勉強で困ってる子にどのくらい介入するか

もちろん、授業中はできる限りのことはします。
ご家庭にお伝えする時のことです。
お家でなんとかしてくださいって言うわけではなく、学校や家庭でどういう手立てをしていくかの相談をするということです。

「勉強出来ない子がいたとして、親もそれでも良いと思ってたとしたらどうします?」
という趣旨の質問を1ヶ月くらい前にされました。

実際の場面ではその時々で子どもや保護者と相談しながら適切だと思う対応をしてるのですが、言葉でスッキリまとめるとしたら、どんな規則性があるのだろうか?と考えてました。

ものすごく簡単に言うなら

①親が困ってる、親は困ってないけど子どもは困ってる、両方困ってる、誰かが困ってるいずれかの場合は即座に介入。

②介入する前に、自分なりに観察したりアセスメントを取ったりして、漠然としたものではなくて、できる限り具体的に伝える。支援もセットで伝える。

③今困ってなくても、先に困る可能性がありそうだったら、インフォメーションとして伝えて反応を見る。

かなー、と思いました。

①誰かが困ってる場合とは

親が困ってる時は、親が乗り気なことが多いので問題ないのですが、
問題は親が困ってない時です。
親は、「勉強が全てじゃない、別に困らない。」
と思ってても子どもが困ってるケースがあります。
学校の大半の時間は授業なので、分からないままただじっと座ってるのは苦痛、という子は結構います。
自己肯定感が下がる場合もあります。
でも、子どもは敏感に親の気持ちを察知して、自分の気持ちと混同しちゃうことがあるので、言えないことがあります。
子どもは、実は助けて欲しい、と思ってる場合、多くは行動に現れます。
授業妨害までいかなくても、無気力だったり、「どうせ…」と言ってたり、追い詰められたような様子だったら、気にします。
その場合は、親が困ってなくても、結構積極的に介入します。
もし授業妨害が始まると、他の子も先生も困ります。
本当は本人が一番困ってます。
誰かが、困ってます。

②具体的に、支援もセットで

腹痛でお医者さんに行ったとして、
「お腹痛くて困ってますね。」
とだけ言われたら、
「んなこと知ってるよ。原因は?治療法対処法は??」
と思うと思います。
専門家なんだから、ちゃんと教えて、と思うと思います。
でも、先生は、
「ここが出来てません。おうちで勉強を見てあげてください。」
と言って終わってしまうことがあります。

保護者は自分の良いと思う方法でやりますが、場合によっては途方に暮れます。
自分でやってみた方法が効果的なら良いのですが、そうじゃなかった場合、何もしたくなくなるかもしれません。
親子の関係性が悪化するかもしれません。

なので、必ずそれはセットで伝えます。
自分でムリなら、誰なら教えてくれるかを伝えます。
これは、教員に肝に銘じて欲しいです。

③今困ってなくても…

今困ってなくても、というのは、低学年のうちはちょっとつまづいてても、そもそもそこまで座学が多くないので乗り切れたりします。
でも、例えば、読み書きに困難があった場合、3年生以上で急に困ります。
3年生になると、勉強の進み方も速くなり、バリエーションが増えてしまいます。
低学年は時間があります。
その間に適切なサポートがあるのとないのとでは困り方が違うと思います。
なのでインフォメーションします。
でも、親も子も困ってない場合、拒絶反応を示す方もいます。
そこで信頼関係を無くしては元も子もないので、信頼関係優先で、反応を見ます。

以上、今思いつく範囲の答えでした。

もちろん私は学校の勉強が全てだとは全く思ってません。
もし、親子共々困ってないなら、良いところを大切に伸ばしていけばいいと思ってます。

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