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〈インタビュー〉仕事との両立、どうした?_管理職編②

前回から引き続き、管理職の方の経験を伺います。

自己紹介

進行)どんな仕事をしているか教えて下さい。
Bさん)外資系企業のコールセンターにて勤務しています。スーパーバイザーとエリアマネージャーを兼務しており、フルタイムで働いています。
残業は月に60時間ありました。
 仕事は100%リモートで、商品に関するテクニカルサポート、チームのモチベーション管理、クライアントとの打合せが主な仕事内容です。
部下は約30人います。


 

病院選びのポイント


進行)病院選びのポイントを教えて下さい。
Bさん)私は家から近い病院を選びました。
内容によってオンライン受診もできたり、結果をメールでも教えてくれる病院のため、両立しやすいかと考えました。
都内から通う患者もいるみたいです。
 

治療と仕事の両立のための工夫・大変だったこと


進行)治療と仕事を両立するために工夫したことを教えて下さい。
Bさん)病院の予約時間より早めに行くと予約枠の中で一番に診てもらえるので、早めに行っていました。
採血検査の際は結果待ちで時間が取られましたが、仕事は持ち出せないので病院で作業することはなかったです。
進行)通院の回数は何回くらいでしたか?
Bさん)採卵の時が一番多くて、週に3回通院していました。
 
進行)通院の時間を確保するための工夫を教えて下さい。
Bさん)シフト制のため、通院のために勤務開始時間を遅くすることで調整していました。
自己注射は怖かったので病院で注射しましたが診察と同時にできたので、特に通院回数は増えませんでした。
特にサポートが必要な部下には「今日は出社が遅れるけど、チャットしてくれたら後ですぐに見るからね」と事前に伝え、安心してもらいました。
 


進行)仕事との両立で一番大変だったことは何ですか?
Bさん)立ち上げたばかりの部署で、海外の本社とコミュニケーションが取れるのが自分だけだったので、治療で抜けることは言い出しづらい状況でした。病院から事前にスケジュールを聞いて調整をしていましたが、卵子の状態により通院を一日ずらしてくれと言われたときは、急な対応はできず、治療を見送ったこともあります。
大きなクレームの際は部下をチャットでサポートする必要がありましたが、対応できなかったり、他のマネージャーに連絡が入って迷惑をかけることもありました。
 

上司・部下へのカミングアウト


進行)上司へカミングアウトしましたか?
Bさん)上司は同年齢で子供がいない女性ですが、いつも相談をしていたのでカミングアウトしやすかったです。
カミングアウト後は、絶対に出席が必要な会議のスケジュールについて、事前に出席できるか確認してくれるようになりました。
 
進行)部下には不妊治療について話しましたか?
Bさん)部下にはカミングアウトしていません。
身体の調子が悪くて通院すると話していました。
チームの中には同じ状況で不妊治療がうまくいってない人もいたので、自分のことで余計な負担をかけたくなかったためです。
 

不妊治療中辛かったこと


進行)不妊治療中、1番辛かったことは何ですか?
Bさん)妊娠できてもできなくても、治療をすると決めた時点でキャリアが中断してしまうと感じて辛かったです。動きの早い会社のため、一度休むとブランクを取り戻すのが大変なので。
今後は転職もありかなと考えています。
また、通院で抜けるときに周りに迷惑をかけるのも辛かったですね。

進行)Bさんがいないと回らない状況で、抜けるのは辛いですよね。会社側でサポートはなかったのでしょうか?
Bさん)現在はマネージャ陣のスキルアップに加え、社内外から人材を集めて、本社とコミュニケーションが取れる体制づくりをしているようです。
今後治療をする人が休みやすくなればいいなと思います。
 

パートナーの協力


進行)パートナ-はどのように協力してくれましたか?
Bさん)検査を一緒にしてもらいました。
電車で病院に行くのも辛かったときは、車で送り迎えしてもらいました。
また、病院に行った日はネガティブなことを言わないようお願いしていましたね。
家事は自分が苦手なので、もともとパートナーが分担してくれていた分が多く、ありがたかったです。
 

不妊治療中のメンタル・ストレス発散方法


進行)不妊治療中のメンタルはどのような状況でしたか?
Bさん)妊娠できなかったときはショックが大きくて、精神的に追い込まれてしまいました。同じく不妊治療をしている友人に相談したり、病院の近くの美味しいごはんを食べると決めたり、ケーキ買って帰ったりと楽しみを作って対処していました。鬱防止に効果的とのことで治療前から続けていた、ヨガやジョギングもストレス解消に役立っていたと思います。
 


 

まとめ


Bさんの経験談、いかがでしたでしょうか。
部下の方への細かな気遣いに加え、自分がいないと回らない状況の中、苦労されていましたね。
Bさんの経験が、部署のありかたの改善につながっている面もあったかと思います。

今回は2回にわたり、管理職としてお仕事されている2名の方にお話をお聞きしました。
スケジュール調整の工夫や上司・部下とのコミュニケーション、ストレス解消方法など、不妊治療と仕事を両立するヒントがあったのではないでしょうか。
不妊治療と仕事との両立にはさまざまな困難がありますが、自分なりのバランスを見つけながら取り組んでいきましょう。
 


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