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小説の真似事みたいなことを発信しようと思ってます。 下手の横好きで、音楽もやっていて、…

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小説の真似事みたいなことを発信しようと思ってます。 下手の横好きで、音楽もやっていて、3ヶ月に一回のペースで、ある音楽サークルの企画として、動画をあげてます。

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  • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』

    毎週、火・木・土曜を基本に、アップします

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2023年最後の日に

はじめまして、CofCです。今日は2023年12月31日。大晦日の朝です。 明日から新しい年になりますが、私が所属している、あるアーティストの方のファンコミュニティで、Xの「鍵アカコミュニティ」があり、毎年元旦には「今年の抱負」を投稿してます。 で「2024年は何にしようか?」と考えてたのですが、思い立ち、小説を書いてみようと思い、「思い立ったら吉日」と1分でnoteのアカウントを作りました(笑) 実は、そのコミュニティの中で、あるきっかけで「ラジオ小説」(スタエフ)を作

    • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/25(木) 【第30話 Supporter】

      金曜日の午後3時ごろ、娘の直子が帰省した。 荷物は事前に送られたので、小ぶりな鞄だけの 身軽な恰好だ。送られてきた荷物は、 既に直子の部屋に入れてある。 大学は、ここから通っていたので、 3年前まで使っていた部屋だ。 まだ子供が2人居た頃は、 私の部屋というものはなかった。 聡の部屋と、直子の部屋、そして 夫婦2人の寝室という割り当てだった。 子供が生まれ、小さいころは、 妻の洋子と聡が同じ部屋で一緒に寝ていた。 直子が生まれると今度は聡は一人部屋となり、 妻と直

      • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/23(火) 【第29話 Turnaround】

        火曜日は防音ブースを借り、練習をする日だ。 この日は演奏動画を撮ってみようと思った。 何かで見たのだが、演奏を上達させるために、 自分の動画を撮って、客観的に見たほうがいい というのを見たからだ。 演奏曲は、Take5だ。長い曲なので、 繰り返し部分などは飛ばした。 今後、何度か、演奏動画を撮るだろうと思い、 スマホのストレージ容量のことも考えた上で、 自分のYouTubeチャンネルを作り そこに動画をアップすることにした。 昨日、色々苦労しながらチャンネルは作った

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/20(土) 【第28話 Take5】

          打ち込むことがあることで、不思議と自分や、 自分の生活自体、自分を取り巻く環境などを、 少しだけ客観的に見えるようになってきた。 決まった時間に、やることがあるのに加えて、 その日に、到達すべき目標というのがあると、 時間の過ごし方の“質”が変わってきた。 そうなると練習以外の部分の時間の使い方も、 メリハリがついてきたと感じてる。 サックスの練習頻度は週2回から週3回に 増えていた。また、それ以外の時間を使って、 音楽動画も、見るようになってきた。 それも何と

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        2023年最後の日に

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/25(木) 【第30話 Supporter】

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/23(火) 【第29話 Turnaround】

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/20(土) 【第28話 Take5】

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        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』
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          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/18(木) 【第27話 Reason to life】

          サックスを、再びはじめるという心の変化は、 自分の中で、決して小さいものではなかった。 ただ、その心境の変化があったからと言って、 洋子との接し方を変えるため、自らの行動を、 変えるということはなかった。 というより、心境の変化により、 鬱病が快方に向かえば、 自ずと行動が変わるはずという、 ある種、第三者的な思考が働いたように思う 鬱病と診断された事は、良かった面もあれば、 悪い面もあったと思う。こういった、 ある種の第三者的思考は、後者にあたる。 病気を全て

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/18(木) 【第27話 Reason to life】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/16(火) 【第26話 Keep it real】

          それから週1回、通院することになった。 始めのうちは、精神科を受診していることが 人に知れないよう身を隠すように行っていた。 診察と言っても、基本的には話をするだけだ。 最初に生活状況を聞かれるのは同じだが、 その後はその日によって少し違う。 ただ定年前の事を聞かれ色々話をしていると 自分でも気づかされることは多かった。 自分の道は自分の手で切り拓いてきたという 自負はあったし実際にそうだとも思ってる。 その一方、固有の組織に身を置いていた事で その組織特有の価値

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/16(火) 【第26話 Keep it real】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/13(土) 【第25話 tension】

          治療が終わり帰宅してから、 私は自分の部屋に閉じこもっていた。 洋子に、合わせる顔がないというのが、 正直な思いだ。 自分の独りよがりな思いを押し付けてしまい、 そして子供じみた行動への負い目で、 洋子とどう接したらいいかわからなかった。 そんな思考が泥沼にはまると、そんな状態も きっと時間が解決してくれるに違いない という根拠のない結論で自分を納得させた。 その後、午後から洋子は仕事に出た。 15時ごろ私はリビングに出て 干してあった洗濯物をとり入れて、畳んだ。

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/13(土) 【第25話 tension】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/11(木) 【第24話 Discord】

          私は、自分の事を決して 衝動的な人間ではないと思っていた。 しかし洋子の一言の後、私は更に言った。 隆「もう食べなくていい。」  そう言って、私は、洋子の前にある 皿を下げ、中身をゴミ袋に捨てた。 私の行動に洋子は何か言っていたのだが、 頭に入ってこなかった。 洋子は、洗濯機に入ったままの洗濯物の中で 乾きにくいものは乾燥機にかけ、 それ以外を外に干したあと再び仕事に戻った。 残された私は、調理器具や食器を洗った。 肉じゃがは多めに作っていたのだが捨てた。 捨て

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/11(木) 【第24話 Discord】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/9(火) 【第23話 Conflict】

