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高校の先生が2日間コドモンで研修を受けて感じたこと 〜先生からコドモンはどうみえる?~

「中堅教諭等資質向上研修(*1.2)」の一環として、宮崎県立宮崎北高等学校の河野先生からコドモンでお話を聞かせていただきたいとご依頼があり、宮崎オフィスにお迎えしました!今回は11/1(水)・11/2(木)の二日間研修を行いましたので、その様子をご紹介します!


中堅教諭等資質向上研修とは

文部科学省が現行法において定めている教員の「法定研修(*3)」には、新任教員向けに設置されている「初任者研修(*4)」と中堅教員向けに設置されている「中堅教諭等資質向上研修」があります。「中堅教諭等資質向上研修」の目的は、教育活動や学校運営の円滑な実施において、中核的役割を担う教員の資質を向上させることとされています(*1)。

*1:中堅教諭等資質向上研修

*2:宮崎県県立学校教諭等資質向上研修
https://mkkc.miyazaki-c.ed.jp/training/download/10nenken_index/

*3:法定研修
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyuugyou/yougo.htm

*4:初任者研修
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kenshu/1244828.htm

今回の研修を通してコドモンが目指す「持続可能な社会」のあり方とは


コドモンは、今回のような研修の実施によって持続可能な社会の実現に寄与できると考え、研修をお受けしたいと考えました。

持続可能な社会とは、例えばすべての先生が長く教育現場で働くことができる環境をつくり、子どもたちに公平で質の高い教育を提供できる状態です。子どもたちには、働きがいがあり、持続可能な働き方を実現している会社の実例や持続可能な開発をするための知識などを習得できる機会を提供する必要があるので「将来のキャリアの選択肢を広げる」という観点で貢献できると考えています。コドモンのさまざまな職種や働き方が子どもたちにも伝わり、「このお仕事おもしろそう!」「実際どんな雰囲気でお仕事しているんだろう」と、興味を持った生徒には職場体験やコドモンメンバーへのインタビューなどの実施も提供したいと考えておりますので、お気軽にご相談ください。子どもたちにとってまだ出会ったことがない職種にも触れる機会を提供することで、子どもたちが柔軟に将来のキャリアを考えられる環境を整えることに貢献します。女性のエンジニアメンバーから直接話を聞くことで「理系=男性」といった学術領域におけるジェンダーイメージの障壁を取り除くことにも寄与できると考えています。

これらは、17項目ある「持続可能な開発目標」のうち、以下の目標達成を目指すものです。

  • (4)質の高い教育をみんなに

  • (5)ジェンダー平等を実現しよう

  • (8)働きがいも経済成長も

今回実施した研修内容をご紹介します。

  • 1日目

    • 10:00~ 代表小池の挨拶

    • 10:45~ 働き方のルール

    • 11:30~ 環境推進からのお知らせ

    • 13:30~ Team CoDMONの作り方

    • 14:00~ 目標設定

    • 14:30~ 社内で使用しているツールの基本的な説明

  • 2日目

    • 10:00~ オフィス内見学

      • 具体的に宮崎メンバーがどんな感じで働いているのかを見る、事務的な作業をどうしているか(学校の事務との違い)

    • 10:30~ 人事評価インタビュー

      • コドモンの評価制度で心掛けていること等を聞く「教員から生徒評価」「生徒から教員の授業評価」「管理職からの教員評価」など

    • 11:00~ 開発メンバーインタビュー

      • 開発メンバーが実際にしている業務や考え方、実務の進め方、課題や思考のフレームワークなど

    • 11:30~ 開発人事インタビュー

      • 開発メンバーの採用方法や基準、学校教育でどんな力を育成していくべきか、どんな人材を一味違うと思うか

    • 13:00〜 保育者の実状と課題感

    • 13:30〜 カスタマーサクセス部紹介

    • 14:00〜 プロダクト開発部紹介   

    • 15:00~ 普及推進部紹介

    • 16:00〜 事業開発部紹介

    • 16:15~ 社長室紹介

    • 16:25〜 コーポレート統括部紹介、総括

研修後には河野先生にインタビューを行い、コドモンでの二日間の研修を通しての感想を伺いました。コドモンのさまざまな職種やそこでの取り組み・働き方に関しての率直なご感想に加え、学校での働き方との違いや学校業務の現実などについてもお聞きしました。

研修を終えてのインタビュー

「メンバーが同じ方向を向いている」 ~研修で感じたコドモンの文化~

▶︎カスタマーサクセス部 渡邊さん(渡):写真左 / 河野先生(河):写真右

(渡) なぜ、コドモンで研修を受けようと思われたのですか?

