C of C

小説の真似事みたいなことを発信しようと思ってます。 下手の横好きで、音楽もやっていて、…

C of C

小説の真似事みたいなことを発信しようと思ってます。 下手の横好きで、音楽もやっていて、3ヶ月に一回のペースで、ある音楽サークルの企画として、動画をあげてます。

マガジン

  • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』

    毎週、火・木・土曜を基本に、アップします

  • お気に入り

    あとで読む記事をマガジンに保存しておくことができます。不要であれば、マガジンの削除も可能です。

最近の記事

  • 固定された記事

2023年最後の日に

はじめまして、CofCです。今日は2023年12月31日。大晦日の朝です。 明日から新しい年になりますが、私が所属している、あるアーティストの方のファンコミュニティで、Xの「鍵アカコミュニティ」があり、毎年元旦には「今年の抱負」を投稿してます。 で「2024年は何にしようか?」と考えてたのですが、思い立ち、小説を書いてみようと思い、「思い立ったら吉日」と1分でnoteのアカウントを作りました(笑) 実は、そのコミュニティの中で、あるきっかけで「ラジオ小説」(スタエフ)を作

    • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/18(火) 【第17話 突然の告白】

      月曜日、19時前に仕事を終え帰ろうとすると 事務局長から声をかけられた。 明日の火曜日、外科医局で8時30分から、 朝礼が行われるとのことだった。 朝礼が行われるのは、大体、人事絡みの事で、 異動や、昇格、退職などだ。 何が、あるのか? と聞こうと思ったのだが、 事務局長は要件だけ言って出ていったので 聞く暇がなかった。 と言ってもそれほど興味はなかった。 帰りに、コンビニに寄っていると、 晴香からのLINEが来た。 「部屋の明かりが消えてるから まだ仕事だね?お

      • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/15(土) 【第16話 闇に堕ちる】

        その夜はずっと晴香が 私の体の上で、私を制していた。 晴香の身体が幾度となく跳ねる。 互いが何度尽きても、その度に身体を重ね、 舌を絡ませては、再び高みに達する。 私の体の上で断続的に体を反らす 晴香の美しさに見とれる一方、 今夜の晴香は、いつもと少し違うと感じた。 一晩地上に舞い降りることを許された妖精が、 残された時間を惜しんで魔法をかけて まわっているかのようだ。 そんな夜が更け2人の体力が限界に達すると、 晴香は私に身体を預けたまま眠りについた。 彼女を

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/13(木) 【第15話 思考の果てに】

          私が、晴香と初めて出会った日のことを 思い出し、心地よい回想に浸っていると、 遠くから晴香の声が聞こえた。 晴香「ねえ、どうしたの拓也? ボーッとして?具合悪いの?」 その声で現実世界に戻った。 拓也「ごめんごめん。さっきの晴香の言葉で、 晴香とはじめて話をした日を思い出してた。 病院初日に食堂で話かけてくれた時のこと」 晴香「拓也、覚えていたんだ、あの日のこと? でも拓也は変わってないよね、凄いと思うよ。 拓也って、いつも何かに媚びへつらう事なく、 自分の意見を言う

        • 固定された記事

        2023年最後の日に

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/18(火) 【第17話 突然の告白】

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/15(土) 【第16話 闇に堕ちる】

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/13(木) 【第15話 思考の果てに】

        マガジン

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』
          18本
        • お気に入り
          3本

        記事

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/11(火) 【第14話 出会いの日】

          次の週は、余り2人のシフトが合わなかった。 晴香は土曜日が非番だったが、 日曜日は仕事、私は逆だった。 そのため金曜日の夜に会うことになった。 きっかけになったイタリア料理店でも いいかと思ったが、 2人の終業時間も合うとは限らず、 どちらかが、店で待つのもよくないと思い、 結局、この日も家で会うことにした。 そして料理する時間がないかもしれないので、 ピザを取ることにした。 私が帰宅したらLINEをする段取りにした。 結局、私の帰宅は19時半になった。 晴香に連絡

