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長寿社会

施設では100歳前後の方は珍しくない。

仕事環境のなかの人口比率が高いので「90歳です」と
いう言葉にも驚くことはないが本来はここまで
生き抜いてきた強運を心から寿ぐべきことなのだ。

本当に誰しも生きてはこられないと思う。

ただ、ご本人方にとってはそれが幸せかどうかは
よくわからない。

長く生きればそれだけ親しい人との別れや
人生の辛さを体験しているはずであり、身体の
自由が利かなくなれば社会変化で自宅を離れ
施設に預けられもする(私たちの年代のように若い
うちから施設に行くかもという認識が育っていない
人にとっては試練でしかないだろう)。

体も心も意識も思うようにならない時間が長い。
90歳以上の方々を介護していると「もういいわよ」
「早くお迎えが来ないかな」「生き過ぎた」という
言葉を多く聞いた。

私たちの年代以降が100歳前後まで生きるか?
と問われれば少し疑問がある。どんなに医療や
介護技術が発達しても戦前戦後時代の人ほどに
生き抜く、生き残ることに対する無意識の
執念があるとも思えないから。

その答えは私たちの世代以降が施設でお世話に
なる頃になってから。

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