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【イベントレポート】学び舎こかげvol.1+こかげオープンミーティングを開催しました!

「学習教室こかげ」にて『学び舎こかげ』と『こかげオープンミーティング』が4月27日に開催されました!こかげの教室が一杯になるほどの方々にご参加いただき、普段とは違い大人たちが溢れるこかげの風景を見ることができました。

教育のプレーヤーや専門家をお呼びするトークイベント『学び舎こかげ』の記念すべき第一回となった今回は、児童ホーム「つくし」の北林和樹(通称:キタバ)さんをゲストにお招きしました。ご自身の幼少期の経験やオランダで見た風景が、現在のつくしのビジョンにどのように繋がっているのかをプレゼン。また、実際に運営する中でのエピソードをお話やイラストを交えながら「つくし」で大切にされていることをお話していただきました。

あそびは“自分をもっと自分にしていく営み”

家庭の事情により母の友人の家で小学校時代を過ごした北林さん。双子の弟とアニメ「NARUTO」にハマり、手あそびをずっとしていたそう。今振り返ると、遊びの時間は凄く重要で、意味のないものに意味を宿していく感覚だったそうです。遊びは自分をもっと自分にしていく営みだったとお話してくれました。

つくしでやっていることの一つが「全ての子どもに豊かな放課後をつくること」。学校にいる時間が年間1200時間であるのに対し、放課後は年間1600時間。何も課されていないからこそ、自分をもっと自分にする唯一の時間だと考えているそうです。

つくしでは子どもたちが思い思いにやりたいことをし、日によってやることも違う。固定されたルールはなく、必要な時には話し合って折り合いをつける。なるべく注意をしない環境づくりのために、走りたい子がいれば「走らないで!」ではなく机を敷き詰めて物理的に走らせないようにしたり、外に遊びに行くようにしたり。実際につくしを運営する中でも、北林さんの考えが反映されています。

学習はこうなりたいと描いた絵に向かうプロセス

大学生の頃、先生が黒板に書いたことをノートに写すのが「勉強」なのか?と疑問を抱いたそう。自身も大学受験の勉強を頑張れたのは「モテたい!!」という欲があったからだそうで、「こうなりたい」を見つけてその絵に向かうプロセスこそが学びなんだと気づいたと話します。

1枚のイラストとともにつくしが目指す姿を語ってくれた北林さん。「子どもは生えたての芽で、あるべき方向性に向かせてあげることが教育。子どもたちにああしろこうしろと言うのではなく、社会や環境を良くすることでこうなりたいを見つけて叶えていく土壌を整えてあげたい。」とお話してくださいました。

子育てを応援する人を増やしたい

自身の幼少期に母親から叩かれたり、2時間に渡る説教を毎日受けたりしたこともあるという北林さん。説教が続くことで、「自分はいない方がいいのでは」と思うこともあったそうですが、でも説教の後に母から抱きしめられたり、「生まれてきてくれてありがとう」と言われたことも、強烈に印象に残っているそうです。

抱きしめられたこと、「生まれてきてくれてありがとう」と言われたことは嘘ではなかった、母には叩かざるを得ない何かがあるのでは?と感じるようになりました。つくしで保護者の方とのお話しする中で、「愛されたことが無くて愛し方がわからない」「こんなに怒ると思わなかった」という声を聞き、子育てで悩んでいたのは自分の母親だけではなかったと気づかされたといいます。

そんな経験から、つくしが人と人を繋ぐ橋渡しができたら良いと考え始めた北林さん。つくしに通うAさんは少し敏感で、天気が変わることと尼崎の治安に対して不安になってしまいます。毎日交番で治安のことを聞くために「今日は事件はないですか?」「誰が捕まったんですか?」と質問しているうちに、段々警察官の方と打ち解けてきて、交番以外で会うときも優しくしてくれるようになったそうです。関係性をつくっていき、子育てを応援する人を増やしていきたいと語ります。

参加者同士で気づきや感想をシェアすると、「子どもの安心についてどんなことを意識しているんですか?」「大事にしたいカルチャーをスタッフとどんな風に共有しているんですか?」「つくしのように小さな声をないがしろにしないことは大切ですね」とたくさんの質問や共感の声が飛び交いました!

こかげは“自分を認めてくれる場所”

後半は学習教室こかげのこれからを一緒に考える『こかげオープンミーティング』を開催しました。

こかげに初めて来てくださった参加者の方も多かったため、まずはこかげがどんな学習塾なのかを共有。こかげでは、「やさしい」「たのしい」「おもろい」の3つの軸を元に、自分で勉強する楽しさを知ってほしい、尼崎の面白い人と繋がれる窓口でありたいという思いを大切にしています。不登校の経験があったり通信制高校に通っていたり、人間関係や勉強が苦手なお子さんも来てくれているんです。

こかげでは尼崎で活躍されている方をお招きする、デザイン講座やアート講座などの企画を用意しています。4月はアート講座のお試し回を開催したことを報告。講師のバンビさんに思いをお話ししていただきながら、Tシャツアートを制作しました。連続開催する講座では、なんと9月にニューヨークで展示できる機会があるとのこと!「勉強は自分が教えられる。他のことは、プログラムをきっかけに町の様々な人に触れて学んでいってほしい。」と太田は話します。

その後は「こかげのここに興味がある」or「教育のここに興味がある」、「こかげでの講座や企画でこんなことできるかも?」or「遠足や社会科見学でどこへいく?」の2つのテーマについて3~4人に分かれてトークしました。

参加者の方からは「ととろさん(塾長)の声掛け、接し方が前向きで、こかげは自分を認めてくれる場所ですよね」という声が。こかげの生徒の保護者様にもご参加いただいており、こかげになんで通わせているんですか?という質問に「ととろさんはどんな子かじっくり見て理解してくれるので、子どもたちに一緒に過ごしてほしいと思ったから。塾にはいかない!という子どもだったのに今は勉強が楽しい!と言っています」という嬉しいお言葉を頂きました。

その他にも「パンフレットから他の塾と何か違うのは伝わってくるが、何が違うんですか?」や「保護者との目線合わせはどのように行っているのですか?」とたくさんのご質問・ご意見をいただきました!

地域に開かれた塾としてこれだけたくさんの方に関わっていただけるのは嬉しい事。これからも皆様に助言をいただきながら、子どもたちにとって良い教室を目指して参ります。

次回は5/18(土)に開催予定!

次回の学び舎こかげvol.1+こかげオープンミーティングは5/18(土)9:30-12:30に開催予定。尼崎で小中学生の居場所支援などを行っている「Learning for all(LFA)」の多田理紗さんをゲストにお呼びし、現在の小中学生を取り巻く環境や支援の現場における実情をお話していただきます。「こかげについて知りたい!」「教育について話してみたい!」という方は是非ご参加ください。皆様とお会いできることを楽しみにしております!

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