人生初の大腸カメラ

3月3日から入院している。
39℃以上の高熱が8日も続いてCRPという炎症反応などを示す数値が20を超えたことで入院になった。(CRPの正常値は0~0.3)
症状からウイルス感染の疑いと自己免疫疾患の疑いがあったため、片っ端から検査をすることになった。
この入院中にいくつか初体験があった。
大腸カメラもそのひとつ。
少々汚い話にもなるが、体験談を残しておこう。

大腸カメラは肛門からカメラを突っ込んで大腸の様子をくまなく観察できる画期的な検査方法だ。
そのための準備は少し大変。
前日の晩に下剤を飲む。
目薬みたいな容器に入った液体の薬と錠剤。
錠剤は「ヨーデル」というそのまんまな名前だった。
液体の薬は水に溶いて、ヨーデルは3錠を一気に水で流し込む。
夜中の1時頃、腹痛が来た。
これまで全身の関節痛と激しい頭痛で散々悶絶してきたのでこの腹痛は大したことはなかった。
トイレに行けば落ち着くのでその後は普通に眠れた。
早朝に起こされて検査用の血を抜かれた。
その後にもう一度軽い腹痛がきた。
当日の朝昼は絶食なのでとにかく寝ることにした。
そして9時過ぎからはニフレックという下剤を2ℓの水に溶いてそれを2時間かけて飲まなくてはならない。
味はかなり薄いポカリのようで美味しくはないけど飲めなくもない。
1ℓくらい飲んだあたりから便意を催す。
もう腹痛はない。
ひたすら水が出るという感じ。
インド旅行での下痢を思い出した。
とにかく下剤を飲んでトイレに行くを繰り返す。
ある程度、固形物がなくなったら看護師さんを呼んでチェックしてもらわなくてはならないのだが、たまたま若い男性の看護師さんが来た。
扉に隠れて心の中でごめんなさいごめんなさいと繰り返しながらチェックしてもらった。
OKが出た。
でも下剤は2ℓすべて飲まなければならないらしく最後の500㎖は何かの罰ゲームのような気持ちで飲み切った。
夕方近くなってやっと検査の時間がきた。
検査室に通されてお尻の部分がパッカリあいた紙のズボンに履き替える。
人様に排泄物を見られるという経験をした私は穴あき紙ズボンにはもう何も感じなかった。
まずは仰向けになり、血圧計などを装着される。
先生が麻酔薬を注射する。
その後横向きになる。
実は少し前に胃カメラもやったのだがその時は完全に意識がなくなるほど、麻酔が効いていた。
しかし今回はぼーっとする程度で意識がある状態で検査が始まった。
カメラが腸管のカーブの部分を通る時に痛いことがあると聞いていたが、たしかに少し痛い時があった。
給食の後の体育の授業で走った時に脇腹が痛くなるあの痛みに近かったように思う。
でも何をしてるかとかどういった状況かはまったくわからない。
途中から腸管を広げるためにガスを注入される。
これがまた苦しい。
時間の感覚とかはよくわからないまま検査は終わった。
多少ふらふらするものの元のズボンにすぐに履き替える。
人生初の大腸カメラは特に問題も見つからず無事に終わった。
夜からはご飯を食べられるがお腹の苦しさがしばらく残るのでゆっくりしか食べられない。
ごく稀に検査中に腸管が傷ついてしまうことがあるらしく(ほとんどないみたいやけど)、検査後の最初の排便はまた看護師さんのチェックが必要だ。(辛い)

人生初の大腸カメラは羞恥心をぶっ壊す経験となった。
今後、検査を受ける可能性がある皆さんに少しでも参考になればと思う。

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