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保育士ママが語る寝かしつけマインド

『子どもが寝ない』

よくあるお母さんの悩みであり
新人保育士の悩みでもある

保育園には通称「午睡」というお昼寝の時間があり
子ども達が午後まで過ごすエネルギー補充のために
一旦休憩する時間がある

この寝かしつけがけっこうクセモノで
音や人に敏感な子どもや
エネルギーが有り余っているような子どもは
なかなか寝ないのである

寝かしつけがうまくいなくて
「とりあえず他の子」を相手していると
ベテラン保育士がさっと例の寝ない子についたりする

するとどうだい。
さすさす10分後には例の寝ない子はくうくう寝息をたてはじめるのである。
多分、私がしても寝ていなかった。
でも、ベテラン保育士がさすさすすると寝るのである。

やっぱりベテランになると
スーパーテクニックがあるんだろうか。
今回は自分の仮説も交えつつ語ってみようと思う。

ご自宅で寝ないわが子に奮闘している親御さんにも読んでもらいたい。

さすさすしてもトントンしても全然寝ない子ども達

給食がおわり
着替えと排泄を済ませ、
その間に布団を敷き、
部屋をなんとなく暗くして
オルゴールをうっすら流し
いよいよお昼寝の時間。

特になにもアプローチしなくても
自分なりの入眠儀式を済ませ一人で
寝入る子どもたちがいる一方、
なかなか一人では寝られない子たちがいる。

なぜ寝ないのかは
生活リズムが整っていなかったり
音や人に敏感だったり、色々。

保育園で勤めたての頃(私はもともと幼稚園教諭)
周りの先生と同じようにさすさすしたりとんとんしたり
時には横に寝転んだりして(自分が午睡しないように必死)
子どもたちを寝かせようとしていた。

一生懸命さすさすとんとん子守歌。
でも子どもたちは全然寝ず、
自分より年下の保育士さんがすんなり寝せる姿を見て
正直悔しかった。
だからもっと一生懸命になって「寝かしつけ」した。

「一生懸命」にされると人は寝られない

のちに発達のことを学びなおして気づくのだが
人は一生懸命に寝かしつけられても寝れないのだ。

赤ちゃんはよく眠たいときに泣いたりするが
感情や感覚の分化が未熟な子どもほど
「眠たい」状況を不快に感じることがある。

子どもが寝るときに必要なのは
「安心感」なのである

カラダからアプローチして安心感を与える

2022年の春に«はったつやさん»こと
北原辰也さんのもとで運動発達について学んだ時に
体へのアプローチで安心感を伝えらることをさんざん勉強した。

そして、相手に安心感を与えるためには
まずこちらが安心している必要がある、ということも。

かつての私みたいに
行動は寝かしつけに向いていても
思考が「早く寝て~」になっていて
気持ちと行動にねじれが生じていると
その気持ちの方が相手には伝わってしまうのである

自分が安心した状態になるために

学びを経て、まず私が行ったことは
自分の安心感を作ること

具体的に言えば、

  • 呼吸の回数を減らし

  • 心拍数を下げ

  • オキシトシンを分泌させる

こんなことが凡人のわたしにも出来るのである

もちろん、付け焼刃でどうこう出来る話ではないので
生活に呼吸法を取り入れる時間を作ったり
自己観察をするなど努力はしたけれど。

「安心感」を自分でコントロールできるようになった私は
自分の感情を俯瞰してみることができるようになり
意図的に「安心」している状態をつくれるようになった。

そうなるとやっぱり実践にいかしてみたくなる

いざ、保育園での寝かしつけへ。
「安心感」を意識して寝かしつけに挑んだ私だが
子どもが寝る寝ない以前に自分の考えがまるっきり変わったことに
気が付いた

子どもが寝なくても全然イライラしない

寝ないなら
寝るまで待とう
ホトドギス

徳川家康公の気分である。

こちらがそういうマインドになると
寝ない子どもたちの力が抜けていくのが分かる。
どうやら今まで彼らは臨戦態勢だったらしい。
「寝てたまるか」みたいな?

寝かしつけることに意識を向けず
こちらはこちらの作業をしていると、
ちらりと横目に見ていた「寝ない子」が
戦意消失する瞬間がある。

その時を見逃さず
さすさす~とんとん~
するとみんな見事に寝るのである。

戦意消失まで30分の子もいれば
1時間の子もいるし
結局、午睡時間中には寝ない子もいる

でも「それでもいい」と思えるリラックス感が
他の寝ている子の熟睡度にも関わっているように思う。

ベテラン先生がやっていたことはテクニックだけじゃなかった

仙骨あたりから背中をさすったり
足を強めにマッサージすると
うっとりする子は多いけど
多分大事なことはどこを触るかではなく
どんなマインドで触れるか、という事。

そして、その触れる場所に関しても
子どもが触ってほしいところを探りながらやる、
というのが本当に大事なのだ。

ベテランの先生がどう考えながら寝かしつけているかは
わからないけれど
多分、あの「どうせ寝るでしょ」っていう余裕が
子ども達に安心感を与えているんだろうなと思う


以上、保育士ママが語る寝かしつけマインドでした。
ご家庭でやる際はもれなく自分も安心感に包まれて
眠りたくなりますので、お気をつけて。

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全ては大人の安心感から
『あなたの安心感は世界を丸くする』

赤ちゃんも大人も安心感に包まれる
抱っこやおんぶの専門家 タナカユキ


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