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『哲学』の散歩道 SEASON2 Vol.7  『意識と次元』(2)(1548文字)


次元の認識
0次元から3次元へ


縦横高さで3次元というのはよく聞く。しかし、立体は縦横高さだけではなく、ここに内部構造を持つという当たりまえの課題が生じる。この原理を実質的な4次元モデルとして考えてみる。

一般的な4次元の考え方は、空間+時間としてモデリングされている。たとえば、縦横高さ(空間)+時間で4次元という考え方だ。これが現状では最もポピュラーな次元のイメージである。こうした半ば常識と考えられるとことを検証する必要がありそうだ。

時間は空間とどのように関係しているのか。そもそも時間を空間から切り離して考えられるのか。


要は、空間的距離を担う縦横高さと時間は完全に分けては考えられないはずだ。そもそも次元とは、この前のセクションで語った通り、空間内の次なる視点意識ということなのだから、基本的には空間に関与するものとして考えるべきなのである。

であるならば、空間を観察する視点にのみ留意しながら、次なる視点を考えていくと良いだろう。では、その視点の具体的な進め方を探っていこう。

0)0の視点


0元は、まだ次なる視点意識が生じる前の段階を指す。それは、点の中に存在する視点意識である。そのままでは点で見えない。(冗談はさておき)点から離れなければ点は見えない。

点から離れて見ようとする意識的意欲が働く必要がある。これが発動された時点で「次元」という表現を使う。

点から離れれば、当然距離が生じる、点が自分から離れればどの空間方向へ広がっても時間が関わる。ここで初めの素朴な問いに戻るが、結局のところ、0元から1元、つまり点から直線を見出すような段階でも、空間的距離から、いつでも時間が存在することになる。

1)1の視点


時間への課題はひとまず置いて、0元から0次元へ意識が変化したときとは、自らの視点が点を離れ、点を認識できる新たなる視点が生じたときだ。自らの視点を移動した位置といってもよい。

つまり、そのときには、はじめの点から視点までの距離が生まれ、新たな視線が派生する。この直線的視線自体が「1」の象形だ。これが、数字の象形的解釈になる。

1元は、視線(直線)が生まれた状態。ここで、仮に残像のようにこの直線的視線を残したまま、1次元の段階に移る。1次元は厳密には、残像的視線を意識し次の視点に移る状態を言う。つまりここで直線から2元的平面を意識した意識の前段階が生じる。

2)2の視点


2元的平面の段階は、直線である視線を離れ、その視線自体を見ようとする視点意識が働き、そこから平面が創られるまでを言う。そこには三角形の平面が生まれてくる。

2次元は、この平面を平面としてのみ認識している段階であるが、ここで既に3元構造が表れはじめている。つまり、三角形を見ている視点が存在することに気付くことだ。

三角形を見ている視点とは、すでにその平面を離れており、次なる立体構造を把握する意識を持っている。これが3元構造の始まりである。

3)3の視点


3元的立体の段階は、平面から視点を離した位置から見ている意識が働き、立体が創られるまでを言う。そこには正四面体構造が生まれる。

3次元は、この立体を立体として認識しているが、ここでは既に4元構造が表れている。つまり、三角形の内部を見ていく視点が存在するということだ。

三角形の内部を見る視点は、既にその三角形の内部に移動しており、次なる内部構造を把握する意識を持っている。これが4元構造の始まりである。


さて、非常に単純に視点と意識の変遷についてお話したが、実は、話はもう少し複雑だ。

4次元から先、5次元以上の意識段階を理解するには、このような単純な幾何学的解釈に加えて、そもそもの私たちの「元」とは何か、を紐解く必要があるのだ。

そのあたりの話を、次回していこうと思う。



つづく









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