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郡山ブック倶楽部計画

 本離れと言われて久しく、それを受けた出版不況は出口を見えず、暗い未来の話ばかりが本の周りを飛び交っている。全国の書店の数は減少傾向にあり、こちらも歯止めが止まらない状況。しかし、近年のコロナ禍で、家にいる時間が多くなり、読書人口も増えつつある、ということも耳にする。

 ここ数年で人気なのはシェア型書店と言われる業態で、これは店舗の中に小さな本箱が多数あり、出店者はその箱のひとつを持ち(ひと箱店主と呼ばれている)、その中で自分の好きな本を陳列し販売することができる。

 並べる本は自由で、自分の好きな作家の本ばかりそろえる「推し棚」や、自費で出した俳句や短歌の本を並べる人など、形態はさまざまだ。小さな負担で書店主になれ、ひと箱店主同士のコミュニケーションを通して、店が自分の居場所となり、コミュニティとなっているのも特徴のひとつだ。
 
 「郡山ブック倶楽部」は、東北初のシェア型書店として、本年秋の開店を目指し動き出している。運営は東京、高円寺にあるコクテイル書房が行う。従来のシェア型書店としての機能に加えて、コクテイル書房で行っている様々なイベント、作家を読んだトークショーや、読書会、ライブ、などにオンラインで参加できるのが特徴だ。
 
 東京と郡山をオンラインで結ぶことで、交流を生み出し、将来的にはリアルな行き来をし、ふたつの街が身近になるのも狙いのひとつである。コクテイル書房の店主、狩野は郡山の出身で、かつてはこの街にあった(今もあるかもしれないが)文化的な交流の出来る場を作り出したい、との思いで今回の計画を進めていく。
 
 店には、本棚だけでなく、椅子は机、ドリンクサーバーを置き、気軽に立ち寄れ、店にとどまることが出来るようにする。ドリンクサーバーは無料だが、維持のために、寄付用の空き缶を置き、それを運営費にあてる。ブックカフェの空気を醸し出す。店番はひとはこ店主が交代で行い、みんなで店を維持し発展させる、というのを「郡山ブック倶楽部」の基本精神としていきたい。 
 
ひと箱店主参加料 月4500円 
売り上げは全額ひと箱店主に手渡します。
解約は三か月前までに通告。直前の退店は、三か月分の参加料を申し受ける。
 
オンラインイベントは原則無料
一部の読書会や作家のトークショーなどは有料とする。
「書評を書く読書会」などコクテイル書房でも有料で行っているものなど。
 
東京発のイベントだけではなく、郡山発のイベントも行っていきたい。相互交流が基本としての考え方。

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