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仲良し夫婦は楔(くさび)を打ち込む

「楔を打ち込む」という表現があります。
ここでの意味としては
相手の勢力の中に自分の勢力を打ち立てる。

仲良し夫婦は、お互いに、楔を打ち込むのが
上手い夫婦であることが多いのです。

さて、夫婦間における「楔」とはなんなのか。
それは互いの価値観を指します。

・・・

夫婦といえど、元を辿れば他人同士。
育ってきた環境の違いは価値観の違いにもなる。
価値観が違っているから惹かれる事もあるけど
価値観が似て嬉しくなり惹かれる事もあります。

問題は結婚後、価値観の相違でぶつかったとき。

・倹約家と浪費家
・食べ物の好みが違う
・異性の友人との付き合い方

これらはよくある夫婦の価値観の違いですけど
いかに仲良し夫婦といえど、価値観が最初から
お互い、納得のいくものではなかったはずです。

(なんで洗濯機を相談もなく買っちゃうわけ?)
(なんでサラダ全然食べないの?間食も多いし)
(なんで異性の友人と飲み明かしてきちゃうの)

ささいな違いだったらへえ~と流せますけど
おおきな違いだったらモヤッとしちゃいます。

モヤモヤがずんずん溜まってくると
(この人とこの先、上手くやっていけるのか?)
なんて暗い気持ちが顔を覗かせちゃいますね。

そこで、楔(くさび)です。
金槌で楔をガツッと打ち込んじゃう。
相手の価値観に自分の価値観を打ち込みます。

「洗濯機とかの高い買い物は相談してよっ!」
「野菜食べろや!あと間食ばっかりするな!」
「結婚したんだから異性と付き合い控えろ!」

これでめでたしめでたし。
…なんて丸く収まるわけがありません。はい。

そりゃ、当然です。
楔を打ち込まれた相手からしたら、寝耳に水。
今までそうやって生きていたのに突然の否定。
捉え方によっては人格否定されたも同然です。
当然のように怒るしケンカにもなるでしょう。
つまり無闇矢鱈に楔を打ち込むのは危険です。

実は、楔というのは
「上手に打ち込めるポイント」があります。

仲良し夫婦と呼ばれる方々は、この楔を
非常に上手に打ち込んでいるわけですね。
だから反発も起きにくい。反発どころか
(この人の言うことも一理あるな)って
価値観のバージョンアップが起きることも。

その結果お互い夫婦の価値観と価値観が
良い感じに混ざり合っちゃうワケです。

・・・

では「楔を上手に打ち込めるポイント」は
一体どこにあるのか?

結論から言ってしまうと「みんな違う」。
つまり、ポイントは確かにあるんですけど
人によって異なるので探しましょうという話。

大切なのは探すこと。見つけること。
なあに、幸いにもお互い夫婦なわけです。
一緒に居る時間は他者と比べて圧倒的に多い。
探す時間も機会もたくさんあるので楽勝です。

「二人で〇〇をする時間」を積極的に作って
トライ&エラーを繰り返せば、見つかります。
できれば会話もたくさんあるとなお良いです。

実は大事なのは、日常のなんでもない会話。
無意味な会話なんてこの世にはありません。
邪険にせずスルーせず相槌を打つべきです。

たくさん話をしている最中に(あれっ)と
あたかも今までしてきた会話がつながって
相手の全体像が一瞬、見えたような感覚を
覚えることがあります。

その時、楔を打ち込むポイントが
(あ、ここかな)って分かる感じです。

相手の尊厳をあまり傷つけず
かつ自分の意見も通せそうなポイントが。

一度「ポイント」を見つけることができたら
あれよあれよと他のポイントが見つかるのが
面白いところ。
そうなりゃガンガン打ち込めますよね。楔を。

故に、仲良し夫婦は楔(くさび)を打ち込む
なのです。


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