(河) 1つ目は学校現場とIT企業の働き方の違いを見たかったからですね。その理由としては、以前教員をされていた渡邊さんがコドモンに転職された際に、働き方がだいぶ変わったということを聞いていました。コドモンのパンフレットも見させていただいたことがあるのですが、働きやすそうな雰囲気かつ、お洒落な空間で、僕が知っている空間とは別のよさがある空間だなっていうのを感じて、実際にこの目で確かめてみたいと思いました。

2つ目は企業の評価について伺ってみたかったからです。実は民間マネジメント研修以外でも1年間かけて色々な研修があるのですが、その研修全部において「評価」をテーマとして学ぼうと考えています。最近、教育業界でも新しい評価が始まっているのですが、我々教員は忙しくて、見る余裕がなかったり、評価のことを知らなかったりというのが現状です。その中で曲がりなりにも少しは勉強していたので、企業での評価の様子を見てみようと思いました。あと、うちの娘が通っている幼稚園でもコドモンを導入していて、そのつながりもあってという感じですね。

(渡) ありがとうございます。今回2日間コドモンで研修を受けた中でどのような印象を持ちましたか?

(河) 今回、新入社員の研修に一緒に参加させていただいたのですが、とにかく丁寧で、 新入社員へのサポートが充実してると思いました。マネージャーがいて、困ったことは先輩社員に聞けてみんなで支え合ってる感じがしました。学校だと初任の先生であっても先輩の先生が忙しかったりでいつでも相談できる環境を作るのは難しいんですよね。OJTに関しても、文化としては全然根付いてないのが現状です。なので、学校の中でみんなで相談しやすい環境にするための工夫やゆとりをつくることが重要だと思いました。

それから、メンバーのみなさんが同じ方向を向いている感じがしました。ミッションが方向性を示して、ビジョンでゴールイメージをしっかり作る。そして、そのビジョンが直接仕事につながってる。我々教員の場合はスクールミッションやゴールイメージがありますけど、全員が同じ方向を向いて進むことが難しいんですよね。コドモンではどの説明を聞いていても、「子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものに」というミッションがずっと共通していたので、みなさんが同じ方向を向かれてるのがいいなと思いました。

(渡) 行動指針にも通ずる話かもしれないですね。

(河) 行動指針の話も大変よかったです。目的から考えよう、持続可能性を高めよう、勇気をもって踏み出そう、誠実であろう、チームコドモンをみんなでつくろう。これってコドモンが従業員の方にどうなってほしいかのまさに行動指針じゃないですか。これが形骸化せずきちんと運用されて動いてるんだろうなっていうのは、評価のお話を聞いていて思いました。学校の行動指針って本当は浸透させなきゃいけないんですけど、抽象的であるが故に、生徒一人ひとりとなるといまいち活用できなかったり、浸透しづらかったりするんですよね。各事業においても、新人の育成においても、 行動指針がしっかりと活きてるっていうのは大事だなと改めて思いましたね。

(渡) 評価についてはいかがでしたか?

(河) 目的の設定の仕方から評価の仕方まで、今回の2日間で色々お聞きできました。 僕の中で抽象的だったものが随分具体的になりましたし、今までやってきたものが間違ってはないんだなっていうのも見えてきたので、すごく嬉しかったです。

挑戦を当たり前にするために ~現場に届かない情報~

(渡) ありがとうございます。先ほど、ビジョンの話をしてくれたと思いますが、コドモンの今後の方向性について、先生という立場として率直にどのように感じましたか?

