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「働き方解放」とは好きを選択して、生き方を解放すること

「co-ba ebisu」には、今までにない「働き方」の新しい可能性があります。コンサルティングファーム、大手企業の会社員、コミュニティデザイナー、スタートアップ企業など様々な職種を経験してきた多様な企画開発メンバーが、自分自身の仕事に対する向き合い方、渋谷や恵比寿という街への想いについて語る連載をスタート。「自分らしい『働き方解放』を目指す人と共に、co-ba ebisuから働き方のカルチャーをつくっていきたい」という、メンバーからまだ見ぬ誰かへのラブレターです。

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「働き方解放区」をうたうco-ba ebisu。企画者インタビュー第2弾は、ツクルバアセットディベロップメント部の北島隆行です。

北島は学生時代フィリピンのスラム街で見た人々の生活や大手企業の会社員生活を経て、「働く」ということの意味を問い直すようになりました。働き方解放とは、自分が好きなことと向き合う生き方を選択することではないかと北島は語ります。

自分の幸せの実感の延長線上にある「働く」を選択していくことで人は、働き方を解放できる、そう考えた北島は、新しい働き方に挑戦しています。「今までの生活に機会やきっかけが見つからなくて、今まさに探しているような人たちが、co-ba ebisuで出会う人たちと関わりを持って、結果各々が思い描く『解放』が生まれていく、そんな場所になってくれたら」。北島が見た「働き方解放」の未来とは。

■フィリピンのスモーキーマウンテンで見た「生きる姿」

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)で店舗開発などの仕事を10年経験した後、ツクルバに入社し、co-ba ebisuのような施設を開業するためデベロッパーや不動産オーナーなどと交渉するプロジェクトマネジメントを担当している北島。北島が「働き方」や「生き方」を意識するようになったのは、大学1年の夏休みに訪れたフィリピンのスラム街だったといいます。

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(フィリピンのスモーキーマウンテン)

「大学に入る時に、早いタイミングで自分自身の価値観を壊す場所に行きたいと思って、バイト代を貯めて大学1年生の夏休みにフィリピンにボランティアに行ったんです。衝撃を受けたのが、スモーキーマウンテンというゴミ山で生活している人たちでした。凄い量のハエと凄い悪臭の中に家があって、こんなところに人が住めるのか?と衝撃を受けましたが、それ以上にそこで生活をしている人たちが、ものすごくキラキラしていたんですよ。」

「すごい笑顔で、『俺幸せだよ、だって生きているから』みたいなことを言っているのを目の前で聞いた時、自分の幸せってなんだろうってことを、その時深く考えさせられました。お金があるとか世間一般的な“良い職業”に就いているとか関係なく、自分の幸せをちゃんと理解している人たちにはじめて会った気がしました。」

■本業の会社に加えて、週末は奈良で本屋の活動

「実はいま、ツクルバの仕事をメインでやりつつ、他の会社でも仕事をしているんです」。元々、ツクルバの正社員として働いていた北島でしたが、どうしてもやりたい夢があると会社に相談し、現在の働き方になったと言います。

「近い将来、妻と一緒に地元の奈良に帰って本屋を開きたいと考えていて、その話を去年、上長の北原さんに話したところ、ツクルバでやれるかどうか考えてみようと言っていただいたんです。ツクルバでプロジェクトマネジメントをやりつつ、全然違う業種で組織やチームマネジメント、プロジェクト毎の課題をどうやって解決するのかなどの仕事をやらせていただいてます。そして、週末は妻に手伝ってもらいながら本屋ユニットとしての活動をしています」

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(「絲-itoito」という夫婦本屋ユニットを2019年3月に発足)

■自分で選択し、決めることで、見える世界、繋がる世界

「そういった一風変わった活動をしていると、友人や後輩、ときには先輩からもキャリアの相談を受けることがあるんです。話を聞いてほしい、聞かせてほしいと。自分も含めて皆モヤモヤ悩んでいるんですよね。」

「友人たちがどこで悩んでいるのか。自分もそうだったんですが、その場、現状から動けない理由を一生懸命自分の中で作ってしまうんですよね。本当はそんなものないのに。なんとかしたいし、何か動いた方がいいのはわかっているけど、でもそうすると・・・と立ち止まってしまう。『ただ流されるんじゃなくて自分で決める』っていうことが出来なくなって辛くなってしまう。そういった意味では『自分の意思で選択した』ということが一番大切な一歩なんじゃないかなと感じています。」

「自分はありがたいことに、北原さんや周りからの後押しもあって、じゃあその活動をしてみようと決めてから、見えたものも繋がったものもたくさんあります。『働き方解放』ってそういうことなのかも、と感じ始めているところです。」

■自分のやりたいことを発信して、人と繋がり、広がる可能性

やりたいことがあり、「やろう」という決断をして、前に進んで見えてきたものは、どんなことなのでしょうか。

「元々夫婦でいつか本屋をやりたいねと言っていたんですが、全然具体的に動けていたわけじゃなかったんです。ツクルバでの働き方を変えることが決まった後に、前職でお世話になった方へ『いやー今本気で本屋をやろうと思っていて...』っていう近況報告をしたら、『そうなんだ、じゃあやろうよ』とその場で2ヶ月後の南青山でのイベント出店が決まりました(笑)。

