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嫁と脱毛会議

「嫁ちゃん、ぼくは脱毛する!」

「え、とうとう出家するの?」

「頭を脱毛するんじゃないよ!
ていうかなんだ、“とうとう”ってなんだ」

「いやなんかnoteばっかり書いてるから
夫くんとうとう悟り開いたのかなって」

「ええい、noteにあやまれ!
ついでに仏陀にもあやまれ!」

「まあ落ち着きなよ」

「フウフウ」

「ほら、ヤクルトあげるから」

「ゴクゴク」

「で、何?脱毛ってどうしたの」

「ぼくは気付いてしまったんだよね。
ヒゲっていらないよねって」

「ああー、ヒゲね」

「ぼく、気付いたら無精ヒゲ生えてるだろ?
あれってかっこいいと思う?」

「いやー、夫くん、ヒゲ似合わないよね」

「だろう?ぼくは竹野内豊にはなれないんだ」

「(おこがましい)」

「でね、毎日のヒゲ剃りも面倒だし・・・」

「それで脱毛するの?」

「そうそう。どうかな?脱毛してもいい?」

「まあ、ヒゲだけでしょ?いいんじゃない」

「ありがとう!実は店の目星もつけたんだ」

「何?メンズエステとか行くの?」

「調べたところによると医療脱毛がいいらしい」

「医療脱毛?なにそれマジなやつ?」

「ふっふっふ。これをみたまえ」

医療脱毛・・・効果は絶大、痛みも絶大
美容脱毛・・・効果は少々、痛みも少々

超ざっくり脱毛説明

「んー、夫くんがやろうとしてるのは医療脱毛。
つまり、医療脱毛ってことは、痛いやつ?」

「なんかメッチャ痛いらしいよ。医療脱毛は」

「じゃ、美容脱毛のほうがいいんじゃない?」

「美容脱毛はね、何度も何度もやるから
通い続ける必要があるみたいなんだよね」

「ありゃ、通い続ける系かあ。きびしいね」

「だろう?その点医療脱毛なら数回で済む。
なんなら三回とかで効果あるらしいですよ」

「そうなんだ。いいかも」

「だろう?痛いのだって、多分耐えれるし」

「夫くん痛いの大丈夫だっけ?」

「自分で言うのもなんだけど、ぼくは
歯医者で歯を削られるのが好きな男だよ」

「ええ・・・」

「いや引かないでくれ」

「ちょっとドン引きだよ」

「ドン引かないでくれ」

「まあいいや」

「よくないよ」

「それよりさ、いくらかかるの?脱毛って

「あー、それね」

「何?高いの?ヤバいの?」

「それがね、施術する場所によるんだけど
数万円~数十万円までピンキリなんだよね」

「やっぱり、けっこうかかるね」

「ちなみに美容脱毛だと数千円とかの
お試しコースみたいなのがあるらしい」

「安っ。効果薄いとはいえ、全然違うね」

「そうなんだよね。でもトータルで考えると
やっぱり医療脱毛を選ぶべきかなあって」

「全然生えてこなくなるの?ヒゲ」

「最終的には、そうみたいだよ」

「ヒゲ脱毛ってさ、一年くらい通うの?」

「ぼくが行こうとしているところだと半年。
一か月に一回の間隔で施術をやるみたい」

「なるほどねー」

「どうかな?通ってもいい?」

「うーん、ていうかさ」

「はい?」

「夫くん、もともとヒゲ薄いよね」

「薄いね。髪の毛以外は全部薄いよ」

「ヒゲ脱毛する必要あるの?」

「ある、と思う」

「どうして?」

「こう考えてみよう。ぼくの顔から
ヒゲのジョリジョリする感じがゼロになると」

「・・・おお」

「いつでもツルっとした顔になるんだと」

「たしかに、それはいいかも」

「だろう?じゃあ決定ということで」

「・・・で、結局いくらかかるの?」

「うっ、やっぱりそこが気になる?」

「そりゃあね、数十万とかは却下だよ」

「一万円です」

「あれ?そんだけ?医療脱毛だよね?」

「なんかね、季節のキャンペーンとかで
特別料金らしいんだよね。今がチャンスよ」

「大丈夫?そこ怪しくないの?」

「大丈夫だと思うんだよね。調べたら大手だし
正規の料金はしっかりした値段だから」

「なるほどね。ならいいかもね」

「ありがとう。じゃあ予約するよ!」

かくして、はじめてのヒゲ脱毛の扉が開いた。
次回『ヒゲ脱毛地獄編』乞うご期待!
(続くとはいってない)

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