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建材にもプラスチックにもなる!?砂糖の副産物「バガス」

こんにちは、つじしゅんです。

海外の建築ニュースを要約しお届けする、
建築Reading Part25、兼

アップサイクルなプロダクト、プロジェクトを紹介する
UPCYCLE LAB Part5

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世界で最も生産されている作物「サトウキビ」

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クリスティ・ムッチがSaveur誌に掲載した記事「Illustrated History of How Sugar Conquered the World」では、
西洋の歴史を理解するには砂糖を理解する必要があると主張しています。

サトウキビは、人類の飽くなき甘味への欲求を満たしてきただけでなく、スパイスや薬、権力や抑圧の象徴としての役割も果たしてきました。

誇張した表現だと思いますか?
では、次の数値はいかがでしょう。

今日、サトウキビは生産量では世界最大の作物です。

120カ国以上で1億8,000万トン近くの砂糖が生産されており、そのうち80%は熱帯・亜熱帯のサトウキビから収穫されています。


サトウキビの廃棄物「バガス」

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様々な分野で、バガスが注目を集めています。

バガスとは、サトウキビの茎を加工した際に出る副産物のこと。

サトウキビ10トンで約3トンのバガスができますが、その成分はセルロース45%、ヘミセルロース28%、リグニン20%、その他の物質で構成されています。

大きな特徴として、バガスの繊維の組成は木材に似ており、水分を多く含んでいることがあげられます。

バガスは実用化されることが多く、主にサトウキビ工場の動力源となるバイオ燃料源として利用されています。

しかし、科学者や製品メーカーの間では、環境への負荷を減らすため、バガスの新たな用途開発も進んでいます。


以下からは、バガスが実際にどのように使われているのか見ていきましょう。

多目的パネル「カネボード(Caneboard)」

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「カネボード(Caneboard)」は、セロテックスが提供する、バガスを原料としたソフトボード。

建物内の天井や壁の防音・断熱カバー、断熱材、耐衝撃性など、様々な用途で使用される多目的低密度繊維板パネルとされています。

ポルトランドセメントの補助材

バガスの灰は、ポルトランドセメントに補助材として使用することが可能。

ポルトランドセメントとは、セメントの一種で、一般的に広く使用されているセメントです。

バガス灰は、セメントの性能に悪影響を及ぼすことなく、セメントの20%から50%を代替することができます。

灰は比較的軽量なため、質量の軽量化につながり、コンクリートの大敵である酸化への耐性も強めることが研究から明らかになっています。

プラスチックの代替品

バガスはプラスチックの代替品として使用することができ、生分解性があるため、継続使用でない製品に向いています。

バガスは、処理エネルギーが少なく、分解が早く、既存の廃棄物の流れを利用できるという点で、トウモロコシを原料とするPLAバイオプラスチックと比較して優れています。

さらに、この製造プロセスは、従来の消費者向けプラスチックの製造と比較して、二酸化炭素排出量を97%削減することができました。


これらの例が示すように、バガスを建築材料や消費者向け製品の製造に使用することには、サステナブルな利点が多々あります。

バガスは、元々生産されているものから出る大量の副産物であり、様々な用途で再利用できる重要な生物廃棄物の源であり、代替材料よりも二酸化炭素排出量が少なく、廃棄物も少ないのです。

つまり、バガスの使用量を増やすことは、将来のニーズとサステナブルな農業方式という、より大きな枠組みの中で検討する必要があります。

例えば、サトウキビは砂糖やバイオプラスチックに加えて、エタノールをベースとした燃料の製造にも利用されるようになってきており、将来的にはこの資源の需要が高まる可能性があることを示唆しています。

バガスは、建築家やデザイナーに、かつてはゴミとみなされていた素材の創造的な利用法を開発することを促すだけでなく、再生可能な素材をより一般的使っていくことを求めています。

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