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小説の真似事みたいなことを発信しようと思ってます。 下手の横好きで、音楽もやっていて、3ヶ月に一回のペースで、ある音楽サークルの企画として、動画をあげてます。

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  • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』

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2023年最後の日に

はじめまして、CofCです。今日は2023年12月31日。大晦日の朝です。 明日から新しい年になりますが、私が所属している、あるアーティストの方のファンコミュニティで、Xの「鍵アカコミュニティ」があり、毎年元旦には「今年の抱負」を投稿してます。 で「2024年は何にしようか?」と考えてたのですが、思い立ち、小説を書いてみようと思い、「思い立ったら吉日」と1分でnoteのアカウントを作りました(笑) 実は、そのコミュニティの中で、あるきっかけで「ラジオ小説」(スタエフ)を作

    • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』11/5(火) 【第70話 満月に堕ちにて、寛裕に溶けゆく】

      病室を出てスマホを見るとLINE通知があった。 翔からだった。最寄り駅で待ってるね、と。 「もうすぐで、翔に会える」 病院から駅に向かうバスで、睡魔に襲われた。 幸い終点だったので運転手が起こしてくれた。 催眠療法の影響のようだ。前回も、そうだが、 受けた日は、暫くフワフワした状態が続く。   電車に乗り換え、どうしようか迷ったのだが、 ほとんど空席なのに、立っているのも 違和感があると思い、車両の一番端の席に 座った。 寝過ごすといけないので、アラームをかけた。 そし

      • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』11/2(土) 【第69話 決断】

        病院に着く頃には、だいぶフワフワした感覚は 晴れてきた。いつものように1階ロビーにある エレベーターで4階にあがろうとしたのだが、 このエレベーターが改修で使えない。 どうやって行けばいいのだろう?と思い、 横を通りかかった看護師に、声をかけた。 すると、たまたまだが、父とこの病院に 最初に来た時の看護師だった。 私は思わず言った。   裕奈「あ、私のこと、覚えてらっしゃいます? 前、日曜日にこちらに来て、エレベーターで、 3階と4階を押し間違えた看護師さんですよね」 看

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/31(木) 【第68話 混迷】

          皆での楽しい時間はあっという間に終わった。 片付けを終え、お風呂から出て部屋に戻ると、 どうしても、東京?山形?という 選択の答えを出そうとして思考の沼に陥る。   答えを出す決定打はない。 詰まるところ母が、より望むのは 「母」としての余生か、 それとも「妻」としての余生か、 という事に落ち着く。 この問いは自分以外の価値観の話だ。   とは言え本人に聞いても、 答えが出るわけではないとも思った。 その2つの立場は、きっと、 本人の中でも切り分けができないからだ。 結局は

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        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』11/5(火) 【第70話 満月に堕ちにて、寛裕に溶けゆく】

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』11/2(土) 【第69話 決断】

        • 小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/31(木) 【第68話 混迷】

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          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/29(火) 【第67話 選択】

          子供は親の事を知っているようで知らない。 というより子供が知り得るのは、 父と母という側面だけで、 夫と妻という側面については、 ほとんど知らないと思った。   母親を酒に追い込んだのは自分ではないか? という思いは晴れたが新たな迷いができた。 私は山形に行くべきか? それとも、東京に残るべきか? ということだった。   父と母の真相を知った今、 家族の一員として山形に行って、 母に寄り添うべきではないか?と思う一方、 私が居ない方が父と母にとっては いいのではないか?という

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/29(火) 【第67話 選択】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/26(土) 【第66話 真相】

          夕食の間は山形の病院の話や家の話などが、 中心だった。食事が終わりお風呂に入った。   いつもならば、入浴後は自分の部屋に入るが、 今日はもう少し父と話がしたいと思ったので、 リビングのソファに座った。 父の一時帰国は来週の火曜日に決まったので、 それまではこの家に居る。 父がお風呂から出てきたので、私は言った。   裕奈「ビールでも飲む?お父さん、 もう少し、話さない?」父は言った。 猛「裕奈がそう言ってくれるなら もう1本だけ飲もうかな。」 父にビールとグラスを渡した

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/26(土) 【第66話 真相】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/24(木) 【第65話 進展】

          家に帰り、父に頼まれて項目で、 最後に残っていたものを片付けた。 その時、ソファに置いたスマホの 通知に気づいた。   一つは父の猛からで、 山形で病院や祖父母との調整をして、 3か月後、母を山形に転院させることが 決まったということだ。 ただ詳しいスケジュールは会社と相談して、 決まるということだ。 あわせて本当は土曜から一旦、 モロッコに戻る予定だったのだが、 現地の空港がストに入り、 もう暫く日本に居るということだ。   それもあって、土曜日に翔の一家を招いて、 モロ

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/24(木) 【第65話 進展】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/22(火) 【第64話 恋人】

          私が尋ねると、クラスメイト達が笑いながら、 教えてくれた。 授業の中で証明されていない定理の話になり、 その中でフェルマーの最終定理の話に なったのだが、寺山先生が、翔に、 「何っていう定理か知っているか?」 と聞いたところ、翔のアホが ユウナーの最終定理と答えたらしい。   すると、寺山先生が 「あ、そういえば、今日、櫻井休みだな。 確かに会えないと寂しいよな、 あ、一応言っておく、非公式ではあるのだが、 うちの学校の先生たち、みんな お前たちのこと応援してるぞ、 非公式

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/22(火) 【第64話 恋人】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/20(日) 【第63話 欠席】

