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「やるべきことに向き合えば、働き方は自然と解放される」 海外のビジネス経験で見えた次の時代の仕事の向き合い方

「co-ba ebisu」には、今までにない「働き方」の新しい可能性があります。コンサルティングファーム、大手企業の会社員、コミュニティデザイナー、スタートアップ企業など様々な職種を経験してきた多様な企画開発メンバーが、自分自身の仕事に対する向き合い方、渋谷や恵比寿という街への想いについて語る連載をスタート。「自分らしい『働き方解放』を目指す人と共に、co-ba ebisuから働き方のカルチャーをつくっていきたい」という、メンバーからまだ見ぬ誰かへのラブレターです。

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第1回は、株式会社ツクルバで取締役COO・経営企画室長を務める北原寛司です。北原は、大学院で建築を学び博士号を取得した後、フランスでMBA取得。外資系コンサルティング会社で、日本国内外でビジネスのコンサルティングを経験したのち、ツクルバに入社しました。

co-ba ebisuが掲げる「働き方解放」について、北原は、様々な環境でのビジネス経験から、仕事への向かい方に一つの変わらない軸が見えてきたといいます。

それは、やるべきことに実直に向き合えば、働き方は必然的に自由に、多様化する、ということ。北原がこれまでのキャリアで見出してきた働き方、そして、co-ba ebisuで今後展開される「働き方解放」について、想いを聞きました。

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■本当の意味の「働き方」とは、働くことへの向き合い方

最近いろいろなところで語られる「働き方改革」という言葉に違和感があると北原は話します。

「働き方って言った時イメージするものは、どこで何時間働くという物理的な側面があると思いますが、本質的に働き方はもっと哲学的な『働くときのスタンス』のようなものだと思うんです。物理的な環境がどうであるかは、あまり気にしない」

「それは、どんな環境であれ、コトに向かって信念を持って進むという姿勢だと思います。すると、逆説的ですが、働く場所とか働き方はすごく自由になる。まさに『解放』につながるかもしれないと思います」

■信念を持って相手と向き合えば、道は開けるという信念

北原がそう思うようになったきっかけは、海外で経験した2つの経験だといいます。

北原は建築系の大学院修了後、フランスのビジネススクールに留学しました。その過程で、半年ほど自動車メーカーのルノーでインターンをしていたといいます。

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(MBA時代の卒業スピーチにて)

「フランス語のMBAだったので、フランス語でインターンしなくてはならないし、フランス語で論文を書かなくてはならない。僕がクラスで一番できなかったんです。フランス人はフランス語を話せない人の扱いがすごく低いのです。インターン先のプロジェクトも当然フランス語でコミュニケーションを取らないと進まないんですが、最初全く誰も聞いてくれない。そんな中、頑張って拙い言葉だけど本気だぞ、聞いてくれるまで頑張り続けるということを続けていると、相手が全然変わるんですよ」

「自分の信念をちゃんと持ってやりたいことを伝えれば、どんな相手でも、言語が違っても、立場が違ってもうまくいく、という発見があり、それが今でも僕の信念の中心として持っています」

仕事をする上で、ブレない姿勢を持つこと、それが基本的な仕事への姿勢だと北原は力強く語ります。

■やるべきことを与えられた環境を利用し実現するという「自由」

北原が現在の働き方への向き合い方の身につけたもう一つの経験は、ビジネス・コンサルタントして東南アジアで働いていた時だといいます。東南アジアで、国をまたいで仕事をしていた時、そのオフィス環境は過酷なものでした。

「ミャンマーで働いていた時、オフィスのインターネット回線が悪すぎて、わざわざミャンマーで唯一回線がつながるホテルに行ってそこで仕事をしました。安全性とネット接続環境を考えると国中に働ける場所が2箇所しかない。でも、仕事しなくちゃならないじゃないですか。地元の人はその環境の中で生活しているわけだし、ミャンマーを良くするプロジェクトを進めていくには、その中で仕事をしなくてはならない」

