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短歌 カクテル 十首

1
背伸びしてキールを飲んだ5分後にくたっと肩に寄りかかるきみ

2
新しいリップを買ったばかりでも別れ話に関係はない

3
ふられた日ブルームーンを飲み干して海を見にいく予定を立てる

4
リクエストソングにとことん励まされラジオネームを考える夜

5
月もまた孤独なんだなベランダの洗濯物も乾きやしない

6
番号もメアドも知っているけれどきみのほんとを何も知らない

7
夜の海波音がざんざんと鳴く一緒になってざんざんと泣く

8
あの日きみ弱さを見せてくれたからお礼にクッキー焼くの変かな

9
素直にはなれそうにない好きだからひねくれるしかないの気づいて

10
ふたり酌み交わしたことが無意味なら意味に意味などないって笑う

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