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今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2023/5/23 #94

クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。

今週発売となった週刊東洋経済でアニメが特集されています。今年もアニメの市況は良い感じです。一方、日本アニメフィルム文化連盟という団体も設立されました。アニメ業界の課題を解決する団体とのことです。景気が良いときこそ、足元も見直さないといけませんね。

世界で荒稼ぎする「日本アニメ」熱狂と混沌の今

4月末、大ヒットアニメ映画『すずめの戸締まり』を手がけたコミックス・ウェーブ・フィルムの角南一城常務は、新海誠監督と韓国・金浦(キンポ)国際空港に降り立った。

『週刊東洋経済』がアニメの特集をおこなっています。「アニメ 熱狂のカラクリ」というセンセーショナルなタイトルに合わせて、内容もイケイケドンドンな感じです。確かに「10年で市場は2倍以上になった」のは事実です。しかしまあ、経済誌で大々的に取り上げられると、そこが「天井」であったりもします。冷静にファクトを追っていくのが大切ですね。


アニメに未来があることを信じたい。 一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟 設立のお知らせ

アニメ業界に山積する課題を解決するための一歩となるため、アニメプロデューサーである植田益朗を代表理事として「一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟」(以下「NAFCA」)を2023年4月27日に設立したことを発表いたします。

アニメの新しい団体ができました。代表はサンライズを経て、アニプレックスで社長も務められた植田益朗さん。「アニメータースキル検定」の実施など、今のところアニメーター寄りのイメージです。どこまで団体として大きくなるか注目です。

「呪術廻戦」制作会社が挑むアニメ業界の悪習打破

アニメ産業において、作り手である制作会社は「儲からない」立場と言われている。現在主流の「製作委員会」方式ではテレビ局や広告代理店が出資者となる一方、制作会社はあくまで製作委員会からお金を渡されて制作を請け負う下請けであることが一般的なためだ。

資本が厚いアニメ制作会社は、「製作側」に回ることも少なくありませんが、新興のMAPPAがおこなった『チェンソーマン』の100%製作出資は、かなり冒険だったと思います。まずは製作サイドとしての実績を残したので、今後も期待しています。

スラムダンク大ヒット “海賊版天国”だった中国が「本物」を買うようになったワケ

中国でも(中国向けには発売予定のない)「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ キングダム」発売を待ち焦がれる人々がいる。彼らは発売日が決まったときから淘宝などに出店するゲーム屋に対し、発売日に海外での代理購入を頼み、料金を前払いした。

中国国民の可処分所得も増えたことが、かなり大きいようです。また、非正規のコンテンツだとビジネスになりません。コンテンツビジネスを本気で産業として成立させるためには、正規コンテンツの流通が不可欠です。この20年で中国は変わりました。
記事の中では「正規版コンテンツでしか楽しめないゲームは増え、スマートフォンやスマートテレビでの動画アプリやゲームアプリなど各種アプリにより正規版コンテンツを簡単に利用できるようになり、逆に海賊版利用は面倒くさくなった」ともあります。音楽についても、Spotifyなどのサブスクサービスが、海賊版の音楽を壊滅へと導きました。テクノロジーの進化が、きちんとした市場を作ったのだとも言えましょう。

コミックス・ウェーブ・フィルム企画の漫画「上京といろ」Twitterで連載中 地方出身者の“上京あるある”描く

新海誠作品の製作で知られるコミックス・ウェーブ・フィルムが企画を手がける4コマ漫画「上京といろ」が、公式Twitter(https://twitter.com/jyokyo_toiro)で4月28日からスタートしている。

「上京」というネタも、『ハートカクテル』のような80年代チックな絵柄もレトロな感じがしますね。アニメ制作会社が、Twitter漫画に取り組むのは、なかなか新鮮です。現代のSNS層にどこまで刺さるか注目です。

障がい者の働きがいをテーマにしたアニメ動画 『パラビジネス~おりづるガチャ編~』5/16 YouTubeにて公開

パラビジネスプロデュース事業を行う一般社団法人障害者就労支援ネットワークP&P(所在地:千葉県柏市/代表理事:奥岳 洋子/以下 当法人)は、5月16日【平和に共存する国際デー】に『パラビジネス~おりづるガチャ編~』のアニメ動画を公開することをお知らせします。

実際のアニメ制作はどこがおこなっているのかな?と思ったら、千葉を拠点に展開されている人たちが携わっているのですね。「超普通都市カシワ伝説R」などはご存知の方もいることでしょう。なお本作は「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2024」のアニメーション部門にもエントリー予定とのこと。

『【推しの子】』2位にランクアップ、『レジェバタ』& Netflix『サンクチュアリ』TOP20入り、『鬼滅の刃』はV5~配信コンテンツ視聴者数ランキングTOP20(5月第2週)

複数の定額制動画配信サービスを横断して集計した2023年5月第2週の「配信コンテンツ視聴者数ランキング(調査対象期間:5月6日~5月12日、調査対象:日本在住15~69歳男女)」を発表します。

やはり今期アニメは『【推しの子】』が強いですね。配信のランキングでも2位に浮上しました。1位の『鬼滅の刃』は別格だと思いますので、実質トップと言っても良さそうです。

京都国際マンガ・アニメフェア2023開催及び出展者の募集について

京都市及び京都国際マンガ・アニメフェア実行委員会では、関西圏企業と首都圏企業とのビジネスマッチングや若手クリエイターの育成、若者や外国人をはじめとした観光客の掘り起こしなど関西圏のコンテンツ市場の拡大を図るため、令和5年9月16日(土)・17日(日)に、マンガ・アニメ・ゲーム等の総合見本市「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2023」を開催します。

今年も例年通り京まふが開催されます。今年のアニメジャパンも多くの来場者に恵まれたので、京まふも期待ができそうです。なお出展社の募集は6/12までとなっております。

時代のポリコレに合わないからといって、アニメを別物にリメイクするのはどうかと思う。

2022年12月の年の瀬、つけっぱなしのテレビから「大晦日だよドラえもん」が流れてきた時のことだ。
「テレビ業界って、本当にマズイんじゃないだろうか…」
と、今さらながら心配になってしまうことがあった。

なかなか考えさせられるブログ記事でした。「ドラえもん」の今回の作り手は、作品もアップデートすべしとして制作されたのだと思いますが、原作のテーマが無くなってしまうと別物です。子供は、大人が考えているよりもずっと賢いはずです。子供のことを思っての改変は「余計なお世話」なのかもしれません。

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