過去の自分を知る

以前アートセラピーを受けて「過去で親に怒りを持っている」と診断された事がある。

私はアートセラピーを受ける前は、今とても自由に楽しく過ごしてるし〜、アートセラピーやって何か分かるのかな〜?なんて思いながら、これも1つの体験だ!と思って診断を受けたので診断結果にビックリした。

それで思い出した事がある。

そもそも私は29歳まで自分で生きている感覚がなかった。だからその辺までの記憶があんまり無い。(特に10代の記憶はほとんど無い。)

子供の頃にやりたくない事を沢山やらなくてはいけなくて、親になぜやらなきゃいけないの?って聞くと〇〇ちゃんもやってるからという理由で私はそれが納得できなかった。

なぜ他人がやってるからって私もやらなくてはいけないのか、そして私がやりたい事はやらせてもらえなかった。

それが幼稚園児の頃。だからいつも親に対してイライラしていたと思う。でも子供なので生きていく為には育ててもらわなければならない。

毎日イライラしていた私だが、そのうち心を閉ざして親の言う事を聞いていれば楽だという事に気づいた。
そこから私は自分を失った。

だって自分の意思で生きてないから。そんな事を言ってビックリされた事もある。(その時はなんでそんなにビックリされたのか分からなかった。みんなそうだと思ってた。)

そしてそのまま言われるままに生きて大学生になり、うつ病みたいになった。
何もやる気が起きず、毎日が無気力で自分でもどうにかしたいのにできない。
ストレスが凄くて帯状疱疹にもなった。

このままでは本当に自分がダメになると思い、大学卒業とともに家を出る事にした。
母は家にいてほしかったみたいだが、とにかく親のしがらみから抜けたかった。

1人暮らしを始めようやく何かから解放された気分になった。
家事など全てを自分でやるのが新鮮で楽しかった。
だが、母は色んな理由をつけて帰ってこいとうるさかった。
彼氏はできたか?早く結婚しろ。だの、そもそもうちは夫婦仲がそんなに良くなかったので結婚に憧れが持てなかった。だから結婚する気は元々無かったのだ。

そんな中、妹の事故。
急いで実家に戻って色んな事を済ませ、その時も帰ってこいと言われたが私は親と傷を舐め合って生きるのがとても不健康に思え、すぐまた出ていった。

そして、祖母のアルツハイマー。
実家で世話をする事になったから戻ってこいと言われて、これは手伝う為に戻った。
しかし生活は悲惨そのものだった。
会社に行っている時が唯一の休息。
家に帰れば祖母と親の喧嘩、夜中の徘徊など気の休まる時はなかった。
みんな睡眠不足でノイローゼのようだった。
今思えば、お金はあったのだから祖母を施設に入れてあげた方がよっぽど祖母も幸せだったんじゃないかと思う。
日に日にアルツハイマーは悪化した。
そして祖母も亡くなった。

そしてまた私は家を出た。

このようにずっと親に縛られたと思っていた事が怒りとしてアートに出たのかもしれない。(縛られたと思っていた事すら気づいてなかった。)

そんな事、今までほとんど忘れていたのだ。

アートセラピーを受けた後、家に帰ったら立っていられないくらいの疲労感があった。

私は、なんなら親と上手くやってきた方だと思っていたのだ。
しかし思い出してみれば確かに幼少期の頃に怒りと共にしまい込んでいた気持ちがあった。

思い出した事によって、
今こうしている自分がいるのか、
と気づいた事がたくさんあった。

そして押さえつけられてた過去があるからこそ今、とても自由を満喫できているのだと気づいたのだ。

そして気づけば、いい事も悪い事もとても沢山のものを与えられてきたのだと思った。

今でも母と話しているとイライラする事もあるが笑、感謝もたくさんできるようになった。

何かまたストンと楽になった感じである。




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