「すると、『仕事はこうあるべきだ』みたいなものに囚われなくなる。出来合いの環境の中で、うまくハックするという感覚になる。今日はネットがなきゃいけないからあのホテルで仕事して、明日はメンバーと会議室で話し合いたいから、ネットを諦めてオフィスでやろうというような状況です」

そこで身につけた働き方は、「与えられたパッケージをそのまま受け止めるのではなく、自分がやらなきゃいけないことと使える環境を組み合わせて乗りこなすという発想で働く」ということでした。

そして、それこそが「自由」なのだといいます。

「今の働き方改革の議論って、生産性を上げるための最適化の話のようになっていますが、選択肢が無数にある中で、うまいこと取捨選択しながら、柔軟に対応する感覚のほうが真の働き方改革ではないかと思います」

■「働き方解放」とは、働き方最適化ではなく、ヴィジョンに基づいた最適化

「働き方改革は、こんな環境があるから働き方解放ですよ、というよりは、各自がやりたいこと、やるべきことがあって、それに実直に向かい合っていく過程で、既存のオフィス環境に囚われずに選択していく働き方なんだと思います」

「それは組織人であっても同じだと思います。組織人は、組織の中で自分の立ち位置を最大化させることが求められていると思います。働き方改革を、各自が自由に生きればいいんだとか、個人事業主になろうというような文脈に結びつけるのはもったいないと思う。組織人だろうが、サラリーマンだろうが、そのプロジェクトを本当に解決しようと思えば、必要なことをちゃんとやっていく過程で、解放されるというのはあたり前のことだと思います」

co-ba ebisuでは、広いフロアを一つの街としてイメージし、スタートアップやフリーランス・クリエイターや、士業、大企業のプロジェクト、個人での活動や社会人の副業など、様々な仕事場が用意されています。そこで働く人々がつながり、交わることが設計されています。そのようなco-ba ebisuで、将来、どのようなことが起きるのでしょうか。

■コワーキングを使ったことがない人に利用してほしい

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「co-ba ebisuは包容力のある場所となると思うので、いろんな可能性がある中で、自分がやらなきゃいけないことや、やろうとしていることに合わせて、上手く使いこなせるというような場所になればいいと思います。実際、そういう場所になると思うし、そのようにいろいろな人と可能性が交わる場を、ランドスケープ的に眺めるのは楽しいと思っています。プロジェクトの同時多発感や、会社の垣根を超えたコラボレーションの選択肢の組み合わせが増える面白い場所になると思います」

「ぜひ、コワーキングを使ったことがない人、コワーキングの先入観がない人にぜひ来てほしい。自然と為すべきコトに向かっていった結果、使っているという状態がいいかなと思います。だからコニュニティが好きだからずっと四六時中使っている人だけでは無く、月1回だけ来て使っているというのでもいいし、いろんな使い方が同時多発的に存在しているような場所なので、co-baを使ったことがない人にぜひ来てほしいと思っています」

自宅は中目黒で、休日は恵比寿周辺で仕事をしているという北原。家ではなく、職場でもない仕事場所を探すのに苦労するとこぼします。「自分も是非使ってみたいし、自分のような人にもぜひ使ってほしい」

北原寛司
東京工業大学大学院博士課程修了。博士(工学)、パリ・ドフィーヌ大学/パリ・企業経営学院MBA修了。コーポレイト・ディレクション(CDI)を経て2012年デロイトトーマツコンサルティング入社。2014年よりDeloitte Consulting Southeast Asiaへ出向。主に日系メーカー・商社の海外展開、新規事業創出、企業買収に係わるDue Diligence・PMI等のプロジェクトに従事。2016年よりツクルバ経営企画室に所属、経営企画・財務経理部長を経て2018年取締役COO兼経営企画室長に就任。

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