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/11(火) 【第14話 出会いの日】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/8(土) 【第13話 求めあう理由】

          朝食を食べながらの、会話は弾んだが、結局、 この日は遠出はやめようということになった。 お互いに溜まっている家事を片付けていると、 出かけるのが遅くなってしまう可能性が高い。 そうなると出掛ける移動時間がもったいない という理由だった。 同じマンションなのだから、家で過ごす方が、 2人だけの時間が増えるという結論だった。 朝食を食べ終わり、一旦、 晴香は自分の部屋に戻っていった。 私も家事を片付けることにした。 洗濯機をまわそうとしたら、 上に晴香が忘れた袋がある

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/8(土) 【第13話 求めあう理由】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/6(木) 【第12話 越えた一線】

          外から聞こえる、犬の鳴き声で目覚めた。 時計を見ると、7時前だった。 横を見ると、晴香がまだ眠りの中だった。 晴香を起こさないよう、慎重に布団から出て、 リビングに移動した。 リビングテーブルには、昨日のワイングラスが 出したままになっていた。 昨晩、2人で寝室に向かう時、 晴香が「片付ける」と言ったが、 晴香を一時も離したくない、 という衝動にかられ、 「明日でいいよ、一緒に寝よう」と言った。 ワイングラスを洗い終わって、 洗面所に行き、顔を洗った。 そして、服

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/6(木) 【第12話 越えた一線】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/4(火) 【第11話 バスルームから愛をこめて】

          先にシャワーを浴びていると、 晴香が洗面所に入ってきた音がした。 そして、暫くして晴香の声がした。 晴香「ねえ、今から入るよ。 恥ずかしいから、向こうをむいてて」 私はわかったと言いドアに背を向け シャワーのお湯を浴びていた。 ドアが開く音が聞こえ、晴香の気配を 背中に、しっかりと感じた。 と、次の瞬間、晴香が私の背中に体を寄せた。 そして、言葉を発した。 晴香「寒いから私も一緒に浴びたい。 こうして身体をくっつけたら、 一緒に浴びれるでしょ?」 私は晴香の温も

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/4(火) 【第11話 バスルームから愛をこめて】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/1(土) 【第10話 誘惑の香りに包まれて】

          部屋に入った晴香は、マフラーを 取りながら、私に、話かけた 晴香「オーブン借りていい?」 私は、勿論と言って、オーブンの扉を開けた。 晴香はマフラーを畳みソファーの端に置くと、 トートバッグを持ってキッチンに来た。 そして、中から、ラップをされた グラタン皿を2つ取り出した。 下調理は既に終わらせ、 あとは加熱するだけになっている。 ラップを外して紙袋から取り出した チーズをたっぷりとかけオーブンに入れた。 加熱ボタンを押したあと、腕まくりしながら、 再び晴香

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/1(土) 【第10話 誘惑の香りに包まれて】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/30(木) 【第9話 笑顔を思い浮かべて】

          ある週末は、2日とも、非番だった。 晴香に、予定を聞くと、同様だった。 2人で会うのが夜ばかりというのは あからさまと思うこともあった。 だからと言って、昼に2人で 一緒に行く場所も思いつかなかった。 正直、あまり遠出をするのも気乗りしない、 かと言って、病院にも近いこのあたりを、 ウロウロして人目につくのも変な話だと思う。 そう考えると同じマンションにいるのだから、 どちらかの家で、2人で過ごすという選択は、 合理的だとも思う。 ただ本当の恋人同士なら、 合理性だ

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/30(木) 【第9話 笑顔を思い浮かべて】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/28(火) 【第8話 週末だけの恋人】

