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テレリハビリテーション(Tele+rehabilitation)が新しいリハビリテーションの様式に加わる

2020年、新型コロナウイルス(covid19)感染症のパンデミックにより、私たちの暮らしは一変しました.コロナ禍の社会混乱は、未だ終息が見えない状況です.状況が日々刻々と変化する最中で、切迫した医療体制が混乱の状況から,いくらか落ち着きを取り戻しつつありますが,東京では1日の感染者数が100人を超える日が続いています。新しい生活様式として,外出時にマスクが欠かせない状況です。在宅勤務やテレワークに切り替えた業種がある一方で、在宅勤務やテレワークでは対応できない業種も多いのが実情です。この重大な問題を解決する方法の一つにICTの活用があります.テレリハビリテーションやテレヘルスと言われている新しいリハビリテーションの様式です.通信技術として5G化が進められている中,このツールを活用しない手はありません.
内閣府の調査によると, 2010年にピーク(1億2800万人)を迎えた日本の総人口は,2019年は1億2,617万人と減少傾向が見られています.65歳以上の高齢者数は一定値を保つため,相対的に高齢化率(2010年:23%→2019年28.4%)が高まっていきます.そうなると加齢により様々な疾患・障害を有する人も増えてくることも簡単に予想されますね.
生産人口も減少していく中で,医療を支えるスタッフ数はなかなか増えていきません.医療者の総数が増えないこと,指導者の高齢化や中間層離脱により,医療の質の向上が発展的に継続できていないことが懸念されています.
テレリハビリテーションは元々,この少子高齢化・医療人材資源不足に対応する方法の一つとして着目されていました.日本国内ではまだテレリハビリテーションとしての功績は日が浅いですが,先進的な活動を続けている方々により実績が高まってきています.海外の論文からその効果と課題について学びましょう.

海外の論文から筋骨格系・脳卒中・循環器の分野で成果が出ています.

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