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友人が少ない私の”結婚式の思い出”ブーケプルズの導き

6月といえばジューンブライドですね。
なんだかまぶしい響きですが、皆さまは結婚式の思い出はありますか?

私は友人が少なく、招待されたことがこれまで一度もありません。
(高校進学の時に地元を離れているし、高校生の時に不登校になっているし・・・)

親族は多いのでそれなりに出席したことはありますが、少ない体験の中で
同僚の結婚式の思い出がわたしの記憶の中でピカピカに輝いています。


出席した当時、私は離婚してシングルマザーとして歩み始めたころでした。

厳しい父と母に人格を否定され続け、特に異性関係に潔癖の母からは
仕事の飲み会に参加しただけで「シングルマザーのくせに恥さらし」なんて言われたり、無視されたりして、恋愛なんて私には身の丈に合ってないのだ・・・と思っていました。

この時の結婚式も、自己肯定感下がりまくりの時期でした。

同じく同僚の女の子と、ヘアセットしてもらいに美容室に行った時、行ったことない場所で、母の「好き嫌い」に左右されることなく今どきの女の子のようにセットしてもらった時は感動しました。

流行りものが大嫌いな母が見たら嫌味を言われそうな、だけどお任せにしたおかげでとっても可愛くしてもらえて、すでに私は大満足でした。


式も清楚で美しく、温かい気持ちでのほほんと過ごしていたところ、ブーケトスの時間に。
どうやらブーケは投げずにくじ引きするブーケプルズというものをやるようでした。

ブーケプルズとは、花嫁が持つブーケに繋がるリボンとダミーで用意されたリボンを一緒にして
女性ゲストがくじ引きのようにリボンを選び、引き当てた女性がブーケを受け取るというものです。


ブーケは「これからの未来がある人がもらうもの」と思っているので、席でカメラを準備していたところ、くじを引ける人の名前が呼ばれるスタイルで・・・
なんと私の名前も呼ばれてしまったのです。

正直困ってしまい、席でうじうじしていたところ、職場関係の皆様から背中を押され、会場の前へ進んだのでした。

一番最後のリボンを選び、「せーの」でリボンを引いた時、周囲のリボンがハラハラと落ちていく中、
私のリボンがピンと張り、一本残っていきました。

この瞬間が私にはスローモーションに見え、雷に打たれたように衝撃的でした。


後のことはクラクラして覚えていませんが、新郎だった同僚に後日「ブーケを私が受け取ってしまって申し訳ない」
と言うと「え?なんで?」言われ、「私は恋愛をする資格を持ってない」と答えたところ
「僕が幸せになってほしいと思う人を呼んでリボンを引いてもらったんだから、受け取っていいし恋愛もしていいと思う」と答えてくれました。

こんな根暗のたわごとに、なんてイケメンな返事・・・!

そういえば、ブーケを受け取った私を見て、職場の人も「がんばれ」って言ってくれてたし温かかった・・・
そこまで卑屈にならなくていいのかな・・・なんて思うきっかけになったのでした。


私のところにやってきた真っ白なバラのブーケは、私のドロドロとした気持ちを溶かし
胸にあいた大きな穴を爽やかに吹き抜け、傷をふさいでくれたように感じたのでした。

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