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はたらくってなんだろう

「はたらくってなんだろう」このお題を目にして、ふと、考える。思い巡らす。はたらくってなんだろう。。

私はずっと企業で働いてきた。女性が外で働くことが珍しい時代、女性が結婚すると辞めることが普通だった時代に、私は定年まで働くことを決意した。理由は明快である。経済的自立。お金がないと自由がなくなる。と、思い込んで育った。理由は、外で働く父と家事を一手に引き受ける母の元に育ったから。昔は男尊女卑で、家事労働の貨幣的価値が今の様に認められていない時代。お金を稼いでくる父は偉い人。母はそれを支える人。という役割分担が嫌で、私は、経済的自立が大事だと思って育った。そして、家事も平等にこなしてくれる男性と巡り合い、家庭を持ち、今、幸せに暮らしている。自由とは、精神的な自由。そして、物質的な自由。好きなものを好きなだけ買える自由。更に言うと生存。日々の食べ物だってお金がないと買えないのだ。

だから、わたしにとって、働くとはお金を稼ぐこと。経済的自立。そして、それは自由を得ることに直結している。

ただ、私は数年前に50代で会社員を引退した。理由は企業が赤字経営となり早期退職の募集があったから。そして、個人事業主となり、収入は激減。平等な家事分担時代は終わり、私はふつうの子持ちの主婦となっている。

この状況をどう感じているかというと、ひとつは、やはり、これはこれで幸せである。会社員時代、子育てとの両立は非常に大変だった。家にパソコンを持ち帰り仕事をする。ゆっくり子供と話す時間すらなかなかとれなかった。自分の趣味に費やす時間はゼロだった。今は違う。家族とゆっくり話す時間もあり、料理を丁寧に作る時間もある。趣味に費やす時間さえできた。幸せである。

ふたつめは、家事も「はたらく」ということに違いないということである。たまたま対価は得られないものの、これはこれで物凄い価値を創造していると思う。今は女性活躍という名のもとに外で働くことを良しとする風潮があるが、専業主婦も堂々としていていいのではないだろうか。

そんな私もときどき思う。物足りない。。家で家族の為のあれこれをすること以外に、私は個人事業主としての仕事を持っている。これが、そんな物足りなさに、素敵な刺激を与えてくれるのだ。外で働くこと。家族以外の人に価値を提供できること。自分にしかできないことで喜んでもらえること。これは、趣味では得られない喜びである。そこに、さらに、お金が入ってくることで、この上ない幸せを感じるのである。

今までの人生を振り返り、「はたらくってなんだろう」と思い巡らせた結果は、

・お金を得ること。すなわち、自由を得ること。

・価値の提供。喜んでもらえる喜び。例え無償であったとしても。

このふたつである。

人生100年時代と言われている中、私はいつまで元気ではたらき続けられるのかはわからない。けれども、続けられるうちはずっといつまでも現役で働いていたいと思う今日この頃である。

と、ここまで書ききってから思いついた。そうだ。もうひとつ、あった。今の仕事のひとつはキャリア相談。子育てをしながらはたらいている女性の相談にのるとき、ああ、私はこれがやりたかったんだと心底思った。自分が大変だった時にこういう職業の人がいてくれたらよかったのになあと思いつつ、そんな方々の小さな力になれたらうれしいと思いながら、はたらいている。それを、何という言葉であらわしたらいいんだろう。

・やりがい。生きがい。いやいや、そんな大げさなものじゃない。しいて言えば、単純に心からやりたいと思うこと。

人によって違うし、私の中にも複数ある。noteに文章を載せるのも、詩を書くのも、そのひとつ。

単純に、純粋に、他からの評価も関係なくやりたいこと。それが、たまたま他の人のためになって、よろこんでもらえることならば、例え無償であったとしても、それは、きっと、「はたらく」のひとつの形。


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