(河) 最初の小池代表のお話の中で、現状コドモンは子どもに対して間接的に関わっていて、先生や保護者、自治体のサポートにフォーカスしているんだというお話をされてました。我々は直接的に、子どもたちと関わる仕事で、コドモンのような組織があってサポートしていただけるのは、教員として嬉しいです。

自分が業務に慣れてしまってどこをICT化したらいいのかがわからないという先生は少なからずいると思います。だから、間接的な立場にあるコドモンに「この働き方ってこういうとこが問題だよね。だから、こうしたらよくなるよね。」というようなご指摘をいただきたいですね。きっと、我々が思いもしないような考えが聞けると思うんですよ。これからも現場のことをどんどん研究していただいて、 我々の業界にどんどんフィードバックしていただきたいです。

(渡) ありがとうございます。内部にいるから気づけない部分や、外部にいるからこそ気づくことがあったりしますよね。今回のように民間企業が提供できる研修としては、どのようなものがあると学校教育、そして子どもたちにとってよりよいものになりそうですか?

(河) 新たに国から展開される資料をわかりやすく解説してくれる研修とかですかね。学習指導要領が改訂されますというのは周知されているんですけど、何がどう変わって、どんなことしなければならないのかっていうのが現場には全然伝わっていないんですよね。

今って暗記だけが得意で受験をクリアできれば幸せになれるかっていうと、そうではないと思うんです。今回、研修を受けさせていただいて、コドモンでは主体的にいろんなことを自分で考える、問題解決の方法を考えるというのが重視されていました。これはコドモンだけではなくて、どんな仕事をするにしても大切なことだと思います。だから、学校で課題解決能力や主体性、ロジカルな考え方といった能力を身につけられる授業をしているのかどうかが、社会では求められているはずです。

ところが、いまだに受験戦争時代の授業が行われていたり、評価の仕方がただの点数つけになってしまうケースも少なくないのが現状です。学習指導要領にかかれているんですけど、文章が多かったり、言い回しが硬かったりで読むハードルが高いものになっていますし、気持ちはあっても時間が足りない先生もいらっしゃいますから、そういったものをわかりやすく解説してくれる研修があるといいなと思います。

(渡) 現状だとやる気を出して勉強した人にしかわからない感じになってしまいますね。

(河) そうですね。勉強した人たちが研修で受けたことを学校に伝えることができればいいんですけど、それもまた難しいんですよね。あとは、その内容を知って実際に変えようと行動できるかというところも課題になりますね。

(渡) なるほど。ちょっと難しいかもしれないですけど、元来のやり方を変えたいと思った時に、現場でどのようにすれば新しいものを取り入れようとする風潮が浸透していくと思いますか?

(河) そうですね、若手のやる気ある先生たちから変えていくのがいいと思います。早いうちから教えていくことで、新しいものを取り入れ、挑戦することを当たり前にしていきたいです。そうすれば、5年、10年を見据えた長期戦になると思いますけど、学校の中で新しいものを取り入れて変えていこうっていう先生がどんどん増えてきて、そこから浸透していくのではないかと思います。あとは、校長先生や先輩の教員が面倒だと感じずに若手の意見を取り入れることや、若手が実際に考えてくれた企画の推進を任せられる環境づくりも大切になってくるかと思います。

これまでの経験があってこそ生きる研修 〜適切なタイミングは?~

(渡) それでは学校のほうに話を戻して、今回教員生活10年の節目ということで、この研修は行われてると思うんですけど、 もっと早い段階で受けたい、この時期このタイミングで行ったほうが良いと感じたりしましたか?

