アフリカ縦断鉄道旅最終日
窓の外は空が三層に分かれて赤くなっている。時計の針は19時を指している。ルームメイトの2人が前の駅で降りてから30分。列車は終点に近づいていた。地図を見るともう残すところ100キロを切っている。3日間のアフリカ縦断鉄道旅ももう終わりだ。
3日間で広げた荷物を無理やり詰め込もうと、バックパックと格闘していると列車が速度を落とし始めた。
最後に忘れ物がないか隅々まで確認して錆びついて軋む扉に手を掛け、見慣れた光景にさよならを告げる。
朝になると凍えるほど冷え込む硬いベッドに