          洋子が仕事に戻っていくと、私には洗濯物を たたむ以外のイベントはなくなってしまう。 そのため、午後は散歩をすることが多い。 ビジネスの世界でバリバリやっていた頃は 「散歩しながら、ゆっくりと、過ごす午後」 というシーンに“理想郷”的なものさえ感じた。 しかし、それは、それ以外の部分においての モチベーションがあってこそだと、今は思う。 散歩に出て風景を見ても、見ず知らずの店に フラッと入っても感情の揺さぶりは全くない。 結局、辿り着くのは近所にある、 コンビニか、

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/9(火) 【第23話 Conflict】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/6(土) 【第22話 Passing each other】

          洋子は直子の大学進学後、自宅から徒歩圏の 物流業企業で、事務のパートをはじめた。 生活費のためにというより、子供が手を離れ 持て余してた時間の有効活用という理由だ。 平日の9時から17時は、ほぼ仕事に出ている。 私が定年退職後、家に居るようになってから、 始めのうちは、これまで通り掃除や洗濯など、 家事を片付けてから、仕事に出かけていた。 しかし私から申し出て、平日については 掃除や洗濯を、私がやるようになった。 私より上の年代なら 「男が家事をするなんて」という

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/6(土) 【第22話 Passing each other】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/4(木) 【第21話 Second Life】

          拓也の回想が4時間前に追いついた時、 部屋に響いた隆の言葉で、現実に戻ってきた。 隆「居ない、なぜ?? そこに座っているのは、洋子じゃない!」 少女の低い呻き声と同時に、 私達に押し寄せた衝撃波は、 突き当りにある窓のガラスをも、 割ってしまったようだ。 外からさす月明りがほんの少しだけ 部屋の暗闇をやわらげた。 それにより、3人が対峙している 5つの物体が、ぼんやりと認識できた。 呆然と立ち尽くす莉子、そして、 その横には生気なく椅子にうずくまる少女、 更にそ

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』7/4(木) 【第21話 Second Life】

          7/2(火) コラム④ 第一章で本当にイニシアティブを取ってたのはどっち?

          さあ、前回までの2回は、 どうでもいい内容でしたが(苦笑) 一応、真面目なことも。 ということで、今回は、違った視点で、 拓也と、晴香の駆け引き捉えたら? というお話です。 晴香視点からみた第一章 第一章に限らないですが、 この小説は「私」の視点で語られています。 第一章の「私」は拓也です。 拓也の視点から言うと、大まかには、 ・自分を取り巻く職場環境への苛立ち ・偶然から晴香と体の関係を持つ ・体の関係を続けるうちに、自身の心の  変化に気づく ・晴香に対する無

          7/2(火) コラム④ 第一章で本当にイニシアティブを取ってたのはどっち?

          6/29(土) コラム③ “神”イタリアンについて

          前回、“神”イタリアンについて触れました。 ちなみに、こんな顔(どんな顔?)ですが、 私、わりとイタリア料理が好きです。 作者一家、御用達のお店 イタリア料理が好きになった きっかけになったのは、世田谷にある とあるイタリアデリのお店です。 ここは偶然見つけた店で、 当時、妻がワインにはまってたので、 ワインを買いに入った店です そこは夫婦お二人で営んでおられる店で 奥さまがデリの調理を担当し、 旦那さまが、ワイン販売や仕入をされてます。 とにかく、そこのデリ

          6/29(土) コラム③ “神”イタリアンについて

          6/27(木) コラム② 少しだけ拓也のモデルになった人物について

          第一章、 ご愛読ありがとうございました。 いかがでしたか?なんか、サラッと 終わったでしょ。(笑) 連載開始前のコラム①でも書きましたが、 各章の最後は、「え?これで終わり?」 って感じで、終わっちゃいますが、 最終章での伏線回収になります。 拓也のモデルは? さて、第1章の舞台と主人公は、 「医療」関係者でした。 私自身、医療との関わりは風邪を ひいたときに“患者”として行く ぐらいなので、知識はありません。 そんな中、題材として選んだわけですが、 主人公に

          6/27(木) コラム② 少しだけ拓也のモデルになった人物について

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/25(火) 【第20話 三日月に堕ちにて、晴夜に溶けゆく】

          翌朝、目が覚めると、頭はスッキリしていた。 やはり、寝不足がたたったのかもしれない。 リビングに行くと、晴香がソファに 横たわって寝ていた。 それを見て、しまった、と思った。 まさか本当に気遣って泊まってくれて いるとは思ってなかったからだ。 私の足音に気づいた晴香が目を覚ました。 そして、慌てて私に近づき、言った。 晴香「具合はどう?大丈夫?」私は返した。 拓也「本当に泊まってくれてたなんて 本当に、ごめんなさい。 もうすっかりよくなったよ。晴香が言った よう

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/25(火) 【第20話 三日月に堕ちにて、晴夜に溶けゆく】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/22(土) 【第19話 三日月の影】

          その日はそのまま、晴香は、部屋に泊まった。 翌日は、2人とも仕事だったので、その日は、 あまり夜更かしせず、眠りについた。 晴香の手を握り、朝まで眠った。 翌日は緊急のオペもあり、かなり多忙だった。 週末が学会の為、変則的に木曜が非番だった。 それもあり、オペの後も、書類の作成などで、 遅くなり、病院を出たのは23時過ぎだった。 晴香には、オペが終わってから、遅くなりそう だから、先に休んでてとLINEをしておいた。 家に帰り、玄関を見ると晴香の靴があった。 晴香

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/22(土) 【第19話 三日月の影】