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成田山の護摩祈祷に行ったら肩こりが治った話

先日「Adoの歌声は護摩祈祷のパワーに似ている」と書いたばかりなのだが、最近私がどこに行っても成田山があることに気がつき、せっかくなので護摩祈祷を受けてきた話をしたい。

※川越の成田山の写真を撮り忘れたのでヘッダーは千葉の成田山新勝寺の写真


行く先々で成田山がある

①成田山横浜別院

最初に成田山に参拝したのが成田山横浜別院だ。今年の7月の話である。

桜木町にある”横浜のお伊勢さん”と呼ばれる伊勢山皇大神宮に伺った際だ。この神社の参拝理由が「夢に出てきたから」という信じてもらえなさそうなきっかけではあるが、本当に夢に出てきたのだ。

偶然にもここから徒歩5分もしないところに成田山の別院があった。せっかくなので寄ってみると、ちょうど太鼓が鳴り響き、ご祈祷が始まったタイミングだった。

この時これを「護摩祈祷」と呼ぶことは知らなかった。

②深川不動堂

次に、上野の東京国立博物館で行われていた企画展の仏像展に行こうと思っていた。せっかく仏像を見るなら「近場の都内の寺院に行ってから見よう」と思ったのだが、そこで白羽の矢が立ったのが深川不動堂、成田山の東京別院である。

理由としては①成田山は以前横浜の別院に行ったことがある②有名で規模も大きい③博物館まで電車で20分あれば行ける

「本当に無料でいいの?」と思うぐらいにボリューミーで物凄く満足度高かった。拝観自体は無料で、気になる仏様がいたら随所にあるお賽銭を入れたり、しっかりご祈祷して欲しければお札を買うシステム。商売っ気があるんだか無いんだか。

肝心な展示会は人が多すぎて気持ち悪くなってしまったので、あまり細かく見れずに退散してしまった。

③成田山新勝寺

成田山に関するエピソードはまだある。

「陰陽師」を取り上げた企画展に行こうと千葉の佐倉にある歴史民族博物館に行こうとしていた。ずっとBUMP OF CHICKENが好きにも関わらず、聖地巡礼として彼らの地元の佐倉には降り立ったことがなく、かといってこれといったイベントもないのでズルズルと10数年。

「どうせ佐倉に行くならプチ旅としてどこか寄りたい」と思った矢先、なんと総本宮である成田山新勝寺が佐倉駅から電車で20分もあれば着く近場にあったのだ。

紅葉で色付くこの季節、そしてかの有名な成田山新勝寺に行かない手はない。

しかも着いたらちょうどこれまた護摩祈祷が行われている。紅葉もご祈祷も全てにおいてタイミングが良かった。

ありがとう安倍晴明、ありがとうBUMP OF CHICKEN、ありがとう凛として時雨(陰陽師の展示に行きたかった理由が時雨が「陰陽師」の主題歌を担当したから)

茶碗蒸しを食べに川越へ

そして今回だ。

偶然インスタで発見したバカでっかい茶碗蒸しが食べたくて、川越に行ってきた。みんな大好きで何かとホットな(主に翔んで埼玉)埼玉県民の私は川越へのアクセスはいい。

マジでかい。拳よりデカい。

茶碗蒸しだけを食べに川越に行くのは勿体無いので、以前5〜6年ほど前に母と一緒に行ったのだが、この時は旅行好きの母親についていく形だったので、記憶を掘り起こして一緒に参拝した神社を思い出しながらフラフラと神社仏閣巡りも遂行。

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まずは川越熊野神社。以前頂いた銭洗弁天の福銭をずっと持っていたので返しに行き、新しいのを頂いた。私に必要なお金をください。

境内の撫蛇様

かの有名な川越氷川神社は、埼玉県民の私にとっては氏神様なので吸い込まれるように参拝。

七五三で晴れ着姿のお子様で賑わっていたり、結婚式の写真を撮っていたりと朝から賑やか。どこの氷川神社も落ち着く。私に必要なご縁をください。

氷川神社境内の御神木

川越八幡宮「ぐち聞き様」という聖徳太子の姿をした特殊な神様がいる。

この時誰もいなかったので、私も愚痴ってみた。不思議ととんでもなくスッキリ!だんたんと「愚痴ったら元気になってきた〜!」て感じで退散した。

誰にも言えない内容では無いのだが、「神様に愚痴ってはいけない」という先入観が取っ払われたような気がした。私の愚痴を聞いてください。

フォントがたまらない

他には三芳野神社は当時母と入っていないが、「やりすぎ都市伝説」の別エピソード番組で「とおりゃんせ発祥の地」として取材していたので行ってみた。私に必要なとおりゃんせをください。

川越の成田山、出現

小江戸エリアはそんなに広くないので歩いて周りやすい(中途半端に乗り物乗るなら歩いたほうがいい)。

Googleマップを片手に目に付く神社を回っていると、目の前に突如成田山が現れた。

また成田山じゃ!お不動様じゃ!

