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【雑記】やればできるじゃん2023‐2024(前編)

バレンタインデーだそうです。皆さんはおいしいチョコは食べましたか? 私は12月26日のクリスマスケーキよろしく、明日になったら値引きされるであろうお高めのチョコを狙っています。これは、そんなド庶民の私の、ここ最近の奮闘記です。


それは2023年12月に突如として始まった……THE・人生初めての歯医者通い。暮れも押しつまる冬の街を、私は暗澹たる気持ちで歩いていた。なんなら、五感に認識されうるすべての事象を憎まんばかりの表情で(「肉まん」って変換されたんだけど、そういう記事なんでご安心ください)。

この年齢まで、虫歯知らずだけが取り柄だった。親からもらった体質の中でも、虫歯知らずという宝が誇りだった。市などの定期検診に行っても、「えっ、治療痕すらない!」と歯科医に驚かれることが、密かな楽しみだった(ほんと小さいな)。なのに、なのに。

「虫歯ですねー」

ぁああああああああああああっ……!?


昨年末、歯茎に違和感を覚えて、近所の歯科医院に足を運んだ私。なにせ、これまで歯医者と無縁の人生だったもので、予約時に「歯を磨いていったほうがいいですか?」とアホな発言をしてしまい、受付のお姉さんが電話越しにでも「ええ、まぁ、はい……」と怪訝そうにしているのが伝わってきて、すでにソワソワしでした。

久々に試験直前の受験生のような緊張感に包まれた私。何年前の感覚だよ。いや、もう行くしかない! 隅々まで検査してもらって、「なんともないですね」って言ってもらうんだ、私は今から安心をゲットしにいくだけなんだ! と奮起して、いざ歯科医院へ到着。

ところが、入って速攻でズブの素人感丸出しで、院内に響くあのチュイィィィーン!という音にガチで慄くという経験をする始末。「うわ、みんながよく言う『こわいやつ』って、これか………!」と。

まぁでも、私には関係ないからね!

と、どうにかバクバクする鼓動を落ち着かせようと深呼吸。やがて「笹塚さん、どうぞー」という柔和な口調の、小柄な歯科衛生士のお姉さんがやってきました。その姿はまるで、荒涼とした大地に舞い降りた天使のようでした。

彼女に導かれるままにレントゲンやらなにやらかにやらを受け、患者が座る長い椅子に身を預け、少し待っているうちに、なにこれ心地よい……とウトウトしかけた頃。

天使の歯科衛生士さんが、私の検査結果を持ってにっこりと現れました。そして、こう告げたのです。

「虫歯ですねー」

ん?

(。´・ω・)

何言ってんの……??

「上の親知らずが2本、左下の奥から2番目の計3本です」
「は」
「親知らずはもう、抜いたほうがいいと思います」
「は」
「次の通院までに、どうするか決めてきてください」
「は」
「左下の奥歯は、しっかり治療しましょう」
「は」
「あとはきれいです」
「は」
「がんばりましょう!」
「はぃ……」

一転して、お姉さんが悪魔に見えました。あまりのショックに、NHKドラマ「チロルの挽歌」の時の高倉健みたいな返事しかできなくなった私(元ネタわかる人ほぼいない説)。

そうして、年の瀬の街で絶望に突き落とされた私は、その足でトボトボと駅前のスタバに向かい、気がついた時にはメルティホワイトピスタチオフラペチーノ(Tall)を頼んでいました……これか!!

かくして、私の歯医者通いが始まりました。運命の抜歯は、2024年2月3日(土)。しかし、その前に左下奥歯の治療が待ち構えていました。

「虫歯のまま、年を越したくないんです……」

力なくうなだれる私に、歯科衛生士さんは「じゃあ、やっちゃいましょう!」と。きっと患者を励ますためなんだろうけど、却ってその優しさがつらかった……。

かくして、2023年12月28日(木)、年内最後の診療日に滑り込む形で虫歯をやっつけることになりました。目の前に、ベテランの、たぶん院長っぽい歯科医が颯爽と現れ、完全におびえきった表情の憐れな私に告げます。

「安心してください」。

できないです、無理です先生……!(´;ω;`)

しかしながら、歯医者の椅子に座ったが最後、口をかぱっと開けた状態では人間、もう目の前の相手を信じるほかなくなるんですね。麻酔をされ、チュイィィィーン!がまさに、ついに、我が身にざんざんと降りかかったのです。(ああ、もうだめだ……ッ!)

……それからのことは……、よく覚えてないのです……。気づいたら、歯科医が私を覗き込むようにして、「終わりましたよ?」と。

え、終わり?( ゚д゚)

なーんだ。終わってしまえばこんなものか。フフン、やったね!やればできるじゃん!!(すぐに調子に乗れる仕様)

かくして、私の人生歯医者デビュー&奮闘記の第一章があっけなく完結したのでした。めでたし、めでたし。

――しかし、真の試練は、2024年2月3日(土)に待ち受けていたのである……。

なんか長くなっちゃったから、今日はここまで! 別にひっぱるようなことでもない気がするけど、まあ、noteは私にとっては貴重な遊び場なので、どうかもう少しだけお付き合いください。

第二章に続く!(たぶん)

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