夫婦仲が良くなった話

結婚当初、ぼくは嫁ちゃんと
「それなり」に仲が良かったんです。

でも、結婚して一年くらい経つと
別に気になっていなかったことが
気になるようになってきたのです。

部屋の掃除のやり方とか
会話中の語尾が小さいとか
ぼくの運転に対する一言とか

それらはとてもささいなことです。
でも、なぜか段々気になってきました。

気になったら、都度指摘していました。
「ここ、〇〇じゃない?」とか
「もっと〇〇にしてよ!」とか
「なんでそんな〇〇なの」とか

決して激しい言葉ではないんですけど
ちくりちくりと、実に不快な指摘です。
でも、言わずにはいられませんでした。

だってそれがお互いのためになるんだ
とぼくは本気で思っていたんですから。

ですがぼくたち夫婦の仲は結婚当初よりも
徐々に悪くなってきたような気がしました。
真綿で首を締めるが如く、窮屈な感じです。

(このままでは良くないなぁ)

夫婦の愛情ゲージ的なものがあるとして
MAXが100だとしたら今は40くらいだ…
当時のぼくはそんな危機感を抱きました。

そして書籍に救いを求めたぼくはついに
光明にもひとしい道標を見つけたんです。

・・・

相手を無理にディスること、ないよね。

当時のぼくはパートナーが何かをしたときに
どうしても一言いいたくてしょうがない病に
罹っていたんです。
そしてその一言とは、殆どの場合否定でした。

自分では改善を促すためにしていた指摘でも
はたから見れば、話を台無しにする否定です。
余計な一言以外の、なにものでもありません。

仕事でもないのに、わざわざ嫌味ったらしく
夫婦間で指摘なんてしなくてもいいんです。

指摘をしたところで、相手が受け取るのは
不快の感情のみ。行動だって変わりません。

指摘した本人だけが「言ってやった!」と
謎の達成感に浸るだけってかなりヤバい事。
こんなことが続けばそりゃ夫婦は冷えます。

なのでぼくは指摘をやめることにしました。

・・・

するとどうでしょう。嫁ちゃんの
会話と笑顔が目に見えて増え出したのです。

ぼくがしたことは至ってシンプル。
指摘をやめて、代わりに「そうなんだ」と
相槌を心から打つようにした事。それだけ。

たったこれだけで、どうしてこんなにも
嫁ちゃんの行動が変わったのでしょうか。

それはおそらく、安心感。
「私が喋っても否定されない」という安心感。
「相手に攻撃をされないんだ」という安心感。

パートナーと話をするときに、神経を尖らせ
毎回ジリジリと気を使って話せないですよね。

ぼくはそんなことも分かっていませんでした。

指摘をしていい気分になってる場合ではない。
パートナーの話をまずしっかり受け止める事。
それだけで、話しやすい空気は生まれるから。

もちろん、受け止めた話がどうにもこうにも
「これはさすがに一言いわないとまずい」と
苦言を呈さなくてはならない場合もあります。

その場合はアサーションを意識して話すなど
少し会話のテクニックが必要になりますけど
それはまた別の話。次の機会に。

とにかく、無意味な指摘はしないこと。
意味があっても矢鱈と指摘はしないこと。
それだけで夫婦仲は格段に良くなりました。
早い段階でこのことに気付けてよかったです。

今は、結婚当初よりも風通しが良くなった。
夫婦の愛情ゲージも回復した。そう思えます。


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