(河) これは、今がちょうどいいなと思います。若手の先生だと、自分のことで手一杯だったり、初任者研修で受けてる内容も、言語化できるほど理解できていなかったりするかと思います。1回、教育現場で自分なりに試行錯誤して、何がいいんだろうって一通り自分で悩んだ上で、研修をさせていただくと「この方向性は合ってたんだ」とか、「こんなことを本当はやらなきゃいけないんだ」とか、気づきがありましたね。

今回研修を受けて、評価の方法や、 休暇の取り方、相談の仕方、福利厚生について多くのことをお聞きしましたけど、実は、学校で新しく始まったり既に実施されていることと同じだったりするんですよね。slackでみなさんが話してるのも、それに該当するようなアプリを使っていたりしますし。現場の我々が受け止めきれてなかっただけで、県の教育委員会や文部科学省の人はコドモンみたいな働き方を理解した上で、こういうとこを目指そうとしていたんだなと思いました。この辺も10年くらいやらないと見えないところな気がします。だから、ある程度経験を積んだ今ぐらいの時期がちょうどよいかと思いますね。

(渡) これまでの経験や積み重ねがあってこそ、研修で気づけることもきっとありますよね。コドモンでの研修を活かして、すぐ再現できそう、改善できそうだと思ったところはありますか?

(河) チャットツールの使い方ですかね。今回、コドモンの研修に参加して「目的別のスレッド」を活用する方法も有効だと気づきました。今はツール内で「3年生学年団」のように学年や校務分掌ごとにスレッドを分けて運用しています。ただ現状の運用だと、一つのスレッドに情報を集約しすぎて必要な連絡をすぐに見つけられないこともあるので、もうちょっと柔軟な考えでスレッドを作ってみようかなと思います。そうすることで、先輩と後輩が気軽に相談できる環境を生み出せるかもしれませんし、相談できることによって、授業の質が上がれば、 それがまた業務の効率化だったり、休みの取りやすさにも繋がっていくはずですし。

(渡) これが最後の質問になります。河野さんは教員として内部から教育や働き方を改革する立場にあると思いますが、子どもたちを支える立場として外部から教育や働き方を改革する立場とどちらが理想的だとお考えですか?

(河) そうですね。一瞬、転職を考えてシミュレーションしたんですけど、生徒と接しなくなった時に僕のよさってどうなるんだろうとか、子どもたちと直接的に関わりたいか、それとも間接的に関わっていくのかを考えたときに直接関わりたいという気持ちが強かったですね。やっぱり、子どもたちと直接関われる楽しさには勝てないです。

最後に

いかがでしたか?今回は宮崎オフィスにて高校の先生をお迎えし、研修を実施させていただきました。コドモンで得た学びや気づきが子どもたちと毎日接する先生のお力になれば幸いです。コドモンは引き続き「子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものに」というミッションのもと尽力して参ります。

【株式会社コドモン 会社概要】
◆所在地:東京都港区三田3丁目13−16 三田43MTビル 3F
◆資本金:68,250,000円
◆代表者:代表取締役 小池義則
◆WEB:https://www.codmon.co.jp/
◆事業内容:子どもを取り巻く環境をより良くするための事業を手掛け、働く人にとっても働きやすい組織づくりを体現。子育てに優しい社会に変わるよう多角的に環境整備を行い、社会に貢献する。
◎こども施設職員の労働環境を整え、保育・教育の質向上を支える子育てインフラとしての保育ICTシステム「コドモン」の開発・提供。2022年度のサービス継続率は99.7%。2024年1月初旬時点で、全国約17,000施設、職員約35万人が利用。全国約482の自治体で導入および実証実験の導入が決定。導入施設数・自治体導入施設数・契約自治体数でシェア1位(2024年1月株式会社東京商工リサーチ調べ)。
◎保育士採用を支援するウェブサービス「ホイシル(https://www.hoicil.com/)」の提供。こども施設が簡単に施設の魅力を発信でき、保育学生や再就職希望者が採用情報にアクセスしやすいような情報提供を行う。
その他、保育園向け写真ネット販売「コドモンプリント(https://www.codmon.com/print/)」こども施設を対象とした専門のECサイト「コドモンストア(https://store.codmon.com/)」、現場で働く保育者の資質や専門性向上を目的としたオンライン研修サービス「コドモンカレッジ(https://college.codmon.com/)」、こども施設職員への福利厚生サービス「せんせいプライム」などを展開。

<<お問い合わせ・ご質問等>> 
株式会社コドモン 広報
press@codmon.co.jp 
080-7303-6026/080-4466-6738
TEL: 03-6459-4318
FAX: 050-3737-7471


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