見出し画像

卑下はよくない。自分ができるようになることを追いかければいい

コブ山田です。

ようこそいらっしゃいました。

今回は、プロ野球中日ドラゴンズ溝脇隼人選手について、記します。

※公開日とヘッダー画像の時系列が逆転していますが、2022年03月にヘッダー画像を追加しました

個人的に、とりわけ幸あってほしいと思う選手なのです。

2012年ドラフト5位で九州学院高校(熊本県)から中日ドラゴンズに入団。背番号48となります。
熊本県から中日ドラゴンズはセカンドレギュラーに長年君臨する荒木雅博がおり、その後継者としての期待も大きいものでした。

2021年シーズン終了時点で、通算で89試合に出場。
89試合にしか出場していないという表現になってしまいますでしょうか。
さすがに中堅選手の域になってくる年齢です。さらには、2021年シーズン限りで同学年の武田健吾が戦力外通告を受けており、溝脇は安泰とは言えない状態です。それは、私たちより本人が感じていると推察します。

ただ、溝脇には気の毒だと思うところもあります。
同じ○○の人たちが、よりによって揃って結果が出ており、泰然とすることが難しい状態だからです。
そんな状態でもくじけず、できるところまで戦い抜いてほしい。

まず、溝脇の04年目になる2016年。中日は最下位に沈みました。
ショートは堂上直倫が最多出場となるも、ショートを守れる若い選手が求められている状態でした。
そこで、ドラフト2位で京田陽太を指名します。溝脇と同じ1994年生まれです。

京田は開幕からショートのレギュラーに定着。中日ドラゴンズでは19年ぶりの新人王を獲得し、2021年まで2軍落ち経験がなかったほどでした。
2021年の時点で、内野手としての実力は京田>溝脇となってしまっています。

加えて、京田より先に中日が指名したのは、同学年で隣県出身のピッチャー柳裕也です。

中日ドラゴンズのチームメイトだけでも、同学年で自分より活躍している選手が2人もいる状態です。
さらに、他球団に目を向けると、巨人の吉川尚輝は同学年であり同じ内野手。
外野手だと横浜DeNAの佐野恵太はセ・リーグ首位打者を獲得していますし、阪神の近本光司はセ・リーグ新人特別賞を受賞しました。

そして、同じく高卒で2012年ドラフト会議で指名された広島の鈴木誠也は、侍ジャパンの4番も務めるほどになりました。2022年からはMLBでプレーすることとなりました(2022年02月時点では未所属ですが、例年ならどこかのチームが獲得するだけの実力はあります)。

極めつけはというと語弊がありますが、そのMLBアメリカンリーグMVPに輝いた大谷翔平。大谷はスケールが違いすぎて同列に語れるものではありませんが、生きてきた時間はほぼ同じ人間が、既にMLBに舞台を移して大活躍している事実があります。

なお、高校の後輩には東京ヤクルトの村上宗隆もいます。05学年下ですが、日本代表で中軸を打つ実力がついています。

プロ野球は○○世代と言い同学年の選手たちをひとくくりにする向きがあります。1980年度生まれの松坂世代、1988年度生まれのハンカチ世代。
1994年度は大谷・藤浪世代と言い、Wikipediaのページもできています。

少なくとも2012年の時点では、荒木さんの後継者になるんだと息巻いていたはずです。
しかし、2021年になり、1軍のレギュラーになっていないといけないのに、そうとは言えない。他方同学年にはスタープレイヤーが何人もいる。

私がその状況だったら、ですが、自信喪失していて物事が怖くなっていると思います。
自身が理想としたプロ野球選手とは言えない状況であるのにも加え、同じように過ごしてきたやつらが何人も結果を出している。
厳しい状況に置かれていると感じます。

ただ、そうは言っても、私見ですが絶望的な状況ではないとも思っています。
幸いにも2022年の中日はセカンドのレギュラーに、絶対的な人物がいません。2019年以降阿部寿樹が抜擢されましたが、2021年は不調でした。チャンスが完全になくなったわけではありません。

かつての中日ドラゴンズも、福留孝介という走攻守がハイレベルであるレギュラー選手がいる中、同期入団の英智は外野守備のレベルを高め、自身の役割を確立して14年のプロ生活を送ることができました。

そんな私もですが、高校生と新卒入社時を思い出しました。
高校入学後すぐの定期試験では、成績は下から数えた方が早かったです。先生にも期待されていなかったように思います。

しかし、私はそこまで深刻な状況と思わず、やりたいようにやっていました。(笑)

高校2年以降模擬試験を受ける機会が増えます。受けたところ、政治経済が簡単に思ってしまいました。
結果が返ってくると、さらにびっくり。全国偏差値70で、校内では指折りのレベルになっていたのです。

これならこれを武器にして戦えそうだ…その点を見てくれた先生のおかげもあり、大学には現役で合格できました。
国公立大学に合格したクラスメートに堂々と話せるような結果でした。
定期試験が悪いから大学受験も相応のところを受けろという指導であれば、今の私はありませんでした。

新卒入社時もそうです。
私は、早い段階から、"いないタイプの人材"になりたいと思っていました。ブルーオーシャン戦略に近い考え方です。
この分野?山田だ、と思ってもらえるようになりたい。そうなればそれが存在する限りは私の出番があるし高いレベルのアウトプットを出せる、と思っていたのです。

所属部署の先輩から、
「お前の同期はこうしとるぞ」
とよく言われましたが、ほとんど気にしませんでした。
だって、"いないタイプの人材"になりたいのに、同期と同じようにはなりたいわけではありません。いい点を参考にすればいいや程度。

結果、所属部署で役に立つかどうかは無関係ではないものの、社会情勢を踏まえて自身が生き残っていくのに必要な分野の勉強を重ねて情報をとりに行った結果、(簡単ではありませんでしたが)自力で所属企業の移籍もできました。
自分は同期に比べて出来が悪いんだ、おろおろ…という思考だったら、現在の自分はなかった可能性が高いです。

溝脇もプロ野球選手を10年やっていると、何が得意で何が不得意は十分わかっているはずです。
京田を意識し過ぎる必要はない。誠也や大谷は別の存在。村上は村上。溝脇が得意なところを突破口にできるチャンスはあるはず。

周囲がすごすぎて自分は…と思ってしまう人、いい意味で意識はしすぎないでほしいです。
そのせいで得意な"何か"がスケールダウンしてしまうこと、そのすごい人は望んでいないと思うのです。

溝脇が奮闘する姿から元気をもらえるように、私も日々取り組む所存です。

ありがとうございました。

サポートいただければ、本当に幸いです。創作活動に有効活用させていただきたいと存じます。