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ウエストサイドストーリーってこんなんなんだ。

※タイトルからわかる通り、あまりポジティブなことを言いません。あとネタバレ祭りですのでご注意ください。

ウエストサイドストーリーを見た。途中までは結構面白く見れてて、「マリア」のところはふつうに胸キュンしたし「アメリカ」はかなり華やかで見ていて楽しかった。

だけど肝心のストーリーにかなりいらいら。まず目合っただけでマリアとトニーが恋に落ちるのは若干疑問だけどまだいい。だけど、恋に落ちた後の展開が早すぎて理解が追いつかない。二人で一緒に街を出よう?定職にも就いてないのに。結婚?どう考えても早すぎる。貧困への道を突き進んでるようにしか見えない。

そもそもトニーの行動がかなり謎い。「俺は変わった」と大見得切っといて身元引受人のおばあさんとたっぷり歌ったあと、ダンスパーティーに現れた時点では?なにこいつ?って感じ。

そして決闘のシーン。まずあれだけマリアが行くなと懇願したのにふつうに乗り込んでるの何なん?それで最初は非暴力貫いてて、本当に変わったんだと思ったの束の間、仲間が偶然刺された瞬間恋人の兄を刺し返すって、は???????何も変わってねえよお前。

それで恋人を亡くして悲しみに暮れてるアニータに「人を愛したことあるならわかるでしょう?」と理解を迫るマリア、自己中すぎない?兄を亡くした割に超元気だし、なんならトニーとやっちゃう。どういうつもり?この映画で感情移入できたのはアニータだけ。

最後は、トニーがマリアとの再会と同時に撃たれて死ぬ。マリアはそのあと銃を奪い取って「弾丸幾つ入ってんの!?」と喚きながら銃口を人に向け続ける。これ、銃社会なら理解できるのかなあ。銃なんてこんな忌々しいもの!!的な感じかと思ったらばりばり利用するモード。

まあいろいろ文句は言ったけど、少年たちの抗争がジェントリフィケーションと結びついてる設定も面白かった。あとみんな歌上手いしダンスも圧巻。でも原作見てなかったからこそ、ロミジュリ気取りのカップルがトラブル起こして周囲の人生狂わせる映画だとは思わなくて衝撃受けちゃった。

口コミ見る限り、原作ファンからの評価はそんな悪くないっぽいから、やっぱり名作だから一回見とくか〜って感じで気軽に見に行っちゃったのがあれだったのかな。今の感覚からするとわからないところが多かった。でもバーンスタインの音楽はめちゃめちゃ好きです。

(番外編)
本筋から外れるけど、トランスジェンダーっぽいキャラの扱いがきつかった。ホモソーシャルな組織であるジェッツの中で認められる方法が自らの女性性を捨てて、ジェッツメンバーよりも危険を顧みずに行動することなんだなあと思って切ない。
終盤で「ダチ公」って呼ばれて嬉しそうな姿が痛々しかった。いいように使われてしまうだけになっちゃいそうで。しかもそのあとに強姦騒ぎなんて。「女」扱いされてきて、ついに認められた「仲間」とモノ扱いされるプエルトリコ人の「女」が居合わせたあの空間、かなり地獄だった。

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