          私が起きた気配で、晴香も目を覚ました。 そして私と目が合うと、背中を向けて言った。 晴香「おはよう、、、、、、、 あの、ごめん、服を取りたいんで、 ちょっとだけ目をつぶってもらっていい?」 私はその言葉をなぜか愛おしく思えた。 私が頷いてから背を向け目を閉じると、 晴香が布団から出た気配を感じた。 晴香は服を着るあいだ 「目を開けちゃだめ」と言ってる。 何回目かのそのセリフの後、晴香は言った。 晴香「もう、目を開けてもらっても、大丈夫。 それから、洗面所、借りても

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/28(火) 【第8話 週末だけの恋人】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/25(土)【第7話 そして朝を迎える】

          髪の香りの事を口にしたことで 警戒されてもおかしくなかった。 だが、晴香は気にしている様子はないようだ。 晴香に礼を言いながら、紙袋を受け取った。 私がキッチンで豚の角煮を 皿に盛っていると、晴香が言った。 晴香「何か、手伝えることありますか?」 拓也「じゃあ、、冷蔵庫に入っている料理を、 運んでもらえますか?」 晴香は頷き、冷蔵庫を開け 「これもですか?」と尋ねてきた。 私が「はい」と答えると、 冷蔵庫の中の料理を運んでくれた。 料理を運びながら、晴香は、どうしま

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/25(土)【第7話 そして朝を迎える】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/23(木)【第6話 髪の香り】

          晴香がコンビニで支払いを済ませて、 こちらに向かう時に私に気づいた。 晴香「あ、辻本先生、おはようございます。」 拓也「おはようございます。お買物ですか?」 晴香「いや、違うんですよ、 忘れないうちに、ガス料金を払おうと思って。 これって、地味に面倒くさいですよね。 辻本先生は、お買物ですか?」 私の中での、晴香の捉え方が 明らかに以前とは変わっている。 しかし晴香の中では変化がないように感じる。 そんな思いを口にすることなく、私は答えた。 拓也「朝食のパンを切

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/23(木)【第6話 髪の香り】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/21(火)【第5話 小さな心の変化】

          2日連続で立ち寄ったイタリア料理店で、 昨夜から、今朝にかけての出来事を 思い出していた。 そして、パスタを口に運んだ。 今朝、顔をあわせて以来、今日は晴香と 言葉を交わすことはなかった。 朝一番、声を掛けてきた晴香は、 どことなく、普段より親密な感じがした。 一夜をともにしたことで、 自分に接近しようとしているのか? などと考えたが、どうやら杞憂だったようだ。 その後見る晴香は、昨日までと なんら変わった素振りはなかった。 昨晩のことが病院に知れたら?とも思った。 し

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/21(火)【第5話 小さな心の変化】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/18(土)【第4話 熱い吐息】

          自宅に招き入れた晴香に、ダイニングでなく、 リビングソファを勧めた。 オーディオセットの音が、よく聞こえる という理由で勧めた。 晴香のコートを受け取り、ハンガーにかけた。 そしてレコード盤を開き、 ジャズのレコードをのせると、晴香は尋ねた。 晴香「自宅に、レコード盤をお持ちだなんて、 格好いい、ご趣味ですね。 辻本先生は音楽お好きなんですか?」 拓也「いや、はっきり言って、 音楽のことは、全然わからないです。 でも音響機器は好きで、特にレコードは、 音もフォルムも好き

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/18(土)【第4話 熱い吐息】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/16(木)【第3話 三日月に魅せられて】

          晴香の自宅が、自分と同じ方向だと いうことは知っていた。 店を出て自宅方向へ2人で並んで歩き始めた。 ふと、空を見上げると、上弦の三日月だった。 ただの好みの問題なのだが、 私は満月よりも、三日月のほうが好きだ。 何故?と聞かれても明確な答えは ないのだが、月に抱く神秘的なイメージが、 なんとなく満月よりも三日月に近い気がする、 ただ、それだけだ。 そんなことを考えながら空を見上げていると、 晴香が聞いてきた。 晴香「辻本先生は、月がお好きなんですか? なんとなくです

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』5/16(木)【第3話 三日月に魅せられて】