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【コラム】ドメスティック戦略に未来はあるか?②

こんにちは!かけだし社長の小寺です。

前回に続き、ドメスティック戦略の未来について考察していきます。

今回は、なぜ国内に留まっていてはダメなのか、なぜ今、海外の資本を獲得していく必要があるのか、その理由について述べていこうと思います。

国内だけに留まることに関して、僕が危惧している理由は2つ。

①日本円の価値の大幅な低下
②国内マーケットの縮小

です。

日本円の価値の大幅な低下

円安が止まりません。
20年ぶりに129円代を突破し、現在130円代前後まで円の価値が下がっています。

これは今までの円安と明らかに訳が違うと、各種専門家は分析しています。

理由は人によって意見が分かれるので、ここでは割愛しますが、簡単に言ってしまえば、日本という国に対する期待度、信用度が下がっているということです。

では、実際どのくらい日本円の価値が下がっているかというと、2021年1月には1ドル103~105円だったのが、現時点では1ドル130円代になり、円の価値が20%近くも下落したことを意味します。

100万貯金していたら、80万の価値になっていたと聞いたら、みんな大慌てだと思います。
ただ、これも国内のみで過ごしていると、凄く実感しずらい現象です。

円の価値が下がるということは、相対的に見て外国のものの値段が高くなるということです。

外国のものなんて知らないよ、と思う人もいるかもしれませんが、輸入価格にかなりの打撃があり、僕たちの身近な生活にも値上がりの波が押し寄せています。
物価は上昇しているが、経済は低迷している、今はかなりスタグフレーションの状況下にあります。

また、ジンバブエやトルコのように、財政破綻し貨幣が紙切れ同然の価値まで暴落した国はいくつもあります。
日本もすぐに財政破綻というわけではないかもしれませんが、そのくらいの危機的状況にあるということです。

世界でみたら日本国民全員が貧困層へと突入していることになります。

日本円の価値が相対的に下がっているわけですから、そんな中でいくら国内で日本円を集めても、相対評価では豊かにはなれないのです。

国内マーケットの縮小

ではなぜここまで日本の信用力が落ちてしまっているのか。
それには止まらない人口減少が原因のひとつにあります。

この1年で日本の人口は64万人以上減少したそうです。たった1年でです。
このニュースに対して、イーロン・マスク氏は、「日本消滅の危機」と警鐘を鳴らしています。

合計特殊出生率は2019年には1.36まで減少しています。生まれる数より、亡くなっていく人の数よりのほうが多いのです。
自然減少の流れは止まりません。

2000年には12.693万人だった人口が、2100年には4,771万人まで減ると予想されています。このままいくと人口が半分以下まで減少するという、とんでもない事態を日本は迎えます。

参考:https://www.soumu.go.jp/main_content/000273900.pdf

今後マーケットが縮小していくことが見えている中で、積極的に日本をマーケットに経済活動を行おうという諸外国はいるのでしょうか。
日本のGDPも下がる一方、日本の未来はかなりの危機に立たされています。

マルチ・ドメスティックという考え

日本円を稼いでも価値自体が下落し、
国内マーケットは人口減少でどんどんと縮小傾向にあります。
国内だけで勝負していくことが、如何に茨の道であるかは容易に想像がつきます。

今後、日本人が生き残りをかけていくには、出生率をあげる努力と移民受け入れによる活性化、そして外国の資本に目を向け積極的に勝ち取りにいく動きが求められます。

前者は国の方針次第なので管理下にないかもしれませんが、後者の努力は管理下にあります。

円安の今、逆に海外に自社製品やサービスをリリースするには絶好のチャンスとも言えます。
日本という国を大事にしながら、第2の故郷、第3の故郷を開拓し、マルチ・ドメスティックという考えを持って、今まで以上に積極的に外に勝負しにいく必要があります。

日本は素晴らしい国です。

世界的にも最古の歴史があり、秩序正しく、ものづくりに対する精巧さ、日本人の精神性は世界に誇れるものがあります。
故に国内だけに留まることで、日本の未来を途絶えさせることはあってはならないと思います。

MADE IN JAPANをもう一度。
それには僕たち日本人が、今一度日本という国の文化や現状を知り、対外的に勝負していく力が求められているのではないでしょうか。

以上、全2回にわけて、ドメスティック戦略に未来はあるか?の考察でした。

※素人意見、間違った考察等、ご容赦ください。少しでも危機感を感じ、そして日本を盛り上げる若者が増えていくことに、僕も微力ながら尽力していきます。

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