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【コラム】現代アートはなぜ難解なのか?②
こんにちは!
人のつながりの中でイノベーションを創造中の小寺です。
今日は前回の記事の続き、現代アートはなぜ難解なのか?
それを知るためのアートの歴史と変貌を、ざっくりまとめて解説していきます。
※ かなりざっくりなので抜け漏れや誤った解釈も多数あると思いますが、あくまでアート素人が現代アートへの理解を深める作業故、ご容赦ください
アートの歴史と変貌
アートは歴史、時代背景により、その意味や役割が変貌していきます。
信仰としてのアート
そもそもアートとは何なのか?
その起源は神への信仰から始まります。
古代エジプトやギリシャに見られたアートは、
「神」という存在をわかりやすく象徴する表現方法として取り入れられました。
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宗教活動のためのアート
その後、キリスト教の誕生により、アートは宗教の権威を表すものへと変わっていきます。
ロマネスク美術やゴシック美術などが生まれた時代です。
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その後、疫病の大流行により、不安が蔓延する中、それを描写する「マニエリスム 」が登場します。どことなく不安を煽る構図ですね。
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そして、そこからの復活を遂げる「ルネサンス (=再生)」が始まります。
過去の華やかさを取り戻そう!という動きや、神こそが全て!という時代から、「人間らしく生きる」と意識が変わり始めた時代です。
平面図から遠近法の登場など、新しい様式を取り入れ、ミケランジェロやダヴィンチが活躍します。
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カトリックとプロテスタントの対立が激しくなる中、それぞれの影響力は発揮するために、より劇画タッチな作風へと変わっていきます。
「バロック」と呼ばれる様式のはじまりです。
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貴族の時代
次に来るのが貴族の時代です。
宗教とかあんまり興味ないよね、とにかく肖像画とか華やかなやつ描いてよと、貴族の趣向が強くアートにも現れてくるわけですね。
「コロロ」と呼ばれる様式です。
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そこから、貴族の華やかさに反発をみせた「新古典主義」、
更にはその堅さにも飽きて、もっと動きほしいよね!というドラクロワを代表する「ロマン派」が登場します。
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そんな中、貧富の差が広まり、もっと現実見ようぜという「写実主義」も登場します。より質素な人々の生活を描写することに重きをおいたわけです。
ミレーの落穂ひろいは有名ですね。
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カメラの登場
そんなアートの歴史の中で、根幹を揺るがす大事件がおこります。
それが「カメラ」の登場です。
それまでの絵画の役割は、写真のように精密に風景を描くことに価値がありました。それがカメラの登場により、根幹が崩れます。
そこから「何を描くのかではなく、どう描くのか」が重要視されていきます。
代表される「印象派」では、カメラでは映し出せない色彩、感性など、自分の頭の中の世界が絵画の中に描かれています。
また、絵の具チューブの登場により、気軽に外で絵が描けるようになり、より光を感じる作風になったのも特徴的です。
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絵画革命
更にアートの在り方を壊しにいく動きが続きます。
色彩革命の「フォービズム」。鼻筋を緑色で塗ってみせたマティスは、それまでの色彩感覚への挑戦状です。
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また形態革命の「キュビズム」。これはピカソなどが有名ですが、見たままを描くのではなく、いろんな角度から見た、いろんな情報を一度に表現しちゃおうぜという、視覚の概念をぶっ壊したわけです。
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意識革命の「シュルレアリスム」などは、見たものではなく「夢」「無意識」など、概念そのものを描きだしています。
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固定概念からの解放
ここからアートの在り方そのものを問う活動が続きます。
マルセル・デュシャンの「泉」は現代アートの走りと言われています。
それまでの「アート作品」ではなく、「そのアートを起点に、鑑賞者の思考そのものまでがアート」という、とんでもない概念を提唱したわけです。
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つまり現代アートとは、アート作品のみで完成するわけではなく、鑑賞者の受け取り方、思考まで含めて完成を求めるようになったわけです。
これが現代アートが「難解」と思われる最大の理由です。
よりメッセージ性のあるアートによって鑑賞者に訴えかける、これらが現代アートの今の在り方なのかもしれません。
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まとめ
歴史的背景、求められる需要によってアートの在り方も移り変わっていきます。そしてアートとは常に、過去に対する挑戦状の連続であると感じます。
現代アートとは、そんな変遷の中での集大成なわけです。
鑑賞者に委ねられる現代アートに何を感じるか。
現代アートとは、単なるアート作品が持つ情報を超え、自分自身の思考や経験に語りかける作業ともいえます。
難解であれど、己を知る時間、それをもたらしてくれるのが、現代アートなのかもしれませんね。
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