その後、その南青山でのイベントの様子を見た友人から『新しく開園するこども園の中に地域の方がふらっと集まれるような場所を用意したくて、その中に本棚を作りたいんだけど。おまえに選書を依頼するよ。』とご祝儀兼ねて声を掛けてもらいました。数日後嬉しくなって勝手に手書きの企画書をもって提案しに行って、1ヶ月後にライブラリーが実現したら、それをきっかけにまた別の方から選書の依頼を頂きました。

まだよちよち歩きですが、こんなことやりたい、こんなことができますということを発信し続けていると、それを見た方々から『うちでもやってよ』という連鎖が生まれて来ていて驚いています。」

「まず言ってみて、全然接点のない人にどんどん絡んでいって、こんなことをやりたいということを言いふらし回っていたら、気づいたら本屋っぽくなってきています(笑)。選択してから、色んなモノゴトが繋がっていっているという感覚がすごくしています。お金というよりも、人を介して人やコトが繋がっている感じがいま凄く楽しいんですよね。」

北島は、その感覚はまさしくco-ba ebisuで起きることだろうと断言します。

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(「絲-itoito」が選書した、のだのこども園内にある「のだの本だな」。今後は地域で暮らす人たちの寄贈で本棚を育てていく考え。)

■人と繋がりながら、何かに転化できる空間があれば、「選択」は難しくない

「自分なんか普通のサラリーマンとして生活してきて、ツクルバに入社するまではコワーキングスペースは、自分と縁のない違う世界の場所だと思ってきたんです。co-ba ebisuには単なる仕事場ではなく、いろいろなバックグラウンドやキャラクターの人が集まって、色んな境を越えて各々が好きなもの、得意なこと、やりたいことを発信して繋がったり、スキル・知識・時間・空いた時間とかを物々交換できる関係性や仕組みができるとワクワクするし、そういうことを本気でやりたい人たちにぜひ見に来て欲しいと思います。」

「それと、co-ba ebisuでは、絶対起業するんだっていう強い意思を持っていなくても、個人単位でそれぞれの人が好きなものが溢れている場所であれば良いなと思っています、仕事百貨店みたいに。自分の「これだ!」って思うものを選択するという瞬間が、さっき言ったような『解放』につながるのではないでしょうか。」

『働き方解放』をするためには、人生において大決断をしなくてはならないのでしょうか。北島は、そんなことはない、選択するハードルを高く上げすぎていると指摘します。

「選択するって結構簡単なんじゃないかと最近ようやく思えるようになりました。人は好きなことなら結構簡単に選択しますよね。自分だと、クスっと笑っちゃうような変わったTシャツに最近ハマっていて普段からよく着ているんですけど、「そのTシャツどこで買えるの?」とか「今日のTシャツけっこう好きです」って言われることがあります。そうすると変なTシャツ来ている奴って周りからラベリングされるんですよね。もしかしたら変なTシャツ屋として仕事できるかもしれないってけっこう本気で思ってます(笑)。将来つくる本屋さんでTシャツ作れるような機材を入れたいですし。それくらい、好きなこととかハマっていることが、何かに繋がって転化されていく場が身近にあれば、『選択』のハードルがどんどん下がっていくのではないかと感じますね。」

co-ba ebisuは、クリエイターやスタートアップの人だけではなく、早朝や週末だけ利用する会社員向けのプランもあります。本業がある人が、自分の「好き」を発信し、周りの人と繋がりながら、新しい可能性を見出す場所になることも期待されています。

■「昨日は、何時間生きていましたか」に答えられるように生きる

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「AIやテクノロジーがこの先もっともっと発達すれば人間の仕事だってなくなるかもしれない。ツクルバの新卒セミナーの冒頭で、『すべての仕事が給料が一緒だったらあなたは何をしますか』って聞くようにしているんですけど、自分自身、究極は好きなことでしか頑張れないような気がします。」

北島は、好きなことを選択することで広がる可能性を指摘します。そしてその「選択」はどこにつながるのでしょうか。それは「働く」ということ以上に「生きていく」ということへの問いかけになると北島はいいます。

「34年前のパルコのCMに『昨日は、何時間 生きていましたか』というキャッチコピーがあるんですけど、かつて自分がスモーキーマウンテンで会ったおじさんだったら、『え、昨日?何言ってんの?ずっと生きてたよ』と笑って答えると思うんです。」

「自分だったら『俺生きてたっけ?』みたいに捉えて泣きそうになることが多々あるんですけど。だから当たり前に『いや、生きてたけど?なんで?』とサラリと言えるようになるのが、今の自分が思う『解放』された時かなと思います。」

「今の状況を卑下したり環境のせいにするのではなく、いつだって今が自分の幸せの延長に繋がっていると信じる生き方をしていたいし、そういう生き方をしている、しようと思っている人たちと一緒に時間を共有したいと思いますね。」

「自分が実験的な働き方をしていることも、周りの人たちの協力やふとしたきっかけがあって実現しています。今までの生活の延長にそのような機会やきっかけが見つからなくて、今まさに探しているような人たちが、co-ba ebisuで開催されるイベントに参加したり、一日試しに仕事をしてみたり、入居することで、その場やそこで出会う人たちと関わりを持って、結果、各々が思い描く『解放』がその場所から生まれていく、そんな場所になってくれたら最高だなと思います。」

北島隆行
明治大学 経営学部 公共経営学科を卒業後、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社にて書店を中心とした商業施設の立ち上げに携わり、マーケティング調査・施設企画・店舗開発・同施設内のテナントリーシング業務に従事。2018年1月よりツクルバへ参画し、アセットディベロップメント部のマネージャーとして主に新規不動産事業の立上げ、同事業部内のプロジェクトマネジメントを担当。

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