          ふと気づくとスマホのバイブが鳴っていた。 慌てて手に取ると画面には翔の名前が見えた。 すぐに通話ボタンを押した。   裕奈「もしもし」 翔「櫻井?大丈夫か、具合でも悪いか? LINEが既読にならないし、電話しても 出ないから」   それを聞いてスマホの通知欄を見てみると、 たくさんの通知が来てた。私は慌てて言った。 裕奈「ごめん!区役所行ったり、 色々バタバタしてて。 で、気づいたら寝てた。ごめんね」 それを聞き、翔は安心して、優しく返した。   翔「よかったよ、なんでもな

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/20(日) 【第63話 欠席】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/10(木) 【第62話 原因】

          翌朝起きると、朝ご飯が出来ていた。 片付けをしながら、父は電話をしている。   電話を切った父が 「おはよう。冷蔵庫にあるもの適当に使った。 それから、学校に連絡しておいたから。 すまないが今日は手続きに必要な証明書を、 役所に取りにいってくれるか? できる範囲でいいよ。残りは父さんが 山形から帰ってからするから」 父の言葉に頷いた。   昨晩、父から、役所は平日しか行けないから、 一日だけ、学校を休み、証明書の手配を するよう頼まれていた。 父は、そう言っているものの、

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/10(木) 【第62話 原因】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/9(水) 【第61話 家族】

          時間を忘れ、会話を楽しんでいたら 1時間半も経っていた。 その時、翔の母親が言った。   母「櫻井さん、もしよかったら夕食、 我が家でご一緒にどうですか? 今からご自宅で準備されるのも 手間でしょうから」凛が、口を挟んだ。   凛「お母さん、折角の親子水入らずなんだし、 ご無理言ったらだめだよ。 それにお父さんも、私たち家族と一緒だと、 気を遣って疲れちゃうだろうし」 その言葉に、父は返した。   猛「いや、今日初めてお会いしたとは 思えないぐらいです。 自分で言うのもおかし

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/9(水) 【第61話 家族】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/8(火) 【第60話 対面】

          【第60話 対面】 バスに乗ってすぐ、父が私に、 これからの予定を説明してくれた。 猛「裕奈、お父さん、明日から山形に行く。 母さんが治療する病院を探して 可能なら手続きをする。一応、 お祖父ちゃん、お祖母ちゃんとの話し合いを 含めて、3日間は山形に行くつもりだ   で、こちらに戻る日に大手町の 本社に寄って今後の仕事の話をしてくる。 裕奈は学校があるだろうから、 東京に居てくれ。 で、申し訳ないんだが、 今後の手続きのために準備して おいてほしいことがある。 ちょっと、

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/8(火) 【第60話 対面】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/7(月) 【第59話 再会】

          【第59話 再会】 翌朝目覚めると父からのLINE通知が来ていた。 夜中の2時に、空港近くのホテルに、 チェックインしたという内容だった。 そして明日11時に病院の最寄駅の改札で 待っているというものだった。   今日は父とともに母が入院する病院に行き、 先生と話をする日だ。 スマホを眺めていると横にいる凛が目覚め、 声をかけてきた。   凛「裕奈、おはよう。裕奈、眠れた?」 私は黙って頷くと、凛が「ぎゅー」と言って、 私を抱きしめた。 身支度を終え1階に降りると皆揃って

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/7(月) 【第59話 再会】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/6(日) 【第58話 葛藤】

          着替えを取りに行く事と、洗濯や掃除のため 一旦、家に戻った。 翔の母親が発案した企画の撮影は、 駅前で14時に待ち合わだ。 移動時間を含め、3時間以上あるので 余裕はある。   部屋を片付けていると、母が置いたままにした ウィスキーのボトルが目に入った。 その時に、独り言が口をついて出た。 「あんなに飲み過ぎるから体を壊すんだよ。 だいたいお酒飲んで、心と体を麻痺させても、 酔いが醒めたら、元に戻るだけなのに」   母への皮肉を込めた言葉だが、口に出したら、 頭の中で反芻

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/6(日) 【第58話 葛藤】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/5(土) 【第57話 緊急企画】

          目覚めると、横にいる凛はまだ眠っていた。 私の手を繋いだまま寝てくれた。 凛の優しさに包まれて眠っていたことに 感謝した。   そんな気持ちで凛の寝顔を見つめていると、 流石に、視線に気づいたのではないだろうが、 凛が目を覚ました。 そして、凛は言った。 「裕奈ちゃんおはよう。眠れた?」 私が頷くと、凛は微笑んで言った。   凛「そういえば、翔より先に裕奈ちゃんと、 寝ちゃったな。後で自慢しよ」 私を元気づけようと、凛らしい心遣いだった。 凛の「さ、そろそろ、起きるか」の

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/5(土) 【第57話 緊急企画】

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/3(木) 【第56話 告知】

          その日は、やはりスカートの中の、 これまで、経験したことのない 無防備さが気になる。   満員電車に乗っている時は不安だったので、 翔とドアの間に身体を潜り込ませ、 翔に後ろに立っているようにお願いした。 自分の後ろ側を無防備にしているのが 不安だったからだ。   なのだが、後ろの翔の呼吸がかなり荒いので、 それはそれで逆効果だと思った。 駅で降りて、翔に向かって意地悪く言った。   裕奈「息づかいが荒かったよ。 ねえ、何を想像してたの?変態」 翔は慌てて弁明した。 翔「

          小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』10/3(木) 【第56話 告知】