川越にも別院があると聞いていたが、場所を調べていないので観光エリア内にあると思っていなかった。吸い込まれるように参拝。

今回、初めて見た仏様に挨拶してみた。

メインの賽銭箱の右側にびんずる様と呼ばれる体の悪いところを撫でるとその部位が良くなるという仏様がいた。

そういえば今年「仏像が盗まれた」と言うニュースをみたが、確かそれが「びんずる様」だったなとふと思い出す。盗まれたのは別のお寺だが、実際見てもどうして盗もうと思えたのか全く理解出来なかった。

頭の悪さはどうにも治らないし、基本健康体なので絶不調という訳ではないがデスクワークの肩こりは慢性的でとんでもなくひどい。気休め程度にびんずる様の肩を撫でさせてもらった。ありがたし。

はじめての護摩祈祷


ここまで成田山に仕組まれていると、護摩祈祷に参加してみたくなった。

調べてみると成田山系列の護摩祈祷はほとんど無料で誰でも参加OKらしい。格別お願いしたい事がいれば申し込みを行い、お札を購入する課金システム、という訳だ。

場所にもよるが、護摩祈祷はどの分院でも基本的に2〜3時間に1回は毎日行われているらしい。

しかも無料とは言え特別な受付などは必要無く、時間になるとお坊さんが登壇し、お客さんは祈祷中でもふらりと途中参加で見れるというフランクさだ。

(但し、初詣シーズンや祭日などはイレギュラーなのと、新勝寺と東京は常時参拝客が多いのであるかもしれないので調べて行ったほうがいい)

家や車など大きな買い物をしたり、厄年でもなく大きな悩みも無いのだが、もしかしたら「Adoのライブが護摩に似ていると思った理由と、私がライブの魅力に取り憑かれている根本的な理由が見つかるのではないか?」というのと「社会体験としていいのでは?」と思い興味本位で参加してみることにした。

あれだけ行く先々でお寺という大きな括りではなく「成田山」に遭遇すれば何かしらの縁だろう。私の煩悩を払ってください。

護摩祈祷本編

時間になりお坊さんが登壇、軽く説明があってから護摩開始。

護摩は太鼓担当、お経担当、鈴担当、お札を炎にかざす担当の合計4人で行われた。

周りにはしっかり目を瞑り手を合わせていたりと信仰熱心な方がいたが、私はスマートなお坊さんの所作、メラメラと燃え盛る炎にずっと目を奪われていた。

一番後ろの端っこの席で見ていたのだが、青光りしたネイルで使うホログラムのような灰がふわ〜と私の目の前に現れて「灰すらも神秘的だな」と思った。捕まえようとしたらふわりと上の方に上がってしまった。

途中で「一緒に真言を唱えましょう」と言われたが、カタカナが苦手な私はとにかく真言が覚えられない。一応見本はあるが、全然覚えられない。ずっと「さらまんだー」だと思っていたら「さんまんだー」だし、1フレーズ逃すとどこを読んでいるのか分からないし全然無理。お不動様ごめんなさい。前世尼僧って言われたことあるんだけどな。

護摩はロックバンドのライブと同じだと思った


初めて見た護摩は「なんかすっげー!」という拙い感想だ。

思ったよりもバンドのライブだった。それもロックバンドの、ライブハウスの。

開始の合図の大迫力の太鼓の音から始まり、太鼓の音はバスドラム、お坊さんのお経はボーカルとベースの低音、メラメラと盛る炎はライブの熱量を可視化したような感じ。

全体構成も4人のお坊さんのお経の大合唱と、太鼓の連打(しかも太鼓が上手い)に鈴とだんだん合わさり、ピークになるにつれて後半戦のどんどん激しくなる盛り上がりを見せる。激しいバンドならダイバー渋滞が起こりまくっている感じのピーク。時間自体は20分ほどで終了。

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「ライブでエネルギーをもらう」という表現は、この護摩祈祷を見て間違ってはいないということも確信した。

ライブに行くことでのストレス発散で”祓われる”感覚もあるし、同時に推しに”力をもらう”感覚とも似ている。そういった意味ではライブは合理的なストレス発散法であるとも思う。

