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60%の青空と、Youtubeビデオの話。

曇りがちな日々が続く。
60%くらいのぼんやりとした青空と、雨を呼びそうな灰色の雲。
ピントのぼけた写真のような彩度の薄い空は、くたびれて力なく微笑んでいる。


ここのところ、フランスでの日々を記録におさめようと、散歩ついでに街の風景を撮影している。
「撮影」といっても、携帯電話片手にそこらをぶらぶらうろつきまわるといった程度なのだが。
自慢ではないが、私は写真やビデオなどの映像系のスキルが、泣きたくなるほど低い。携帯電話での撮影が一般に普及している昨今であるから、fpsだの解像度だのといった言葉は、今では知らない人はいないだろう。
しかし私にとってそれらの言葉は「プロカメラマンのための専門用語」=「自分には関係ないもの」としてしか認識されていなかった。
早い話が、撮影に関する知識が全然なかったのである。

こういったわけで、旅行中に撮影したはずの鮮やかな海や砂浜がピンボケの写真に収められていたり、街の風景を撮っているつもりがカメラが反転して自分のマヌケ面を延々と映している、といったことが多発するのだ。これはやはり悲しいことである。
「いいんだ、写真なんて。心のフィルムに焼きつけているから大丈夫さ」
などと昭和めいたセリフで自分をなぐさめてみても、もう、あの日あの場所に戻ってあの風景を撮り直すことはできない。

このように映像スキル皆無の私が、何を思ったか、Youtubeでチャンネルを開設することになった。
以前から、日本語や日本文化に興味のある外国人の方向けにちまちまとビデオを制作してはいたのだが、それは本当に自分のしたいことなのかどうか自信がなかった(そもそもビデオ制作のきっかけは、ある知人に勧められてのことだった)。


せっかくフランスに住んでいるのだから、何かこう、ここでしかできないことがしたい。編集作業とレッスンの準備に1日の大半を費やして、気が付けば窓の外が暗くなっている、なんてもったいないではないか。

声を張り上げて面白おかしく、次から次へとテンポよく進んでいくビデオも好きだけれど(そして日本で語学教師をしていたころは自分自身もそのようなスタイルで授業を進めていたと思う)、美しい景色にのせて語られる、ひとりごとのような日常の風景を映したビデオも好きだ。
そしてどちらかというと、自分の性格には後者のスタイルの方が合っているような気がする。

そういったわけで、最後に宣伝させてください(ちゃっかり)。
フランスのとある小さな街の、どこにでもありそうでここにしかない風景を
映したビデオを作りました。
フランスの生活って、どんな感じなんだろう?と、ご興味を持っていただけたら嬉しいです。

Cocotte et la France ココットとフランス
Vol 1. Une journée automnale フランスの秋の一日
https://www.youtube.com/watch?v=mjcCJhOiF4U






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