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『地球博物学大図鑑』との話 #2

 前の記事で、次は『地球博物学大図鑑』の中身について紹介すると書いたが、それは半分嘘になる。というのは、図鑑の内容に触れる前にどうしても伝えておきたい魅力があるのだ。

 それは中身ではなく外側、つまりカバーデザインである。前回貼ったのと同じだが、下記の東京書籍のサイトで写真を参照されたい。

 まるで標本箱のように「地球上の全て」が並んだ美しいカバーデザイン!このように様々なバリエーションのものが等間隔に並んでいるのを見るだけで胸が踊るのは、私だけではないはずである。ちなみに、同じ理由でElvis vs JXLの「A Little Less conversation」のミュージックビデオも大好きだ。

 よく見ると、ちゃんと分類ごとに行を分けて並べてある。ざっと見た感じだが、下記のような分類だろうか。
 最上層:鉱物、化石
 第2層:植物
 第3層:菌類
 第4層:昆虫
 第5層:鳥
 最下層:動物

 さらに嬉しいのが、それぞれの写真の輪郭が浮き上がるようなエンボス加工がされていることである。うっすらと影がつくような立体感があるし、輪郭を触って楽しむこともできる。最高じゃないか。カバー紙のこの細工に気づいた時、私は思わず「うわー!分かってらっしゃる!!」と叫んでしまった。何やら偉そうなコメントなのはご容赦いただきたい。それくらい、琴線をベケベケ掻き鳴らされる素晴らしいデザインなのである。

 というわけで飾っておくだけでもかなりテンションの上がること請け合いの『地球博物学大図鑑』。もちろん、中身もとても魅力的だ。
 まず開いてみると、大きな写真の迫力に驚かされる。大胆に見開きを使った、キングペンギンの凛々しい横顔は必見だ。また読み物としても、地殻変動や化石のできる仕組みなど、改めて学べる内容が豊富である。さらに、いわゆる「図鑑」と聞いて想像する網羅的に小さめの写真やイラストを並べたページもたくさんあり、緩急のメリハリが効いている。たとえばカメだけでも8ページ、カエルだけで14ページもある。ちなみにハダカデバネズミなどファニーな生き物が若干大きめの写真になっている気がするのは、うがった見方だろうか。

 眺めてよし、読んでよし、おまけに触ってもよしの、大満足の図鑑だ。買って何年も経つが、今後もずっと飽きずに楽しめる実感がある。上記のサイトにも書いてあるように、プレゼントにもお勧めだ。持ち運ぶにはなかなか嵩張るし重たいので、配送が良いと思う。

 魅力はいつまでも語り尽きないが、この図鑑で出会った可愛い生き物のスケッチを添えて、筆を置くこととする。

インドカワイルカ

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