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当たり前だけど、テレビで見たり、今までたまたま居合わせた時とは全く迫力が違う。空間が地鳴りのような、雷鳴のような、振動で揺れる感じがたまらない。これだこれだ。

コロナでライブに行かない人は口を揃えて「DVD見ればいいじゃん」とか言ってたけど、やっぱりコロナが終わってもそうじゃないんだよなと思う。家庭用に流通出来る音圧にパッケージされた映像や音源では無く、やっぱり人間から発される命を燃やすエネルギーと等身大の音圧が必要なんだよな。

現地ライブはご祈祷、配信ライブやDVDはお守り、そんな立ち位置。

宝剣加持

護摩祈祷も終わり帰ろうとすると、お坊さんから「宝剣加持を行うのでよかったら別室にどうぞ」という案内があった。

初めて聞いた「宝剣加持」とは、不動明王が持っている剣でお坊さんが1人1人に肩をポンポンと叩いて祈願をしてくれるというものだ。

川越の成田山では、毎日ではなく土日祝だけに行っているそうで、お賽銭はもちろん払うが参加料自体は無料

自由参加ではあったけど「やらないという手はない」という雰囲気だったし、お坊さんもオススメしていたのでせっかくなので受けてみることにした。これに関しては無知で行ったのでラッキー棚から牡丹餅アンコール。

先ほど行った通り、私は慢性的な肩こりだ。そんな私は話を聞いて「坐禅のようにパーーーンと一喝叩いてくれれば肩こりがちょっとはマシになるのでは!?」と、とんでもなく浅はかな発想から拍子抜け。

別室に案内され。お賽銭を入れ、正面のお坊さんが一言真言を唱えると左肩にポテン、右肩にポテン、と優しく叩いてくれた。おおう、意外と優しい。

帰りは実際にお坊さんが登壇していた場所に上がらせてもらえた。まだ炎は残っており、煙を浴びると邪気が払えるだのでご加護が頂けるとのこと。

霊感ゼロの私だが、その場所はなんか凄かった。プロレスラーとかお相撲さんみたいなどっしり感。ボディビルダーとは違うな、体外的に闘志があるひとのどっしり感。お札を炎にかざす担当のお坊さんは絶対熱かったと思う。

効果はすぐに

お土産に美味しそうな大福を買い「いい経験したな」と帰路に着く。帰ってシャワーを浴びようとした時に異変に気づいた。

肩こりが無い!

正確には身体のもっと奥の肩こりの芯というのは残っていたが、背中の肩から肩甲骨あたりが両肩共に物凄く軽い。重いライダースやアウターを脱いだ時のような感覚に近い。

気のせいではないと思う理由は2つある。

1つ目、肩こりによる呼吸の浅さにも少し気にしてて、以前ほど深呼吸がしづらい状況が続いていたのだが、明らかに肋骨の開き具合が違う。体感で2倍ぐらいには肺が膨らむ。

2つ目、びんずる様を撫でていない首こりと腰のこりは残っていたことだ。

こちらも慢性的でストレートネックということもあり、首こりはマッサージ師さんに驚かれるほど、腰はこりというより張っているような感じで、毎晩ストレッチしても全く取れない。

確信したのは次の日目覚めてからだ。

明らかに肩だけが回る。そして嘘のように軽い。

根本的な現代病の肩こりだけではなく、「本当に何かに取り憑かれていたんじゃないの?」とも思うが、もし取り憑いてたなら全員成仏してくれ。銀魂のスタンド温泉か。

びんずる様か宝剣加持の効果か分からないが、とにかくいい方向に体に変化があったのは確かだ。しかも護摩受けてから2〜3時間の話だ。

調子に乗って「このまま首こりも治るんじゃないか」と自分で揉んだ首は揉み返しが起きて朝から痛い。これはプロのマッサージ師に頼むべきだった。でも肩甲骨はえらい元気。

護摩祈祷はいいぞ

興味本位で行った護摩祈祷だけど、人生体験としても行って良かったし、「何故Adoのライブが護摩祈祷に似ている」と思ったのか根本的な理由に気が付けたし、実際病院に行くほどでも無い身体の不調が想定外にも速攻で治ったので本当に凄い。対価がお賽銭に見合わないのだが!

という訳で、「翔んで埼玉」でホットな埼玉の川越の成田山の護摩祈祷オススメです。

正直記事を書こうと思っておらず1枚も川越の成田山の写真は撮っていないので、千葉の成田山の写真を。いい写真撮れたので許して!

※効果には個人差があります

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