就職

自宅から徒歩1分の所に、とある飲食店があります。
ほぼ常連です。便利すぎるんです。

わたしは家で集中できないタイプで、だいたいそこで作業してます。特にこれといって予定がない時はだいたいそこにいます。
いつでも来てください。いないかもしれないけど。

✳︎

そこに、よく見かけるアルバイトの女の子がいます。
めちゃくちゃ感じが良くて明るくて、可愛らしい子なんです。彼女がいないと「今日はいないな」と思います。

利用頻度が高いので、彼女は私のことも覚えてくれているようです。

彼女はもうずっと「ポイントカードはお持ちですか？」と、私に聞きません、店長さんみたいに。
私が何度か断ってるので、ポイントカードは持っていない人として覚えてくれてます。

繰り返すけど、店長さんは毎回、毎回、毎回聞きます。マニュアルなのか親切心なのか分からないですけれど、私はポイントカードというものが面倒な人なんです。

すみません、店長さんの話はいいですね。

話は戻って、今日もそのアルバイトの子がいました。
彼女がお会計を対応してくれたのですが、いつも通り支払いを済ませて、いつも通り「ごちそうさまでした」と伝えた後に、話しかけられたんです。

珍しいことです。いや、初めてのことです。


「あの。私事なのですが…」

話を聞いたら、就職が決まったのでそろそろここに来れなくなるという話でした。


私は彼女が何歳なのかも知らないし、店員さんとお客さんだし、個人的に話をしたこともないんですよ。

「お済みのお皿おさげしてよろしいですか？」
「あ、大丈夫です。ごちそうさまでした」

くらいですよ。


そんな間柄なのにもかかわらず、個人的な事をわざわざ伝えてくれたことにビックリしたと同時に、嬉しくて。



淋しくなるけど就職決まってよかったですね。
と、お伝えしました。


がんばってね。

✳︎

昔の話なのですが、私がとある職場を去る時にみんなが色紙を書いてくれた事がありました。帰って家で読んでいたら、
「いつもお人形さんみたいで可愛くて、仲良くなりたかったです」
って書いてあったんですよね。

え、いや、今ここで知った私はどうすれば！？
直接、「お人形さんみたい」って言われたい！笑

そこじゃないですね、話しかけてくれたらご飯くらい行ったかもしれないのに。
同じ職場にいながらこれ書くなら、その時言ってよー！
っていうね。

でもその光景を想像するとちょっと面白い。

ここにいるよ！

✳︎

たまたま人と人が離れるタイミングで共通点が見つかって、それもっと早く知りたかったなって思うことありませんか？かといって、離れてから連絡をとるかといえばそこまでの気持ちも正直言って無い。

もっと早く知っていたら仲良くなっていたの？
結局はそこまで仲良くもならないような気もする。

全てはタイミングなので、そういうご縁といえばそれまでなのだけれど。

なんだか切ないな。

けれど、その飲食店のアルバイトの女の子みたいに、何かを伝えてくれて、ほっこりして、ありがとうって思う。

こういうことの繰り返しなんですね、人生は。

2022/04/07 ココ純

✳︎

「スキ」やフォローが励みになってます
ありがとうございます❤︎

▶︎Twitterもやってます