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[19]映画「アバター」から2009年頃を想う

執筆者:藤原喜仁(東洋大学経営企画本部事務室初等中等教育課/京北事務室)

 皆さん、映画「アバター」はご存じでしょうか?2009年12月に映画館で上映された映画です。この映画の続編がこの12月に公開されるので、当時を懐かしんで記事を書いてみます。今からさかのぼること17年ほど前から11年ほど前の、わずか5-6年のことです。2005年頃から2011年に東日本大震災が発生するまでの、とても活気があった時期のことです。モバイル端末による世界が変わる画期的な発表だけでなく、多くのWebサービスが始まった頃です。スタートアップ企業が多数、勢いよく飛び出してきた頃です。

 2005年頃には家庭でのインターネット利用・普及が進み、手元でも出先でもWebを見れたらいいなというニーズはありました。日本では同年にウィルコム社の回線を利用したPHS端末「SHARP W-ZERO 3」が発売され、本格的なWebブラウズに近づきました。「W-ZERO3は半年足らずで15万台ものヒットを記録。日経MJの2006年上期ヒット商品番付にも入りました。」1) という勢いです。江戸から明治への夜明け前といった感じでした。

 その頃は、docomoのiモードやauのezwebなどが浸透していました。孫正義氏は vodafoneを買収し あらためて通信会社Softbankとして名乗りをあげていましたが、目玉となる機種やサービスが欲しいと考えていた孫氏は、Apple社のスティーブ・ジョブズ氏とひそかに交渉をしていたのでしょう。その結果もあり、日本では2008年6月にiPhone 3Gが発表・発売となりました。翌年の2009年6月には3Gから改良されたiPhone 3GSが発売されたのです。

 Twitterは2006年に生まれ、日本語版Twitterは2008年4月にリリースされました。iPhoneは、Twitterと共に成長していったといっても過言ではありません。私自身も、iPhone 3G を入手し、さっそく流行りだしていたTwitterアカウントを作り、世界中の人たちが朝から晩までつぶやいている世界に突入してみました。自分の趣味・嗜好の合う方を探したり、逆に普段の生活では出会えないような異業種の方と交流をしました。2009年12月のクリスマスには、渋谷でのTwitterオフ会に参加したことを覚えています。

 Twitterでは、読書や映画も重要な話題の一つでした。今度、こんな画期的な映画が出ますよ!と、タイムラインに流れていたのが「アバター」でした。私はその前からキアヌ・リーブス主演の「マトリックス」が好きだったのですが。Twitterでの紹介をずっと目にしていると、私も映画館で見たくなりました。Twitterは行動を促すツール・コミュニティでした。

 マトリックスが、バーチャルとリアルをすっかり分けて扱っているのと違い、アバターは、バーチャルとリアルが混在して進んでいく様子が不思議でした。VR(バーチャル リアリティ: 仮想現実)とMR(ミックスド リアリティ: 複合現実)あるいは、AR(アーギュメンテッド リアリティ:拡張現実)といった概念にも触れるいい機会となりました。

 映画の「アバター」は、身体や顔が青いキャラクターが特徴的ですね。内容についてはネタバレを避けるために控えますが、その続編である「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」2) が今月の12月16日から公開されます。ファンの間で話題となりつつあり、私自身も楽しみにしております。https://www.20thcenturystudios.jp/movies/avatar2

<引用文献>
1. 辰井祐紀『【検証】日本初のスマホ「W-ZERO3」でネット閲覧は可能なのか?【2005年製】』https://king.mineo.jp/staff_blogs/1060 マイネ王 2019年4月5日 最終閲覧日:2022年12月14日

追記(12/19)

公開当日に、池袋の巨大IMAXスクリーンで、3D版のアバターを観てきました。3時間のうち、1時間は山を駆け巡っていたのに、残り2時間は海の中で激しく動き回る様子を堪能させて頂きました。あれはCGなのか実写なのか、区別などつかないくらいの画質・クオリティ。没入感がとても高い展開でした。

ストーリーについてのネタバレは避けるべきですが、前作は恋人になるところまで。今作は、いきなり家族のお話。お父さんは、自分のチカラで家族を守ることに必死だけど、子どもたちのそれぞれの想いや成長もありました。世界は一人でなんとか出来るものではなくて。チカラを合わせて、難局を乗り越えていくと良いんだなと感じた次第です。ジェームズ・キャメロンは凄い監督ですね。

アバター5まで計画されているようですので、この先も、続きを追いかけていきたいと思います!