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豚の角煮

ぼくは豚の角煮が好き。
子どもの頃から好きで
食卓に上がると心の中で小躍りした。
がっつり肉系はごはんがすすむから。

そんなぼくが豚の角煮を嫁ちゃんに
「作ってほしいな。好きなんだ」と
リクエストするのはもはや既定路線。

付き合って間もないという関係性で
快く作ってくれた嫁ちゃんに大感謝。
さっそくぱくりと食べてみる。…!?

「うまっ、柔らかっ、うまっ、うま」

ウマウマと非常に馬鹿っぽい感想が
ぼくの口からこぼれ落ちた。予想外。
なんだこれ、これはぼくの知ってる
豚の角煮ではない。いやどう見ても
豚の角煮だけど、柔らかくて美味い。

「こんなにウマい豚の角煮はじめて」

お世辞ではない本心。
言って気付いたけど本心とは簡素だ。

おかしい、あのギュウギュウに肉が
詰まった感じの歯ごたえがないのだ。
ほろりと柔らかく噛める。ぷるぷる。
なんだこれ、圧力鍋でも使ったのか。
いやいやウチに圧力鍋なんてないぞ。
いいんだ理屈は、とにかくウマいぞ。

あっという間にご飯を二度おかわり。
白飯消費マシーンになり果てたぼく。
ああ美味い。ごはん美味い。肉最高。

「また作って」と満足しきった顔で
お願いすると嫁ちゃんは笑顔で了承。
この時点でぼくの胃袋はガッチリと
嫁ちゃんにつかまれていたのかもね。

以後ぼくの豚の角煮のポジションは
「好き」から「超好き」に格上げだ。
ことあるごとにリクエストしている。

おそろしいことに嫁ちゃんの角煮は
作るごとに味が変わる。進化してる?
どうやら気分で味を変えるらしいが
薄味、濃い味、スパイシー。美味い。
特に一口目が最高で、踊ってしまう。
(ぼくは美味しいものを食べると踊る)

タイトルの画像は昨日食べた豚の角煮。
いつも入る大根をあえて入れなかった
新味バージョンは宇宙を感じるほど美味かった。
(ぼくは美味しいものを食べると宇宙がみえる)

ああ、角煮。角煮ヨ永遠となれ。


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