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〈インタビュー〉仕事との両立、どうした?_管理職編①

仕事と不妊治療の両立の難しさは、不妊治療が難航する大きな要因の一つです。
とりわけ部下のマネジメントも加わってくる管理職の方は、
不妊治療においてどのように仕事と両立しているのか気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、2回にわたり、管理職の方2名の体験談を紹介いたします
 

自己紹介


進行)まず、仕事内容を教えて下さい。
Aさん)マーケティング会社に勤めています。
フルリモートの勤務で、役職はチームマネージャーとして部下を約20名抱えています。
業務内容は自身の案件、部下の案件進捗管理、採用等がメインです。
部下の商談同席もあります。
 

病院選びのポイント


進行)病院選びは、仕事との両立を意識して行いましたか?
Aさん)病院は立地と高度生殖医療をしていることを基準に選びました。
関東圏ではあるものの地方に住んでいるため、近所に病院が少なくて選択肢は限られていました。
現在通院している病院は片道1時間程度の場所にあります。
 

治療と仕事の両立のための工夫・大変だったこと


進行)治療と仕事を両立するために工夫したことを教えて下さい。
Aさん)スプレッドシートでスケジュールを管理して、家族に予定を共有していました。
社内ではカレンダー上で「通院」と書くことで予めブロックし、部下が案件を入れてこないようにしました。
病院までの移動時間1時間と待合時間3時間はすべて仕事をしながら過ごしていましたね
また、繁忙期が月の中で2週間ほどあるのですが、そこは通院の予定は入れないよう調整しています。
 


進行)計画的に予定を調整して不妊治療に取り組まれていたんですね。
Aさん)不妊治療を1-2周期回すと大体の通院スケジュールが読めるので、仕事と被らないように予定を組んでいました。
不妊治療を始めた当初は、すぐに妊娠できると考えていたので採卵〜移植までの具体的なスケジュールは考えていませんでした。
 
進行)通院の回数は何回くらいでしたか?
Aさん)最も多いときで週に2〜3回でした。採卵の時です。
 
進行)通院の時間を作るために工夫したことはありますか?
Aさん)待ち時間をできるだけ少なくするため、毎回朝一で通院していました。排卵誘発は最初は病院でやっていたのですが、自己注射に切り替えることで、有給を使わずに不妊治療を進めることができました。
 
進行)仕事と不妊治療の両立で一番大変だったことは何ですか?
Aさん)アライアンス先とのミーティング、自分の担当顧客との商談、部下の商談の同席など、日程調整はすごく大変でした。関係者が多く調整がパズルのようでしたね。
 

上司・部下へのカミングアウト


進行)上司へのカミングアウトはしましたか?
Aさん)上司へは不妊治療開始のタイミングでカミングアウトしました。
妊娠した際の引継ぎや後任探しなどが発生する可能性もあると思ったので早めに伝えておこうと思って。
同じ部署内にいるもう1名のマネージャーには1ヶ月遅れで報告しました。特にマイナスな反応はなかったです。
できない事があるときは他の人に任せるけれど、自分の仕事は一切手を抜かない、お客様からのクレームは絶対起こさない、というスタンスで普段仕事に取り組んでいるため、周りも助けてくれました。
 
進行)部下には不妊治療のことを話しましたか?
Aさん)部下は20人いたのですが、1人にだけ話しました。
部下とは常に連絡が取れる状態にしており、そもそもカミングアウトする必要がないと考えていました。
 
 

不妊治療中のメンタル・ストレス発散方法


進行)不妊治療中のメンタルはどのような状況でしたか?
Aさん)私はメンタルが強いので何も感じない性格なのですが、流産と陰性が続いたので、今は2カ月治療を休止をして心を休ませています。

進行)仕事との両立で生じたストレスの解消方法を教えて下さい。
Aさん)治療に対しても通院に対してもストレスを感じないタイプなので、そこまでストレスはありませんでした。
現在は不妊治療を休止をしているので、我慢していた炭水化物やお菓子をたべてストレス発散しています。
 

Aさんの経験談、いかがでしたでしょうか。
通院を朝一にしたり、あらかじめ周期を予想した上での通院スケジュールの組み方、逆に仕事で優先すべきスケジュールを把握し確保しておくお話が参考になりますね。

メンタルが強いというお話もされていましたが、
精神面のコントロールも上手な印象でした。

次回はもう一人の管理職の方の経験談を紹介します。


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