中古マンション購入時にホームインスペクションは実施するべき?
中古住宅購入を検討している方であれば「ホームインスペクション(住宅診断)」という言葉を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?
一生に一度と言われる住宅購入において「欠陥がないか」「修繕費はいつどのタイミングでどれくらい必要となってしまうのか」など、気になる事項は多いですよね。
ホームインスペクションとは、建物の健康診断のようなもので、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者の立場から、また専門家の見地で、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見極め、アドバイスを行う専門業務です。
ホームインスペクションを実施することで、少なからず将来の安心を手に入れることができるでしょう。
ホームインスペクションには、以下のような診断項目がございます。
①建物の傾き
②建物を支えている構造体の腐食
③雨漏れ
④給排水管の故障
戸建の場合は上記①~④いずれもハイリスクとなりますので、契約前にホームインスペクションを実施いただくことを推奨いたします。
一方で、マンションの場合をご紹介させていただきますと
「①建物の傾き」は、杭で支えられているので経年による建物傾斜の可能性が低く、業者によってはマンションのインスペクションでは建物の傾斜を計測しないということもございます。
「②建物を支えている構造体の腐食」は、木造ではなく鉄筋コンクリート造なので、腐食の可能性は低いです。
「③雨漏れ」は、可能性としてはありえるものの、あったとすると管理会社から交付される重要事項調査報告書や売主様から交付される物件状況報告書で事前に報告を受けることになります。
「④給排水管の故障」は、専有部に由来する給排水管の故障は要確認項目であるものの、床下や天井、壁の中を通っている配管の状況は点検口がある部分以外は確認が難しいのが実際です。水を流してみて排水管を見てみて漏れていないかで判別が可能です。一般的には、排水管については、専有部分横引管から先の配管の漏れに関しては共用部由来の問題となり管理組合として対処していくものとなります。
また、給水管の漏水については水栓を全てしっかりと締めた上で水道メーターが動いていないか確認することである程度わかる部分もあります。(動いているとどこかから水が出ていることになります)。
ホームインスペクションを実施するには、目視による診断でも5万円程、機材を使用する詳細診断の場合は、10万円以上の費用を要し、売主様や不動産業者側での費用負担は基本的にはございません。
また中古マンション取引は「早い者勝ち」となりますので、ホームインスペクションの診断結果を待っている間に、他の方が契約に進んでしまうというリスクはございます。
上記の理由から、マンションにおいては、契約前にインスペクションを実施される方が、非常に少数となっております。
※戸建を購入される方や、マンション購入でも売主様の瑕疵担保責任が免責となっている物件や管理状況に大きな不安がある物件などであれば、ホームインスペクションを実施いただいた方が良いかと思います。
また中古物件取引の際には、売買契約時に「付帯設備表」と「物件状況報告書」という、売主様からの物件の状況に関する報告書の交付を受けます。
その申告に基づいて、物件のお引き渡しから7日間は売主様に設備の補修義務があります。
例えば、「ガスコンロ有り・故障不具合無し」という申告だったにもかかわらず、引き渡しから7日以内に故障が発覚した場合は売主さんは補修する義務があるわけです。
ですので、引き渡しの直後にホームインスペクションを実施し、その補修義務に該当するような不具合がないかどうかをチェックするというのも有効な手段かもしれません。
弊社では、中古マンション取引のプロフェッショナルが、住宅購入のお手伝いをさせていただいております!ホームインスペクションの実施についても、是非お気軽にご相談くださいませ。
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