そしてまさかインディーズ時代から応援していた子が同じロックバンドとはいえ、王道のロックから畑の違うパンクメロコアバンドに加入していたことに驚いた。

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いつの間にかベースの就職先が決まっており一安心する。

はて、そうなるとボーカルの子は現在何をしているのだろうか?

メロディセンスや歌やギターのスキル、そしてジャケットのデザインまで出来るあの才能っぷりから見るとばっさり「彼女が音楽を辞めた」とは考えにくかった。絶対に誰かがその才能を拾っていると謎の確信をしていた。

すぐさま「FERN PLANET ボーカル 現在」と検索をかけると、まずは「フォーエイト 音羽」という検索結果が出てきた。

YouTubeなどの動画クリエイター関連が疎い私はフォーエイトの存在をこの時初めて知ったのだが、TikTokを中心に活動するクリエイター集団らしい。しかし、音羽は誹謗中傷が原因でグループを脱退したそうだ。

それにしても”音羽”ってどこかで聞いたことあるような…

それから彼女が現在何をしているのか突き詰めようとネットサーフィンをしていると、「音羽 ぼっち ざ ろっく」という関連検索ワードが出てきた。

まさか…?

青春を常にバンドに捧げ、かつtricotのイッキュウさんをはじめとする好きなバンドがこぞって結束バンドに楽曲提供するとのことで無論「ぼっち・ざ・ろっく!」は履修していた。

他にも結束バンドのモデルであるアジカンだけでなく、KANA-BOONの鮪さんやヒグチアイさんなど名だたるメンバーが参加するなか、「音羽-otoha-」だけは知らなかった。勝手にアニソンの世界では名の知れたトラックメーカーだろうなと思っていた。

音羽って確か「青春コンプレックス」作ってたような…OPのクレジットで名前があるので覚えていた。

え、、、音羽って、FERN PLANETのSERINAちゃんだったの!!!!!???????

振り返ると「青春コンプレックス」や「ギターと孤独と蒼い惑星」を聴いた時、結束バンドの曲はアニソンのようなJ-POPを基盤にロックバンドのストーリーっぽくバンドサウンドを飾り付けた大衆受けというより、最初からロックバンドのバンドサウンドに軸を置かれているように感じていた。

まさか完全にロックバンド出身だったとは…しかもインディーズ時代から見てきたバンド…音羽に声を掛けたスタッフも、OKを出したはまじ先生の嗅覚も本当に凄い。

あまりにも一方的だが、紛れもなく運命の再会である。

過去に触れるべきかべきでないか

音羽は過去の活動に触れて欲しくないのか、調べれば出てくると思っているのかは不明だが、公式のインタビューでは具体的な過去の音楽活動を話はしていない。


例えばYOASOBIのAyaseさんがメロコアのバンドを組み、ボカロPになり、その過程でYOASOBIを組み、特大ヒット連発の日本を代表するトラックメーカーとなった訳だが、Ayaseさんの場合は自分の口から音楽経歴というものが語られていたり、インタビューや対談などで公の場での文書が残っていたりする。

しかし一方でそうした過去を公にしていない音羽に関しては、本人の意思表示が無い限り声を大にして言っていいものなのか、なんとももどかしいところである。

でも私は彼女のバンド時代の音楽も、ソロとなってから発表し続ける音羽名義の曲も、そもそも彼女自身が大好きだ。

シンプルに彼女が音楽活動を続けてくれていたことが嬉しい。

そして今春。

彼女自身が出演しなくとも、彼女の作った曲を架空だったはずの結束バンドがリアルなフェスで歌うこととなった。

事実は漫画よりも奇なり。


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