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【イベントレポート】10月12日~20日にドドド!アート!第3回を開催しました!

土市担当のつぼやま ちかです。

土市は、毎月第3土曜日にあまがさきキューズモールで開催されている「土」をテーマにしたワークショップイベントです。「土をかこみ、土をめぐる」をキーワードに、毎月違う角度から土を知り、感じ、学びます。

そんな土市のスピンオフ企画として、約1カ月間の壮大な連続企画「ドドド!アート!」が9月18日(月・祝)からスタートしました!(皆さん、お分かりかと思いますが、ドドド!のドは「土」とかけています)

この企画は「土で絵を描いたら面白いのでは?」という土市メンバー(主にわたし笑)の発想から始まりました。素敵なご縁がありゲストにお呼びしたのは、土や植物など、自然のものを顔料に作品を生み出すアーティスト・スギサキハルナさん。1カ月間で尼崎にある土や植物から絵の具をつくり、2m×5mの絵を制作します!

自然のものを顔料にして絵を描くアーティスト・スギサキハルナさん

全部で3回の企画があり、第1回と第2回では土や植物を集めて絵の具をつくり、第3回では絵を描く体験をしました。第3回が開催されたのは、10月12日~10月20日の9日間。今回からはいよいよ絵を描いていきます。

ドドド!アート!第1回、第2回の様子はこちらからご覧ください。
https://note.com/coconiaru/n/needd951dd980
https://note.com/coconiaru/n/ne334a676cb8a

今回制作する絵は2m×5 mの超大作。真っ白な帆布がキャンバスになります。尼崎市立ユース交流センターの一室をお借りしたのですが、なんと部屋のほとんどを埋めつくす大きさ!この大きな1枚の絵を9日間、スタッフ11名と参加者累計32名のみなさんとでつくり上げていきました。

初日~小さな点から宇宙を描く~

初日は、尼崎の森中央緑地 はじまりの森の土で背景を描きました!一般的な絵の具と違って、土の絵の具はざらざらで描きにくい。キャンバスが布というのも、慣れていないのでまた描きづらい。

というわけで、まずはじめに筆を使う練習から始めました。

「あなたの人生の中で、一番小さな点を描いてください」

というスギサキさんからの言葉に、一同ポカーン。スギサキさんによると、土のアートをつくるためには「点」を打てることが大切。今後、細かい作業が多くなるので、できるだけ小さな点を打つ練習が必要なんだそうです。

みんなの真ん中に座り、本当に見えないくらいの小さな「点」を描きます。この「点」は「いのちの誕生」を表すそうです。

小さな点がどんどん大きくなって、線ができあがります。

「自分の思うがままの線を描いてください」

今度はそれぞれが好きなように、手が動くままに筆を動かし、線を描いていきます。
正解がない、ただ自由に線を描く時間に、参加者のみなさんは夢中で筆を動かし続けました。

お花を描いたり、目玉を描いたり。2歳のお子さんは「アイスクリーム屋さんになる!」とアイスクリームを描いていました。

できあがった背景を見て、皆からあがったのは感嘆の声。正直「これで完成なのでは?」と思うくらい、既に美しかったです。

「線と線の間に川を流します」

そう言って、皆で描いた線の中を塗りつぶしました。

なんだかもったいない気もしたけれど、ここでスギサキさんが伝えたかったメッセージは
「無意味なことはひとつもない。アートの一つひとつ全てにきちんと意味が込められている」ということでした。「ただ黒く背景を塗りつぶすのではなく、この背景にも皆の宇宙が広がっているんだよ」と体験を通して伝えてくださいました。

2日目~最終日

スギサキさんが描いてくれた下絵を、自然の絵の具で塗っていきます。主に使用したのは、煤(黒)、ベンガラ(赤:鳥居などに使われている鉄さび)、胡粉(白:熱した貝殻の粉末)、園北ファームの土(黄土色:園田にあるコミュニティファーム)。

2歳から80歳まで、毎日さまざまな方が来てくれました。みんなでわいわい楽しく色を塗っていきます。時には、絵の具をこぼしてしまうというハプニングも!でも、それもまたアートの一部になるんですよね。

尼崎の未来に咲く植物を描く

実は、作品の一部に参加者オリジナルの絵が描かれています。絵のテーマは「尼崎の未来に咲く植物」。

はじまりの森で観察した風景や、普段過ごしている尼崎での日常を思い浮かべて、「将来、この尼崎にはどんな植物が咲いているんだろう?」と想像しながら絵を描いていきました。

「葉っぱの妖精さんを描いた!」「尼崎は工場地帯だから、機械っぽい植物を描いた!」という方も。みんなの個性がキラリと光るステキな絵がたくさんできあがりました。

最後の仕上げ!

植物からとれたカラフルな絵の具で、最後の仕上げに取りかかります。使ったのは竹の葉やクマノミズキ、柿の葉や枝、松ぼっくり、田能の里芋の茎、柿渋の絵の具。細かい部分に指でトントンと模様をつけていきます。また、背景にも細い筆でトントンと点を打っていき、宇宙の世界観を表現しました。

遂に絵が完成!

9日間かけて、無事に絵が完成しました。尼崎を見守ってくれる土の精霊さん。精霊さんの心臓にあたる目や、精霊さんの周りを飛ぶ鳥の中に、参加者のみなさんの描いたオリジナルの絵が。背景には、初日にみんなで描いた宇宙が広がっています。

圧巻の作品。

今回のドドド!アート!は、2歳から80歳まで30名以上の幅広い年代のみなさんにご参加いただきました。スギサキさん曰く、こんなに幅広い年代の方に参加してもらったのは初めてだそう。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。

今回使った絵の具。自然のものだけで、これだけカラフルな色を出せるなんて素敵ですよね。

*ドドドのお焚き上げ~おわりは何かのはじまり~を開催します!
「物事の終わりには、必ず意味がある。そして、そこから新しいなにかが生まれる。」尼崎の森で始まったドドド!アート!が、尼崎の森の土へと還ります。今ここにあるものが、新しい価値へと生まれ変わる瞬間を見届けましょう!
開催日時:2024年3月24日(日)12:00~16:00
開催場所:兵庫県立尼崎の森中央緑地 かやぶき民家
参加費:500円
申し込みフォーム:https://forms.gle/gUGDYW2giiGA2Jyp8


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